20年式のFTR34フォワード…
クラッチのO/Hで入庫…
で、お客様の依頼でドライヤーからオイルが出てくるのでそれも修理して欲しい…との事。
どうやら1年前に他社にてドライヤーをリビルトに交換してるらしいんですが最近オイルの排出が多くて荷主さんに怒られた様子…
今の荷主さんはオイル漏れには厳しいですからね…
1年前に変えたのにオイルが出てくる…という事なのでおそらくコンプレッサーが原因でしょう…
なるべく安くして欲しいとの依頼なので今回はリビルトでは無くオーバーホールする事にしました。
で、部品を先に頼んでおき、本題のクラッチから先に作業する事に…
ミッション降ろして…

クラッチを交換していきます…

いい感じに減ってますね。
それにダンパースプリングが折れてます…

問題はコレ…


通常であればこのクラスのトラックならレリーズベアリングにグリスアップができるようにホースやニップルが付いてるんですが…
この型のミッションには付いておりません…
スラスト部分に油分は一切ありません。
それもそのはず整備要領書ではこの型のミッションにはレリーズベアリングとクラッチハウジングの摺動面にはグリスを塗らないこと…と書いてあります…
レリーズベアリングに特殊なコーティングをしてるのかも知れません…
結果それで問題なければいいんですが…
残念ながら…
ベアリングの摺動面にはキズが入ります。

そうなると当然ベアリングの動きも渋くなってくる訳です…
整備要領書には『塗るな』と書いてありますがこのまま塗らずに組めば悪化するのは火を見るよりも明らかなので…当工場では薄く塗ってます…
聞くといすゞさんでも塗ってるみたいですね…
そもそも何故グリスアップ出来ないような設計にしたんでしょう…
他の型のミッションはグリスアップ出来るのに…
仮にそこは100歩譲ったとしてもスラスト部だけ交換できない構造なのがオカシイんですよ…
グリスアップ出来ない→クラッチハウジングのスラスト部分が摩耗する→一体構造の為スラスト部だけ交換出来ない→クラッチハウジングを交換するにはケースをバラしてメインシャフトやカウンターシャフトを抜かなきゃならない…
というおバカな作りになってます。
今回はキズこそありますが軽度な為、ハウジングは再使用します。
パイロットベアリングを交換してディスクを取り付けていきます…



