ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

コクーン・グーナーズ・クラブ

2005-02-27 01:28:59 | スペインの生活
今日(2月26日)はコクーン・グーナーズ・クラブの集まりがあった。今日の観戦場所は、ウィックロー・アビー・タバーン(内装はアイルランドの教会をそっくり移してきたもの。経営者はアルゼンチン人であるが、一応アイリッシュ・パブということになっている)、対戦相手はサウサンプトンである。今日はいつものペドロランドの顔ぶれに加え、デンマーク人の夫婦が加わった。彼らもアーセナルファンである。

アーセナルは前半終了直前のゴールによるリードを守れず、1対1の引き分けに終わった(防御が弱点のアーセナルは、1点リードを守れたためしがない)。しかも、ヴァン・パーシーがレッドカードをくらい、退場となる。ただでさえ、出場停止中の選手が3人もいて、選手選びがたいへんなところに、彼の出場停止は頭痛のタネである。そして、ピレスは怪我のため途中退場。今後2週間は、週日の試合も入り、重要な試合が3日おきに行われる。この時期に、この状況はつらい。

常々、夫に暴力を振るわれてもひたすら添い続ける妻の心情を理解しがたいと思っていたが、負け続けるチームを応援するファンの気持ちも同じなのかと思う(まあ、アーセナルはそこまでひどくないけどね)。いつかはきっと勝ってくれるだろうという期待と、かつて勝ったときのうれしさが忘れらない、その2つを心の糧にひたすら応援し続ける。サッカーファンも楽ではない。


太陽が戻った!

2005-02-23 02:14:07 | スペインの生活
今日は晴れ!風が強くて冷たいが、風を避けるとなかなか暖かいらしい(わたしは室内で1日中仕事だったので実感していない)。イギリスから来たアランは、ベランダにサンベッドを広げ、陽だまりの中で昼寝をしていた。奥さんから電話があったが、イギリスは雪とのこと。昨日はロンドンで雪という知らせを受けたが、今日はケント県でも雪らしい。

ちょうど、今日はドイツにいるヘルムートからも電話があった。来月スペインに戻ってくるとのこと(空港まで迎えに来てね、という電話だったのだが)。ドイツもかなり寒いようだ。もっとも、同じスペインでも昨日は北部のサンタンデールでは雪(一緒に仕事をしているイギリス人がやはりスペインで在宅勤務をしている)、バレンシア辺りでもかなり寒かったらしい。

パエリャ

2005-02-21 22:50:24 | 食べ物
やっぱり、ウィルフレッドがいる間は晴天は続かないのだった。今日は雨。

昨日はとてもいい天気だったので、海に行った。一番近い海辺はうちから歩いて20分ほどなのだが、隣り町の砂浜まで車で出かける。海に入っている人も何人かいた。さすがにこの時期の海は寒いだろうに。きっとエキセントリックなオランダ人か、寒さ知らずのスカンジナビア人であろう。

海を臨むカフェテリアで久々にパエリャを食べる。ここは、パエリャ発祥の地・バレンシア州の南端である。出てきたパエリャは、まだ汁の残る、半分お粥のようであった。最後にウェーターが「どうだった?」と聞きに来て、パエリャはステーキのように焼き具合を指定するものだったのだと思い出した。ちょっと塩辛い。日本食と同じで、スペイン料理は味付けの濃いものが多いとわたしは思う。

先々週の英字地方紙にパエリャの記事が載っていた。筆者はバレンシア州の州都・バレンシアに滞在するイギリス人の若い女性だが、パエリャのいただき方にも正しいお作法があるのだそうだ。

昨日、わたしたちがいただいたのはミックス・パエリャだったが、本場のバレンシア人に言わせると、魚は魚、肉は肉で、それだけでおいしいものなので、混ぜないほうがいいのだそうだ。最近は、パエリャもスペイン全土に残飯料理として定着していて、マドリード辺りでは、常備品のチョリソを使ったパエリャもよく家庭で作られるようだが、チョリソのパエリャなどは邪道らしい。

大きな2重リング状のパエリャ用コンロというのをよくホームセンターで売っている。これをキャンプ用のガスボンベなどに接続して、屋外でパエリャを作って食べる。もともとパエリャは、家に帰って昼食をとることが不可能だった農業従事者が、地元でとれた米(バレンシア州は米の産地である)に、季節の野菜、辺りを走り回っているニワトリかウサギを鍋に入れて調理したのが始まりで、屋外料理である。バーベキューと同様、通常男性が調理役に回る数少ない料理の1つだということだ。この生い立ちからして、パエリャはパエリャ鍋から直接食べるのが正統な食べ方らしい。大勢でひとつの鍋を突っつくというのは、イギリス人など西洋人にとってはマナーに反したことのようだが、パエリャに関してはこれが正しい食べ方というのはおもしろい。

丸いパエリャ鍋を囲み、自分の場所を決めたら、鍋の端から中央に向かって、扇形を描くように食べ進むのが礼儀だそうである。その際、自分の嫌いな肉なり野菜なりが自分のテリトリーの中に入っていた場合には、それを取り除けて鍋の中央に置く。すると、ほかのほしい人がそれを取るというお約束になっているそうだ。

