ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

一本で二期作?

2005-06-28 19:02:48 | スペインの生活
うちのレモンの木にまた新しい枝が伸びてきた。新鮮な黄緑色の葉と枝の先に小さなつぼみができたかと思ったら、あっという間に花が終わったらしくて、今では小さな実が1つついている。

レモンの収穫期っていったいいつなのだろう?沿道の果樹園には冬の時期にレモンの実がついていたが、我が家のレモンの木はその時期にはまだつぼみすらついていなかった。オレンジも不思議だ。4月の終わり頃に、海岸沿いの幹線道路をちょっとはずれた道路を車ではしっていると、オレンジの花の香りが漂ってくる。でも、その時期には実がなっているのだ。

相変わらず、雨が降らない。というか、降ることは降るのだが、3秒とか長くて5分くらい。先日イギリスのテレビ番組を見ていたら、雨降りの光景が映った。心地よい風景だった。雨が見たい。

サクランボの季節

2005-06-24 22:04:47 | 食べ物
イギリスではウィンブルドンのテニス大会が始まっている。ウィンブルドン見物といえばイチゴというくらいで、イギリスは今イチゴの季節の真っ只中なのだろうが、スペインではイチゴはすっかり姿を消してしまった。

1ヶ月くらい前、まだイチゴが店頭に並んでいた頃、スーパーに出回り始めたのがサクランボである。3週間前に2ユーロ60セント(343円)だった500グラムのパックが、先週は1ユーロ60セント(211円)になり、今週はついに1キロパックが登場して、その値段は2ユーロ60セントであった。

イギリスのスーパーマーケットは品揃えが豊富だ。世界中の産地から調達された野菜や果物が一年中並んでいる。傷んだり腐ったりしたものもほとんどなくて、見た目もきれいで質がいい。そういう点ではスペインのスーパーは劣るが、地元産の果物が旬に近づくにつれて、どんどん値段が下がっていくのがとてもいいところだ。

去年のサクランボの季節には、「サクランボはイギリスに行くまで待とう。おいしいケント県産のサクランボをイギリスでたくさん食べよう」という夫の言葉に従って、スペインではまったくサクランボを買わなかった。イギリスに行ってみると、サクランボは高くてとても手が出ない。結局、去年はサクランボを食べないで終わった。今年はスペインのサクランボを思い切り食べてから、イギリスに行くぞ。

聖ヨハネの夜

2005-06-24 20:35:37 | 異文化・風俗・習慣
今日、6月24日は聖ヨハネの祝日である。もっとも、国民の祭日ではないようだ。その前夜の昨夜は、アリカンテ地方一帯の浜辺で、先週の日曜日に設置されたオグエラと呼ばれる張りぼての飾りに火がつけられた。バレンシアの火祭りやイギリスのガイ・フォークス・ナイトの夏版というわけだ。

オグエラが焼かれた後、真夜中の12時から花火大会や歌・踊りが繰り広げられ、夜明けまでお祭り騒ぎが続くのだそうだ。海に入って前の年の厄を落とし、新しい年を新鮮な気持ちで迎えるというみそぎの習慣もあるという。昨夜は一晩中暑かったので、たぶん多くの人たちがこの古い習慣を喜んで実行したのではないだろうか。

この聖ヨハネの夜祭りは夏至を祝う異教徒の祭りがもとになっており、キリスト教到来後、夏至にもっとも近い聖人の祝日に形を変えたそうだ。それがたまたま聖ヨハネの祝日・6月24日にあたったということである(その当時は聖人も少なかったのだろう。今では365日、必ず誰かの聖人の日になっている。2人の聖人の合同祝日という日もある。それでも足りないので、11月1日は全聖人の日ということで、もれた聖人も集めてお祝いする)。というわけで、祭りそのものは聖ヨハネとは全然関係がないのだそうだ。祭り好きのスペイン人のことである。理由はいらない。

イチジクの季節

2005-06-18 01:40:52 | 食べ物
スーパーにイチジクが出回り始めた。イギリスではなかなか生のイチジクを手に入れるのはたいへんなのだが、ここスペインでは地元産のイチジクが時期になるとあちこちのスーパーに並ぶ。我が家の隣のイチジクの木にも、実が熟れ始めてきた(写真)。まだちょっと堅いぞと思っていると、鳥が食べてしまうので、なかなか食べごろの実に出会うのが難しい。当のお隣のスウェーデン人・ハンセン一家はというと、めったにスペインには来ないので、毎年収穫を逃している。それなのに、彼らは実のなる木が好きなようで、ブドウの実もなり始めた。これはワイン用なのか生食用なのかわからないので、手は出していない。

お隣のイチジクはご覧の通り緑色なのだが、スーパーで売っているイチジクは紫色である。このイチジクはスペイン語で"breva"と呼ばれ、早熟れのイチジクを指すらしい(紫色のイチジクを指すのか、それともこの時期のイチジク全般を指すのかはわからない)。普通のイチジクは"higo"である。イチジクを表す言葉が2つもあるなんて、エスキモーの雪に対するこだわりに近いものを、スペイン人はイチジクに対して持っているのかもしれない。

Royal Ascot

2005-06-17 22:08:22 | イギリスの時事
ロイヤル・アスコット(競馬のレース)が14日から18日にかけて行われている。今年のロイヤル・アスコットが特別なのは、恒例の会場・バークシャからイングランド北部のヨークシャに場所を移したことである。ロイヤル・アスコットは、6月から始まる夏の社交シーズンの伝統的な一シーンであり、上流階級の人々や有名人が集まることで知られているが、場所をヨークシャに移したことでどんな影響があるかが注目されていた。水曜日の報道では、イングランド南部に居をかまえる上流階級の人たちはわざわざイングランド北部まで出かけていかないため、例年とは異なり、会場には競馬ファンの姿が目立ったということであった。