センターアライナー…
調整式なのでコレだけで小型から大型まで対応します

以前、知り合いのメカニックがこの工具の存在を知らなくてビックリした事がありました…笑
セットして取り付けていきます…


カバーを付けて規定トルクで締め付け。

後はミッション乗せて完成。


お次はドライヤーをO/H。

ドライヤーを取り外すんですが…これがスペースが無くて外しにくいんですよ…

自分は少しでもスペースを確保出来るように適当な物を間に噛ませます…
転がってたボルトですが…笑

コレで多少なりとも作業しやすくなります…
ドライヤー外して分解していきます。



リペアキット…

各部を分解…洗浄…交換していきます

古い乾燥剤を捨てて新しい乾燥剤を入れます…





ハウジング側も分解します…




ココにはグリスを塗らないように…

Oリングにはラバーグリスをぬります…

今度はガバナーやチェックバルブを…


このセンターのナットは触らないように…
リリーフ圧が変わっちゃいます…










ケースを組み付けて…


完成…
今度はエアコンプレッサーをO/Hしていきます…


コンプレッサーヘッドを外して…

案の定シリンダー内にオイルが上がってきてます。
で、シリンダーを外してピストンを抜いていきます…



ピストンは再使用で、ヘッド、シリンダー、ピストンリングは交換します。
新しいピストンリングを取り付けて…

シリンダーにセット。

高さの低いピストンリングコンプレッサーがあればいいんでしょうが、そんなものは無いのでシリンダーにピストンを半差しの状態で組み付けていきます…

こうしないと組めないんですよ…笑
コンロッドは車両側に残るので…

シリンダーが半分入った状態なのでピストンピンも入れにくいです…
で、ちゃんとスナップリングがかかってるかミラーで確認。

良さそうなので組んでいきます…

シートバルブを入れてヘッドを乗せていきます。




完成です…
後はクーラントの補充とエア抜きを…

水温のデータを見ながらエア抜きしていると…

水温が上がらない…泣
ここにきてオーバークールですか…
今日はもうやる気が無くなったので明日サーモスタットを交換する事にします…
クラッチのO/Hで入庫…
で、お客様の依頼でドライヤーからオイルが出てくるのでそれも修理して欲しい…との事。
どうやら1年前に他社にてドライヤーをリビルトに交換してるらしいんですが最近オイルの排出が多くて荷主さんに怒られた様子…
今の荷主さんはオイル漏れには厳しいですからね…
1年前に変えたのにオイルが出てくる…という事なのでおそらくコンプレッサーが原因でしょう…
なるべく安くして欲しいとの依頼なので今回はリビルトでは無くオーバーホールする事にしました。
で、部品を先に頼んでおき、本題のクラッチから先に作業する事に…
ミッション降ろして…

クラッチを交換していきます…

いい感じに減ってますね。
それにダンパースプリングが折れてます…

問題はコレ…


通常であればこのクラスのトラックならレリーズベアリングにグリスアップができるようにホースやニップルが付いてるんですが…
この型のミッションには付いておりません…
スラスト部分に油分は一切ありません。
それもそのはず整備要領書ではこの型のミッションにはレリーズベアリングとクラッチハウジングの摺動面にはグリスを塗らないこと…と書いてあります…
レリーズベアリングに特殊なコーティングをしてるのかも知れません…
結果それで問題なければいいんですが…
残念ながら…
ベアリングの摺動面にはキズが入ります。

そうなると当然ベアリングの動きも渋くなってくる訳です…
整備要領書には『塗るな』と書いてありますがこのまま塗らずに組めば悪化するのは火を見るよりも明らかなので…当工場では薄く塗ってます…
聞くといすゞさんでも塗ってるみたいですね…
そもそも何故グリスアップ出来ないような設計にしたんでしょう…
他の型のミッションはグリスアップ出来るのに…
仮にそこは100歩譲ったとしてもスラスト部だけ交換できない構造なのがオカシイんですよ…
グリスアップ出来ない→クラッチハウジングのスラスト部分が摩耗する→一体構造の為スラスト部だけ交換出来ない→クラッチハウジングを交換するにはケースをバラしてメインシャフトやカウンターシャフトを抜かなきゃならない…
というおバカな作りになってます。
今回はキズこそありますが軽度な為、ハウジングは再使用します。
パイロットベアリングを交換してディスクを取り付けていきます…



センターアライナー…
調整式なのでコレだけで小型から大型まで対応します

以前、知り合いのメカニックがこの工具の存在を知らなくてビックリした事がありました…笑
セットして取り付けていきます…


カバーを付けて規定トルクで締め付け。

後はミッション乗せて完成。


お次はドライヤーをO/H。

ドライヤーを取り外すんですが…これがスペースが無くて外しにくいんですよ…

自分は少しでもスペースを確保出来るように適当な物を間に噛ませます…
転がってたボルトですが…笑

コレで多少なりとも作業しやすくなります…
ドライヤー外して分解していきます。



リペアキット…

各部を分解…洗浄…交換していきます

古い乾燥剤を捨てて新しい乾燥剤を入れます…





ハウジング側も分解します…




ココにはグリスを塗らないように…

Oリングにはラバーグリスをぬります…

今度はガバナーやチェックバルブを…


このセンターのナットは触らないように…
リリーフ圧が変わっちゃいます…










ケースを組み付けて…


完成…
今度はエアコンプレッサーをO/Hしていきます…


コンプレッサーヘッドを外して…

案の定シリンダー内にオイルが上がってきてます。
で、シリンダーを外してピストンを抜いていきます…



ピストンは再使用で、ヘッド、シリンダー、ピストンリングは交換します。
新しいピストンリングを取り付けて…

シリンダーにセット。

高さの低いピストンリングコンプレッサーがあればいいんでしょうが、そんなものは無いのでシリンダーにピストンを半差しの状態で組み付けていきます…

こうしないと組めないんですよ…笑
コンロッドは車両側に残るので…

シリンダーが半分入った状態なのでピストンピンも入れにくいです…
で、ちゃんとスナップリングがかかってるかミラーで確認。

良さそうなので組んでいきます…

シートバルブを入れてヘッドを乗せていきます。




完成です…
後はクーラントの補充とエア抜きを…

水温のデータを見ながらエア抜きしていると…

水温が上がらない…泣
ここにきてオーバークールですか…
今日はもうやる気が無くなったので明日サーモスタットを交換する事にします…