わたしもかつて3度ほどパエリャ作りに挑戦したが、すべての米にまんべんなく芯が無いように火が通るようにするのが一番難しかった。やっぱり2重リングのパエリャコンロを使うべきなのだろうか。それに、サフランをかなり入れたが(安いのでこんなこともできるわけ)、全然黄色がでない。昨日のパエリャは食べた後、指がまっ黄色になった。きっとクミンを使っているに違いない。ちなみに、昨日のパエリャは一人あたま6ユーロ(約827円)。やっぱり家で四苦八苦して作る気にはならない。パーティーでもするなら話は別だけど。でも、お披露目できるようになるまでには、まだ何回か練習が必要そう。

ペドロランドの訪問者たち

2005-02-17 18:03:28 | スペインの生活
お向かいのウィルフレッドが先週の土曜日にドイツから車でやって来たのにもかかわらず、晴天が続いている。ウィルフレッドはレーゲン・マイスター(雨男)としてペドロランドで知られている。彼が来るたびに天気が崩れる。一度、彼が男性の友人ばかり3人を引き連れてやって来たときには、4日間の間、毎日一日中雨が降り続けた。いくら、11月だったとはいえ、こんなことは珍しい。で、ウィルフレッドが来ると、天気が悪くなるぞとわれわれ住民は覚悟を決めるわけである。

我が家には今日の午後から、夫の友人がイギリスから遊びにやってくる。彼は日光浴をこよなく愛する太陽崇拝者なので、天気が続くことを祈っている。向こう5日間の天気予報をチェックしてみたら、晴れだった。気温は15度。この時期にしては悪くない。ただし、最低気温は2~5度。やっぱり、バルコニーで夕食は無理だな。ティーシャツとショートパンツ以外の洋服を持ってきてくれているといいのだけど。

バレンタイン・デー

2005-02-14 18:34:42 | 異文化・風俗・習慣
今日はバレンタインデー。スペインにもバレンタインデーってあるんだろうか?ペドロランド近辺はイギリス風バレンタインデーでひっそりと盛り上がっている。近所の人に「お宅のご主人はバレンタインデーにはどこか連れて行ってくれるの?」と聞かれた。この辺りのイギリス人の間で一番人気のバレンタインデーの過ごし方の1つはレストランで食事をすること。レストランではこの日は歌手やライブ・バンドを呼んでダンスパーティーを催すところが多い。が、わたしの答えは「マジソンズ・バーへアーセナルの試合を見に」である。今晩はアーセナル対クリスタル・パレスのプレミアシップの試合があるので(チェルシーもマンUも週末に勝っているので、負けられないぞ)、家で食事を済ませた後、コクーン・グーナーズ・クラブのメンバーと一緒にマジソンズへ出かけ、大スクリーンで試合を観戦する予定だ。

イギリスのバレンタインデー(St.Valentine's Dayと英語ではズが入るが)は、チョコレート屋が一人勝ちする日本のバレンタインデーとは違って、プレゼントはいろいろ。一番人気のあるプレゼントは、カードや花束など。ペドロランド近くのスーパーの広告にはチョコレートの安売りっていうのもあったな。タウン紙に愛の広告(必ず匿名かペットネームで、本名は明かさない)を載せるのも伝統的だ。また、プレゼントをするのは男女双方から。(詳しくは、メールマガジン"Anglo-bites"(イギリスつまみ食い)のバックナンバーをご覧ください。)

TAKEちゃん、お誕生日おめでとう。メール送ったけど、戻ってきてしまいました。

週末

2005-02-14 05:49:21 | スペインの生活
昨日(2月12日)は、サン・ペドロ・デル・ピナタールのマリーナに行った(写真)。夫がボートを売ることにしたので、ボート内の片づけをするためである。

今日もまたいい天気だった。今日は最高気温が25度くらいまで上がった。いきなりショートパンツの男性が増えた。午後、ヴァルダマールというポーランド人経営のバーに行き、ご近所の人たちと一緒に日光浴をしながら飲んだ後、彼らと別れて、ミル・パルメラスというスペイン人のリゾート地に行って食事をする。シーズンオフで、ここはひっそりとしている。この時期は休業中のレストランも多い。海辺へと続く歩行者専用の道に並んだこぢんまりとしたレストラン街だが、スペインらしくて、わたしたちのお気に入りの場所である。

今日のペドロランド

2005-02-12 00:07:57 | スペインの生活
8月にロンドンで再会した友人のかえるさんにペドロランドの最近の写真が見たいと言われたのだけど、今までついつい怠けていた。一度は写真を撮ってみたのだけど、イギリスのコンピュータにアップロードして、そのまま置いてきてしまったみたい。そこで、今日は思い立って、再度挑戦した。このところぱっとしない天気が続いていたが、昨日から晴れている。晴れると日中、日向は暑いくらい。みんな玄関先のポーチに出て、日光浴を楽しむ。通りかかった隣人とおしゃべりをしたり。まるで、冬ごもりしていた動物たちが地上に出てきたみたい。天気予報によると、今日から5日間は晴れで最高気温17度とのことだ。ペドロランドにもいよいよ春が来る?

