星と祭〈上〉 (角川文庫)井上 靖角川書店このアイテムの詳細を見る |
主人公架山は会社の社長をしている。一度結婚に失敗して先妻との間にみはるという17歳になる娘がいた。娘みはるが大学生と一緒に琵琶湖にボート遊びに出掛け
強風のためボートが転覆してしまう・・。
必死の捜索も無念となり遺体はあがらない。
娘の死が現実と確信できないまま7年の月日を過ごす。
娘とともに湖底に沈んだと思われる青年の父親に誘われて琵琶湖の古寺を訪れた架山は十一面観音に出会い不思議と心が落ち着いて十一面観音に魅了される。
下巻は前半、エベレストの麓にお月見に出掛けるところが中心になります。
本来娘を誘った青年に責任があるようにも思いますが、父親の大三浦もまた
大切な一人息子を失った悲しみに涙も枯れはて苦悩を続けていたわけで十一面観音の旅によって心が救われていたと思います。
琵琶湖の東側を中心に十一面観音が四十体以上あるそうです。
苦しみや悲しみを救ってくれるそうです。いつか機会がありましたら訪れてみたいです。