ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

サーカスをめぐる騒動

2007-06-25 16:44:53 | フランスの生活
今年も村にサーカスがやってきた。情報通のブライアンによると、昨年たいへんなゴミを残し、馬は野放しで住宅地までやって来るし、スポーツグラウンドをめちゃくちゃにしていったので、今年はサーカスは許可されないということであった。が、先週の火曜日にポスターが突如現れて、この噂は嘘だったかのようだった。ところが、金曜日の夜がサーカスだというのに、木曜日の朝になってもサーカス団は現れない。去年はサーカスの3日間前くらいに到着して、1週間近く滞在していったというのに。

木曜日の夕方になってやっとサーカスがやってきた。今回の個人的な興味は、今年もライオンがいるかどうかということだ。イギリス在住のみなさんの中にはご覧になった方もいるかもしれないが、"Wild at Heart"というテレビシリーズに主演しているアマンダ・ホールデンが紹介する、サーカスのライオンを野生に放す過程を追ったテレビ番組が数ヶ月前に放映された。この番組の中に出てきたのが、フランスのモンポン・メネストレルを基盤としたサーカスということだったので、わたしは絶対にこのサーカスはうちの村に毎年やってくるサーカスに違いないと思っていたのである。が、今回もしっかりライオン2頭がいた。ということは、ほかにもこの辺りを拠点とするサーカスがあるのか、また新たに2頭ライオンを買ったのかということだろう。

このサーカスはサーカスとは名ばかりで曲芸はなく、実のところは移動動物園のようである。入場は無料ということだが、来た人はお土産を買わないといけないのだそうだ。

例年サーカスが開かれるスポーツグラウンドへのバリアは固く降りていて、サーカスの車は入れない。そこで、列を成したサーカスの車はみな駐車場どまり。結局、サーカスも駐車場で行われたようである。気の毒なのは動物たちだ。例年は、スポーツグラウンドにいくつかの柵を設けて、動物たちをその中に放すそうなのだが、今年は駐車場止まりだったので、動物たちは終始移動用の檻から出られなかった。

フランスの田舎に、ライオンのほえ声が夜響く。ちょうど「グラディエーター」をテレビで見た後だったので、ライオンに襲われる悪夢でも見たら嫌だなあと思っていたのだが、ぐっすり眠れて、その後はライオンの吼え声も耳に入らなかった。

こうして3夜を過ごして、サーカスは去っていった。結局のところ、村の関係者の許可は下りなかったが、勝手にサーカスを決行してしまったというところなのだろう。次にあの動物たちがつかの間のほんの少しの自由を得られるのは、いつになるのだろうか。動物愛護者ではなくても、移動動物園の意義はあるのか疑問に思う。

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