XZU554ダイナ…
もともとこの車両はクラッチレリーズベアリングからの異音修理…という事で入庫してたんですが…
ミッションを降ろす為、プロペラシャフトを取り外すと…
デフのコンパニオンフランジ内部から大量のデフオイルが…

なんでこんなとこからオイルが…⁉︎
キャリアシールは中からの漏れには関係無いし…ロックナットの裏にOリングでも入ってるのか⁉︎と考えながらロックナットを取り外すもOリングやシールらしきものは無し…
さらにコンパニオンフランジを取り外すとピニオンシャフトがグラグラ…
なんでフランジを外しただけでピニオンシャフトが動くんだ⁇…と。
で、しばらく考えるとおかしな点にいくつか気付き…
まずコンパニオンフランジを外しただけでピニオンシャフトが動くのはどうなの…⁉︎
本来ならピニオンシャフトは前後にベアリングが圧入されてるのでロックナットとコンパニオンフランジを外してもピニオンシャフト自体は保持されるはずなので…
で、キャリアシールを取り外してよく調べてみると…
本来圧入されているはずのフロント側のベアリングがポロリ…と外れてきました。
という事は…ベアリングのインナーレースかピニオンシャフト…もしくはその両方が減ってる…⁉︎
そんな事あるの⁇と思いながらも…
どちらにしても今までは偶然にもプロペラシャフトとコンパニオンフランジの嵌合で外部には漏れなかっただけのようで…
このまま組み付けても恐らく漏れるだろう…という事でお客様に説明して修理する事に。
で、もともとレリーズベアリングの異音修理で入庫しており、どうせミッション降ろすなら…とクラッチも交換する予定だったんですが…予想外のデフの修理が増えた為、残量がまだあったクラッチは再使用して浮いた部品代をデフに回す事になり…
とりあえずレリーズベアリングは先に作業をして終わらせておきます…



この車両はダンプなんですがダンプアップ出来るのでミッション降ろすの楽です…笑
早々にミッションを終わらせてデフを降ろします…


簡易的なスタンドを製作してデフを分解していきます…
分解する前に各部のプレロード、バックラッシュ、リングギヤの振れなどを点検して記録しておきます。




サイドキャリアを外して、リングギヤを取り外し…


ピニオンシャフトを取り外します…
本来圧入されてるはずのフロント側のベアリングが手で抜けてきます…
通常ならベアリングプーラーじゃないと抜けないはずなんですけど…笑
ただ、ガタは見受けられません。
リヤ側のベアリングは保持されてます…


ピニオンシャフトを点検する為、リヤ側のベアリングを抜いていきます…



念のため現在のシム厚を測定…
ベアリングは交換するので再利用は出来ないと思いますが…

で、何故そんな事になったのか原因を探してたんですが…
まず気になった事…
このピニオンシャフトのスプライン。
このスプラインはコンパニオンフランジとの接続の為なんですが、画像の黄色の線の間はフロント側のベアリングのインナーレースが入るため、本来ならこんな奥までスプラインを切る必要は全く無いんです…

そのせいでベアリングのインナーレースは下の画像の赤色の線の部分…つまり、インナーレースの半分程しか圧入出来ません…

スプラインの部分はシャフトより若干細い為に面圧はかからないので…
通常ならピニオンシャフトとベアリングのインナーレースは共回りするはずが、接触面が少ない為にピニオンに力がかかった時にインナーレースが滑ったんじゃないかと…
それが続いた結果、ピニオンシャフトとインナーレースのクリアランスが大きくなりその間からデフオイルがスプラインをつたってコンパニオンフランジ側に出てきたんじゃないかと思います…
で、部品の構成図を確認してると…このピニオンシャフトは品番が変わっており、代替品になってる事が判明…
う~ん怪しい。
トヨタのサービスの方にこの件を問い合わせるもそういう事例は過去にありませんとの事…
品番が変わった理由についても分かりません…と
基本的にメーカーはリコール以外は公にしませんから…話を鵜呑みには出来ません…
問題はピニオンシャフト単体では部品が出ない事…
リングギヤとセットでしか供給されないので高額になります…
その為、初めはピニオンシャフトを溶射して再加工する予定でしたが…
代替品があると分かってしまうとそっちの方がいいのか?とも思います…
それに代替品のスプラインがどうなってるのかを見てみたい思いもあります…

