時事解説「ディストピア」

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国連70年を振り返って

2015-10-26 20:58:42 | 国際政治
今年は国際連合が設立されて70年を記念する年でもある。

私としては、国際連合は、
その機能を果たした時もあったし、そうでない時もあったし、
一概に否定すべきではないが、しかしながら現ウクライナ内戦やシリア内戦、
朝鮮半島の対立を見ても、決して公明正大な組織ではなかったなと感じる次第である。

常に政争の場として機能しており、時には西側、時には東側に有利な決議が取られたが、
最近では、どちらかと言えば、NATOの代理機関のように見える。


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過去70年間の国連の業績

アミーンザーデ解説員
国連が第二次世界大戦後の1945年10月24日に発足してから、70年が経過しました。


国連は、どのような業績を残したのでしょうか。
国連は世界の戦争の防止と終結という、基本的な責務を果たす上で、ほとんど成功を収めていません。
そこで、なぜ国連が、その影響力を示すことができなかったのかという疑問が提示されます。

一方で、その成立の起源は集合知であるべきで、それは集合知と努力のみが、
世界各国の平和と安全、協力を強化することができるからです。

評論家によれば、国連の失敗の最も重大な原因は大国の行動の中にあり、
国連は自身を第二次世界大戦後、最大の力を持つ存在とすべきで、
他の国に対してその要求を義務とさせるべきでした。

また、国連憲章も問題に陥っています。
この問題は、世界が西側と東側に2分割された後で始まり、ソ連が崩壊し、
世界の2極体制が変化した後も、大国の干渉や抑圧、戦争の強要、難民化は拡大を続けています。

国連は虐殺を防ぐことはできず、それどころか、
ボスニア・ヘルツェゴビナで起きたスレブレニツァの虐殺も、国連軍の目の前で行われました。
こうしたことから、国連憲章の中に含まれている理想は実現できないものと考えられます。

イランのホシュルー国連大使は、最近、非同盟諸国の代表として、
国連安保理の業務のあり方を議論する会合で、この問題を指摘し、
「非同盟諸国は国連と国連安保理の業務の透明化と効率の向上を求めている」と語りました。

実際、アフガニスタンやイラクにおけるこの20年間の経験と、
パレスチナやイエメンにおける流血の事件は、国連が現状では
世界の問題を解決できないことを示しています。

国連は現在、干渉的な大国、特にアメリカの悪用の代償をしはらっており、
国連の一部の問題や無能さは、過去の行動の結果なのです。

このため、国連の業績とは主に、成果のない政治ゲームであり、
もしこの中で肯定的な事柄が起こった場合、それは大国に対する
一部の国の抵抗によって起きたことでした。

明らかなのは、国連が結成された最も重要な目的とは、戦争の防止と、平和と安全の維持であり、
この中で国連安保理は、平和維持機関とされています。つまり、主にこの事柄が追求されています。

現状は過去の状況と異なり、世界は急速な変化を続けており、
国際社会が望んでいるのは、力ではなく、各国国民の権利の尊重と秩序化です。

また、国際社会が必要としているものとは、国連の平和と国際秩序の確立や
維持における役割に対する疑念ではなく、この機関に対する信頼の醸成です。

それは、今日、テロの危険性や経済危機、難民の大量流入、
気候変動などが世界全体を危機にさらし、深刻な被害を及ぼしていることから、
どの国も、国連の誤りによる問題から逃れることができないためなのです。

http://japanese.irib.ir/news/%E6%9C%AC%E6%97%A5%E3
%81%AE%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF/item/592
22-%E9%81%8E%E5%8E%BB%EF%BC%97%EF%BC%90%E5%B9%B4%E9%96
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朝鮮戦争にせよ、ユーゴ紛争にせよ、リビア介入戦争にしても、
国連は制止ではなく、逆に支持あるいは黙認の立場を取ってしまった。

むろん、上の戦争介入に反対する声もあるのだが、
国際政治の場ですら、そのような意見は封殺されてしまう。

何かしらの改革が必要なのかもしれない。


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