時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

世界遺産を巡る日韓の対立

2015-07-09 23:19:08 | 国際政治
韓国の保守系新聞では「日本が強制連行を認めたぞ」と
パク・クネ政権を褒めているが、そんなことはないだろうと思う。



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安倍晋三首相は6日午前、
「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録の決定について

「物づくり日本の原点が世界遺産登録されて、大変うれしく思う。
 これまで保存のために尽力してこられた各企業や地元のみなさまに敬意を表したい」


と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。

毎日新聞 7月6日(月)10時12分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150706-00000016-mai-pol
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外務省の担当者は、日本側が登録決定後に行ったスピーチの中で、
戦時中に朝鮮半島出身者が一部施設で労働に従事していた
歴史的な事実関係に触れた部分について、「強制労働を意味するものではない」と述べ、
「徴用」の表現をめぐる従来の日本政府の見解に変化はないとの認識を示した。



~中略~

政府は、徴用は国内法の下で合法的に労働が行われたとの認識で、
この問題をめぐり、政府見解や公式文書などに「強制」の文言が記述された前例はない。


水嶋参事官は「意思に反して日本に連れて来られた方もいたことは否定できないが、
合法だった。違法な形で強制労働を行ったことを意味するものではない」と説明した。


産経新聞 7月6日(月)10時48分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150706-00000533-san-kr
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時系列順で見ると、

韓国「強制連行について併記しろ」
   ↓
日本「OK」
   ↓
独逸「じゃあ、世界遺産を認めましょう」
   ↓
韓国「日本が強制連行を認めた!パク政権すごい!」
   ↓
日本「強制連行を認めると言ったな?あれはウソだ」


となっている。ますます日本の評判を落としたような気がする……(汗)



よく反日、反日と右翼は叫ぶが、
正直、彼らの言動のほうが日本のイメージを物凄く悪くさせている。



それにしても気になるのは、軍艦島を巡る日本の報道で、
実は、この島でコリアンに奴隷労働をさせていたのが麻生炭坑だったことに触れていない。


つまり、あの麻生太郎の家が強制連行に思いっきり関わっているのだが、
この点に関して、これといったコメントが無い。単に知らないのか、それとも……?


韓国反発「明治産業遺産」は安倍首相のゴリ押し!
仕掛人の女性に「俺がやらせてあげる」


とはいえ、リテラは今回の件に関して、きちんと批判記事を書いていた。

リテラはリテラで変な記事を書くことがあるのだが、
何だかんだで、そのへんの全国紙よりよっぽどジャーナリズムを貫いていると思う。


最近のリテラは天皇制についても触れたり、何だか知らないが、
以前よりも積極的というか批判的な記事をよく書いている。


池上彰氏の批判記事などは半年前には考えられなかったことだ。

そのうち、『世界』より優れた情報媒体になるのでは……と思わなくもなかったり。
(褒めすぎ?)

中国経済の報道

2015-07-09 21:45:20 | 中国(反共批判)
昨夜の報道ステーションの報道内容はあんまりだったのでは……と思う。

冒頭で北京オリンピック時に報道された映像(※)を再び映し、
中国株の下落を因果応報であるかのように古舘氏が説明していたのだが、
それは説明になっていないような気がするのは私だけだろうか?


中国株式市場 一日で4兆元蒸発、一月の努力が無に

上の記事は5月末に書かれたものだが、この時、日本で
中国株の下落をバブル崩壊の始まりと報じた動きはなかったような気がする。
(すべてのメディアをチェックしたわけではないが……)



中国株はバブルでない、GSは27%の上昇予想



【市況】8日の香港市場概況:ハンセン指数は急反発、
値ごろ感と本土株の大幅反発が買い安心感に



【中国株】波乱を乗り越え中期上昇継続 /冨田康夫 <夏の相場観>


株専門のニュースサイトをチェックした限りでは、未だ結論が出せない状況であるようだ。

私は、今回の株安をもって中国経済が崩壊するとは思っていない。

いわゆる中国経済崩壊説は、15年も前から主張され続けていたことだ。
北京オリンピックの時も、あと○年で崩壊するという声が多くあった。


この前、立ち読みした本には「2014年、中国経済は必ず崩壊する!」と書かれていた。

要するに胡散臭いのである。


もちろん、その中にも確かな情報はあるだろうとは思うが、
正直、私にとって中国経済崩壊説は東海大地震説と同じようなもので、
「そりゃ、いつかは景気は後退するだろうが……」といった面持ちである。


上に紹介した記事の中で、冨田康夫氏は次のように述べている。

「上海総合指数を、やや長期的な視点から見ると、2007年10月に過去最高値の6124をつけた後、
 反落に転じ約1年後の08年10月の1664まで急降下した。その後09年8月にいったん戻り
 高値の3478をつけたものの、14年7月からの今回の上昇相場がスタートするまでの
 約7年もの間、低迷を強いられていた経緯がある。この7年間に日本や米国の株価は
 それぞれほぼ2倍の上昇をみせている。したがって、上海総合指数は
 中長期的な視野に立てば、上昇の途上ということになる。」



http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2015/06/0620.html


冒頭で紹介した記事と合わせて読むと、
どうも今の中国株は上がったり下がったりを繰り返しているような気がするのだが…


と思っていたら、おあつらえ向きの記事を発見した。

中国株暴落の理由

こういう記事を読んでも、株安→中国経済の終わりと断定するのは早計だろう。


(※)郊外にあるスラム街を塀で囲い込んだ。