ピニオンシャフトを修正加工して再利用するか…
それとも高額だけど代替品に交換するか…
さて、どうしましょうかね…
もともとこの車両はクラッチレリーズベアリングからの異音修理…という事で入庫してたんですが…
ミッションを降ろす為、プロペラシャフトを取り外すと…
デフのコンパニオンフランジ内部から大量のデフオイルが…

なんでこんなとこからオイルが…⁉︎
キャリアシールは中からの漏れには関係無いし…ロックナットの裏にOリングでも入ってるのか⁉︎と考えながらロックナットを取り外すもOリングやシールらしきものは無し…
さらにコンパニオンフランジを取り外すとピニオンシャフトがグラグラ…
なんでフランジを外しただけでピニオンシャフトが動くんだ⁇…と。
で、しばらく考えるとおかしな点にいくつか気付き…
まずコンパニオンフランジを外しただけでピニオンシャフトが動くのはどうなの…⁉︎
本来ならピニオンシャフトは前後にベアリングが圧入されてるのでロックナットとコンパニオンフランジを外してもピニオンシャフト自体は保持されるはずなので…
で、キャリアシールを取り外してよく調べてみると…
本来圧入されているはずのフロント側のベアリングがポロリ…と外れてきました。
という事は…ベアリングのインナーレースかピニオンシャフト…もしくはその両方が減ってる…⁉︎
そんな事あるの⁇と思いながらも…
どちらにしても今までは偶然にもプロペラシャフトとコンパニオンフランジの嵌合で外部には漏れなかっただけのようで…
このまま組み付けても恐らく漏れるだろう…という事でお客様に説明して修理する事に。
で、もともとレリーズベアリングの異音修理で入庫しており、どうせミッション降ろすなら…とクラッチも交換する予定だったんですが…予想外のデフの修理が増えた為、残量がまだあったクラッチは再使用して浮いた部品代をデフに回す事になり…
とりあえずレリーズベアリングは先に作業をして終わらせておきます…



この車両はダンプなんですがダンプアップ出来るのでミッション降ろすの楽です…笑
早々にミッションを終わらせてデフを降ろします…


簡易的なスタンドを製作してデフを分解していきます…
分解する前に各部のプレロード、バックラッシュ、リングギヤの振れなどを点検して記録しておきます。




サイドキャリアを外して、リングギヤを取り外し…


ピニオンシャフトを取り外します…
本来圧入されてるはずのフロント側のベアリングが手で抜けてきます…
通常ならベアリングプーラーじゃないと抜けないはずなんですけど…笑
ただ、ガタは見受けられません。
リヤ側のベアリングは保持されてます…


ピニオンシャフトを点検する為、リヤ側のベアリングを抜いていきます…



念のため現在のシム厚を測定…
ベアリングは交換するので再利用は出来ないと思いますが…

で、何故そんな事になったのか原因を探してたんですが…
まず気になった事…
このピニオンシャフトのスプライン。
このスプラインはコンパニオンフランジとの接続の為なんですが、画像の黄色の線の間はフロント側のベアリングのインナーレースが入るため、本来ならこんな奥までスプラインを切る必要は全く無いんです…

そのせいでベアリングのインナーレースは下の画像の赤色の線の部分…つまり、インナーレースの半分程しか圧入出来ません…

スプラインの部分はシャフトより若干細い為に面圧はかからないので…
通常ならピニオンシャフトとベアリングのインナーレースは共回りするはずが、接触面が少ない為にピニオンに力がかかった時にインナーレースが滑ったんじゃないかと…
それが続いた結果、ピニオンシャフトとインナーレースのクリアランスが大きくなりその間からデフオイルがスプラインをつたってコンパニオンフランジ側に出てきたんじゃないかと思います…
で、部品の構成図を確認してると…このピニオンシャフトは品番が変わっており、代替品になってる事が判明…
う~ん怪しい。
トヨタのサービスの方にこの件を問い合わせるもそういう事例は過去にありませんとの事…
品番が変わった理由についても分かりません…と
基本的にメーカーはリコール以外は公にしませんから…話を鵜呑みには出来ません…
問題はピニオンシャフト単体では部品が出ない事…
リングギヤとセットでしか供給されないので高額になります…
その為、初めはピニオンシャフトを溶射して再加工する予定でしたが…
代替品があると分かってしまうとそっちの方がいいのか?とも思います…
それに代替品のスプラインがどうなってるのかを見てみたい思いもあります…

ピニオンシャフトを修正加工して再利用するか…
それとも高額だけど代替品に交換するか…
さて、どうしましょうかね…