ノーフリルズ・エアライン

2005-02-11 17:59:49 | 異文化・風俗・習慣
ノーフリルズ・エアラインの話題を昨年11月のメルマガで取り上げたが、「2000円ちょっとでスペインからイギリスに行けるんだよ」と日本の家族や友人に話すたびに驚かれる。おとといも航空会社からメールが来て、イギリスのケント国際空港・スペインのムリシア空港の片道料金が75ペンス(148円)だと言う。ただし、予約期間は今日までの3日だけと言う期間限定発売。たまたま、同じ日に夫の友人が来週の木曜日から泊まりに来たいということで電話をかけてきたので、この特別料金を教えた。その日のうちに予約を入れたそうだ。空港税などの税金を含めると、さすがに75ペンスでは済まなかったのだが、それでも破格の航空運賃にほくほくであった。

ただちょっと問題がね。この航空会社を利用して、先月末にイギリスからスペインに帰ってきたのだが、3度目の正直でやっとスペインにたどりついた。最初に乗った飛行機はパリ近辺に来たところで故障が見つかり、イギリスにとんぼ返り。30分後にジュネーブから到着する飛行機があるというので、それに乗り換える。こうして、予定の出発時刻より2時間半遅れて、再び出発。またもやパリ付近まで来たところで、今度は離着陸用の車輪が引っ込まないということでまたイギリスに戻る。幸い、車輪は下がったままだったので、無事に着陸した。これが逆だったら、胴体着陸というとても怖い経験になっただろう。

この間、一人の女性が飛行機の中ではややパニック気味だったようだが、全般的に乗客は落ち着いていた。地上職員や客室乗務員の要領を得ない対応にも、冷静にふるまっている。たまにはジョークも出る。このへんがイギリス人のいいところだと思う。

こうしてその晩はほかに乗り換えられる飛行機もなくなってしまったので(夜10時過ぎに2便が予定されていたが、そのうちの1便は最初に乗るはずだった飛行機が引き返してくる便だったので欠航になっていた)、空港近くのホテルに泊まった。空港・ホテル間の移動とホテル代は航空会社もちである。ホテルも海に面した大きな部屋でなかなか満足。でも、翌朝6時45分の便に乗るために朝4時半起きだったので、真っ暗でせっかくの風景を楽しめる機会はなかった。

翌朝はどこかから調達してきた飛行機で出発。今度は無事にスペインまで飛んだ。ここまでたどり着くのにずいぶんかかったけど、事故に遭うよりずっとましだっただろう。2つの飛行機が立て続けに故障するなんてことはめったにないので(あったら困るが)、航空会社の対応に時間がかかったが、できる限りのことはしてくれたということで、乗客もまずまず航空会社には満足だったようだ(一人を除いてね。どこにもこういう愚痴の多い人はいるらしい)。

チャールズ皇太子の結婚式

2005-02-11 01:16:30 | イギリスの時事
続報によると、結婚式は4月8日(金)に決定だそうです。スカイニュースの世論調査では、現在のところ、60%以上の人が結婚に反対とか。最初はおめでとう一色のコメントも、だんだんに賛否両論に分かれてきた。

故ダイアナ妃に使われた"Princess of Wales"(皇太子妃)という伝統的な呼び名は使わず、"Duchess of Cornwall"という名にするなどと、国民感情を損なわないように細かい配慮がなされている。なかなか王室も政府もたいへんなようで。

チャールズ皇太子の再婚

2005-02-10 18:37:26 | イギリスの時事
チャールズ皇太子とその愛人カミラ・パーカー・ボウルズが結婚することになった。日取りは4月6日という説が一番有力である。5月の総選挙を控え、その前におめでたい出来事で国民の気分を高揚させようという現ブレア政権の思惑が絡んでいるらしいが、果たしてこの結婚に気分をよくする国民が何人いるだろうか。これまで何度も行われている世論調査が示すところによると、国民の感情はチャールズ皇太子の再婚について徐々に好意的に動いている。が、なんと言っても、故ダイアナ妃を惨めな結婚生活に追いやった不倫の2人である(ダイアナ妃自身、かなり浮気はしたけどね)。8年前にダイアナ妃が亡くなった当時の国民の彼女に対する熱狂が本物ならば、この再婚はそれほど歓迎されないのではないか。

式はウィンザー城の王室の私的な教会で、小規模に行われるようだ。チャールズ皇太子もカミラ・パーカー・ボウルズも離婚経験者である点が、チャールズ皇太子の最初の結婚式のように大々的な国民行事にならない理由の一つである。もっとも、昨年スペインの皇太子が離婚経験者であるテレビのニュースキャスターと結婚したときのスペイン国民の歓迎ぶりには驚いた。カトリック国であるにもかかわらず、皇太子の離婚経験者との結婚にはそれほど反対はなかったようである。もともとヘンリー8世の離婚を認めさせるために作られたイギリス国教会であるし、昨今の一般的な離婚率の高さを見ると、再婚自体に対するイギリス国民の反対は少ないように思う。問題は、この2人の関係のこれまでの経緯である。