星くず雑記

日々の出来事は煌めく星くずのように…

星組「LOVE&DREAM」

2016年01月23日 19時33分50秒 | OSK・宝塚(OG含む)
第1部は、妃海風がプリンセスとして君臨。

衣装替えが少なく(トップコンビ:3着+1着、その他:2着)
ヒロインといえど例外ではなかった。

しかし、中盤以降のスリットの入った水色ドレスは
初めは人魚姫に、続いて古代の女神に、
そして中東のエキゾチックな姫から続いて雪の女王・・・

髪型とアクセを変えているだけでなく、
生き生きと演じ分けていて、心地よかった。

以前は、声が綺麗なだけで、歌上手ではないと思っていたが
演じる歌い方が、非常に成長していて良かった。

北翔海莉との相性も良い。
声だけでなく、瞳に互いが映り込む愛情ある眼差しがたまらない。
ポスターのあのボリュームあるドレスの風ちゃんを包み込む
みっちゃんの包容力、そして愛情を受けて喜びあふれるプリンセス。

舞台人としての信頼、敬意、戦友としての意識などなど
そういうものが感じられるコンビは好きだ

少し前なら、轟&月影の緊張感とプロ意識、
香寿&渚の年月ゆえの信頼感と安心感、なんかは非常に好きだった。
北翔&妃海もそんなコンビとして完成されていく予感がする。

第2部は、北翔みっちゃんの独壇場。
ねっとりしっとり系より、パワーとパンチある歌い方の方が似合う気がする。
「セ・マニフィーク」本当に良かった。これだけで大満足だった。
…が、「ノバ・ボサ・ノバ」はもっと凄かった。
とにかく凄かった。
幕が下りる瞬間、さすがのみっちゃんも肩で息をするほどの熱唱だった。

歌が上手い人は、技術が優れている+魅力から成り立つ。
歌は、舞台の空気を一変させる。
その空間が、その歌い手のものになる。

みっちゃんの歌にはその力がある。

また少し前の話だけど、
春野寿美礼が謳いだした途端、
(マイクの力だけでなく)大劇場の最後列ま歌声と感動が響き渡った。
有無を言わせず、注目を集め空間を支配する、
これぞトップスターだと思った。

また、音程や声量という意味での技術は若干劣るが、
安蘭けいは、本当に拍手でショーが中断したことがある。
「シークレット・ハンター」フィナーレのエル・クンバンチェロだ。
技術ではなく、歌声の魅力で空間を支配した。
本当に素晴らしい熱唱だったので、私も拍手が止められなかった。
しばらく拍手が続いて、とうこさん自身が両腕を広げて
観客を鎮めるジェスチャーをして、次の場面にいった。
今のところ、その1回だけだ。
魅力、すなわち技術を表現力や情熱・迫力で補う、これもまた技術。

北翔の歌が好きだ。

次回公演は『こうもり』
オペレッタの薫り高く、耳に心地よい公演であることを願うばかり。