アメリカの世論調査会社ギャラップが行った世論調査の結果、今年の第1四半期に、
黒人を中心とするアメリカ人の16%が、「この1年間で十分な食料を確保できていない」
と語っていたことが明らかになりました。
中国・新華社通信によりますと、この調査からは、
アメリカでは30歳から49歳までの年齢層が、最も食糧危機の影響を受けやすいとされ、
彼らのうちの19%が、この1年間で食費を得るために苦労していると回答したことが分かっています。
この調査ではまた、アフリカ系の黒人は食費を得る上で、
白人の2倍の困難を強いられているとされています。
アメリカで飢餓対策を主な責務とする民間組織ブレッド・フォー・ザ・ワールドによりますと、
アフリカ系アメリカ人は同国で最も食料不足の被害を受けやすい人々とされています。
これ以前にも、飢餓撲滅を主な活動内容とするアメリカの団体により、
今年になってから行われた調査では、アメリカでは失業率の低下が飢餓状態にある
人の数の減少の主な要因となっていましたが、アフリカ系アメリカ人の失業率は、
依然としてそのほかの人種の2倍の水準にあることが分かっています。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/55395
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実は、アメリカで食糧事情が問題化していることは70年代から指摘されている。
ハーバード大学医師団がまとめた『現代アメリカの飢餓』では、
1980年代半ば時点で2000万人の国民が空腹に悩まされているという結論を出している。
現在のアメリカの総人口が3億1890万(2014年時点)なので、
これに0.16をかけてみると、5102万人が食糧危機にあると言うことが出来る。
北朝鮮の総人口は2490万人(2013年時点)。
つまり、北朝鮮の総人口の約2倍に及ぶ人間が空腹・飢餓に悩まされていることになる。
これは相当にヤバい数字だ。
しかも、30年前は約半数だったことを踏まえれば、
飢餓人口は年々増えていったことが容易に想像できる。
もちろん、この状況にアメリカ人が傍観していたわけではなく、
きちんと、その道の運動団体が存在するのだが、いかんせん、彼らは無力だ。
アメリカという国は本当に不思議な国で、まともな問題提起をする人が
大勢いるにも関わらず、彼らの声が政治に反映されない仕組みになっている。
それゆえ、私は民主主義というシステムを
手放しに礼賛する知識人の風潮には、かなり疑惑のまなざしを向けている。
彼らはアメリカで飢餓が起きるのは民主主義が上手くいっていないからだと言う。
しかし、民主主義自体はこの上なく上手く機能しているのであって、
現状は民主主義が万能ではないことを示しているのだ。この認識は重要だと思う。
実際、北朝鮮の食糧事情はことあるごとに、それも古い情報をもとに論じられるが、
アメリカの食糧問題が騒がれにくい背景として、民主主義国で飢餓が起きるわけがない
という先入観があると私は思う。実際には民主主義国のほうが被害者数が多い。
日本でも、老婆が生活保護を申請せずに餓死したニュースが何年か前にあった。
米ソ二項対立の構図をもとにした冷戦史観から脱却し、
民主主義国でも飢餓は起きるという認識をすること。
それは日本の食糧問題を考える上でも必要になってくる視点だろう。
黒人を中心とするアメリカ人の16%が、「この1年間で十分な食料を確保できていない」
と語っていたことが明らかになりました。
中国・新華社通信によりますと、この調査からは、
アメリカでは30歳から49歳までの年齢層が、最も食糧危機の影響を受けやすいとされ、
彼らのうちの19%が、この1年間で食費を得るために苦労していると回答したことが分かっています。
この調査ではまた、アフリカ系の黒人は食費を得る上で、
白人の2倍の困難を強いられているとされています。
アメリカで飢餓対策を主な責務とする民間組織ブレッド・フォー・ザ・ワールドによりますと、
アフリカ系アメリカ人は同国で最も食料不足の被害を受けやすい人々とされています。
これ以前にも、飢餓撲滅を主な活動内容とするアメリカの団体により、
今年になってから行われた調査では、アメリカでは失業率の低下が飢餓状態にある
人の数の減少の主な要因となっていましたが、アフリカ系アメリカ人の失業率は、
依然としてそのほかの人種の2倍の水準にあることが分かっています。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/55395
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実は、アメリカで食糧事情が問題化していることは70年代から指摘されている。
ハーバード大学医師団がまとめた『現代アメリカの飢餓』では、
1980年代半ば時点で2000万人の国民が空腹に悩まされているという結論を出している。
現在のアメリカの総人口が3億1890万(2014年時点)なので、
これに0.16をかけてみると、5102万人が食糧危機にあると言うことが出来る。
北朝鮮の総人口は2490万人(2013年時点)。
つまり、北朝鮮の総人口の約2倍に及ぶ人間が空腹・飢餓に悩まされていることになる。
これは相当にヤバい数字だ。
しかも、30年前は約半数だったことを踏まえれば、
飢餓人口は年々増えていったことが容易に想像できる。
もちろん、この状況にアメリカ人が傍観していたわけではなく、
きちんと、その道の運動団体が存在するのだが、いかんせん、彼らは無力だ。
アメリカという国は本当に不思議な国で、まともな問題提起をする人が
大勢いるにも関わらず、彼らの声が政治に反映されない仕組みになっている。
それゆえ、私は民主主義というシステムを
手放しに礼賛する知識人の風潮には、かなり疑惑のまなざしを向けている。
彼らはアメリカで飢餓が起きるのは民主主義が上手くいっていないからだと言う。
しかし、民主主義自体はこの上なく上手く機能しているのであって、
現状は民主主義が万能ではないことを示しているのだ。この認識は重要だと思う。
実際、北朝鮮の食糧事情はことあるごとに、それも古い情報をもとに論じられるが、
アメリカの食糧問題が騒がれにくい背景として、民主主義国で飢餓が起きるわけがない
という先入観があると私は思う。実際には民主主義国のほうが被害者数が多い。
日本でも、老婆が生活保護を申請せずに餓死したニュースが何年か前にあった。
米ソ二項対立の構図をもとにした冷戦史観から脱却し、
民主主義国でも飢餓は起きるという認識をすること。
それは日本の食糧問題を考える上でも必要になってくる視点だろう。