ところが、木曜日はちょっと別のようである。木曜日は恒例のレディース・デーにあたり、毎年とんでもないデザインの帽子をかぶったおしゃれな女性たちが話題を集める。水曜日の報道では、今年は帽子をかぶらない女性が増えそうという予想であったが、蓋をあけてみると、やはり今年も帽子が話題を占めるのだった(写真はBBCのサイトから)。

スカイニュースが昨日ロイヤル・アスコットについて視聴者アンケートをとっていたが、結果は「すばらしい伝統」が49%で、「悪趣味な見世物」が51%とわずかに好意的な意見を上回った。罪の無い娯楽で、よろしいのではないかとわたしは思う。

定期健診お断り

2005-06-02 22:28:46 | スペインの摩訶不思議なローカルニュース
ホセ・ガルシア・トーレス氏が地元ビレーナ(バレンシア州)の保健所に定期健診を受けに行ったところ、受付で断られた。理由は、2ヶ月前に近くのエルダ市の病院ですでに死亡しているから。亡くなった男性とは名前も身分証明書番号もまったく同じとのことだが、なぜ彼が死んだことになっているのか本人には説明をしてもらえなかったとのこと(スペインで原因を釈明されることはめったにない)。病院にすら行ったことのない健康な人だということで、どこでこんな間違いが起こったのかはまったく本人には心当たりがないそうだ。

ユーモアのセンスのある人だったので、本人は笑い話として済ませたそうだが、奥さんのほうは、夫が「生き返った」ことを証明するための必要書類を集めるのに奔走しなくてはならず(そりゃ、死んだはずの本人が手続きするわけにはいかないでしょう)、迷惑この上ない事件だったそうな。

竜眼

2005-06-02 22:12:16 | 食べ物
"Maritao's Kitchen"(前回の記事で名前を間違っていました。奥さんのMariさん(青島出身の中国人)とご主人のTaoさんの名前をとって、"Maritao's Kitchen"とのこと)に再び行ったら、食事の終わった後に、竜眼という果物を出してくれた。1年のこの時期に、ごく短い間しか味わえない食べ物とのこと。日本ではリュウガンとかロンガンとか言うらしいが、マリさんの発音ではロンイェンという感じ。マリさんが紙に書いてくれたところによると、眼は同じ漢字を使うが、竜には尤という文字に似た字を使うようだ。この字のはねるところに右上から左下に入るもう1画加わった字だが、意味は龍を表すとのこと。

枝についた実を20個くらいいただいた。外側は皮というよりは、殻と言ったほうがいいような堅めの皮に覆われている。これをつるりとむくと(きれいに実から離れる)中から半透明の白い実が現われる。ゼリーのような食感で、味は日本の梨に似ているように思う。ライチーの仲間だそうだが、ライチーの味は忘れてしまったので、味もライチーに似ているかどうかはわからない。なかなかの美味でした。

水不足の夏?

2005-06-02 19:42:02 | スペインの生活
5月31日の断水情報はガセネタであった。風呂桶いっぱいに水をはっておいたのに、とうとう断水はなかった。でも、水を落とした途端に断水なんていうことになっては困るので、風呂の水はそのままにして、お客さんたちには2階のシャワーを使ってもらった。日本の風呂と違って、風呂桶にためた水を炊くことができないのはこういうときに不便である。客用の風呂場だけ掃除をしておけばいいかと思ったが、念のため2階のシャワーも掃除をしておいてよかった。

もっとも、まったくのガセネタではなかったようである。翌日、近くのバーに行くと、隣のテーブルに座った夫婦がウェートレスと話していたが、この人たちの家では、前夜から水が止まっているということである。

この日(6月1日)、近所のプールに出かけたお客さんたちが夕方5時過ぎにあわてて帰ってきた。そこで6時から断水になるという噂を耳にして、夜食事にでかける前にぜひともシャワーを浴びたいと急いで帰ってきたわけである。5時半に一度水圧が急激に下がって、早くも断水が始まったかと思われたが、どうやらこれは一時的なことだったようだ。後でわかったことだが、このとき、地元の英語ラジオ局で今夜から断水になるというニュースが流れたので、水を汲み置きしようという人たちが一斉に水道の蛇口をひねったのが、一時的に水圧が激減した原因らしい。このラジオ放送でも、はっきりとした断水の時間はわからず、夜11時から24時間という説と、翌朝午前2時から午後2時までという2つの説を報道していたそうだ。

いつ断水になるかと思っていたが、結局今朝(6月2日)の午前6時くらいから水の出が極度に悪くなったくらいで、まったく水が止まるということはなかったようだ(まだ予断を許さないが)。金曜日の断水は水道管の水漏れ修理が原因ということであったが、水道管修理ならまったく水を止めないとできないだろう。今回のように水圧が下がるだけというのは、一種の給水制限なのではないだろうか。

ペドロランド近辺一帯では依然として住宅建設が続く。今のままでも満足に水の供給ができないのに、この上さらに住宅が増えてどうなるのだろう。しかも、まだ6月に入ったばかりで、猛暑の予想される夏はこれからが本番だ。7・8月もまとまった降水は期待できない。これからも断水・給水制限が続くようなら、予定より早く、7月になる前にイギリスに行ってしまうぞ。