先月から藤永茂氏のサイト「私の闇の奥」でキューバについての記事がアップされている。
キューバ、小さな大国
キューバに対する経済戦争
キューバの医療改革(1)
氏の感心する(などと言っては失礼だが)ところは、反対派の意見も載せるところで、
1番下の「キューバの医療改革」には、キューバについて否定的な日本人の意見も紹介されている。
2番目の「キューバに対する経済戦争」は、現在のキューバ経済を知る上でも必読だろう。
ラムラニの『アメリカのキューバ経済戦争』を紹介した点でも同記事の意義は高い。
(Salim Lamrani,THE ECONOMIC WAR AGAINST CUBA, A Historical and Legal Perspective on the U. S. Blockade )
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「保健衛生の領域も決して免れない。この分野での損失は3000万ドルになると評価されている。
こうして、キューバ眼科研究所「Ramón Pando Ferrer」は
ハンフリー・ツァイスによって商品化されている網膜検査機器の取得を拒否されただけでなく、
多国籍企業ノヴァルティスによって供給されている医薬品Visudyne
(ビスダイン、加齢黄斑変性症の光化学療法に使用される薬)の取得も拒否された。
同じ方法で、アボット研究所は小児向け麻酔薬Sevorane
(セボフルレン、日本での商品名はセボフレン)の販売を拒否した。
アメリカ財務省はまた、特に心臓不整脈(訳注:不整脈ではなく、心臓弁膜症と思われる)
に冒された小児向けの人工心臓弁の販売を禁止した。」
キューバに対する経済戦争より
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アメリカの経済制裁の影響を具体的に示した良い文章だと思う。
アメリカのキューバの交渉を好意的に受け止める人間が実に多いが、
それは、時にはカストロの暗殺計画すら実行するアメリカの干渉政策に言及した上ですべきだろう。
さて、藤永氏は元来、理系の先生で、
チョムスキーやサイード同様、政治学や歴史学とは別の畑からアプローチしている論客だ。
本来なら、彼の評論は素人のたわ言として読み流してよかろう存在である。
だが、中東研究者と同様に、キューバの研究者にも
微妙な発言をする者が少なからずいるため、相対的に傾聴に値するものとなっている。
この点について、次回、詳しく語って生きたいと思う。
キューバ、小さな大国
キューバに対する経済戦争
キューバの医療改革(1)
氏の感心する(などと言っては失礼だが)ところは、反対派の意見も載せるところで、
1番下の「キューバの医療改革」には、キューバについて否定的な日本人の意見も紹介されている。
2番目の「キューバに対する経済戦争」は、現在のキューバ経済を知る上でも必読だろう。
ラムラニの『アメリカのキューバ経済戦争』を紹介した点でも同記事の意義は高い。
(Salim Lamrani,THE ECONOMIC WAR AGAINST CUBA, A Historical and Legal Perspective on the U. S. Blockade )
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「保健衛生の領域も決して免れない。この分野での損失は3000万ドルになると評価されている。
こうして、キューバ眼科研究所「Ramón Pando Ferrer」は
ハンフリー・ツァイスによって商品化されている網膜検査機器の取得を拒否されただけでなく、
多国籍企業ノヴァルティスによって供給されている医薬品Visudyne
(ビスダイン、加齢黄斑変性症の光化学療法に使用される薬)の取得も拒否された。
同じ方法で、アボット研究所は小児向け麻酔薬Sevorane
(セボフルレン、日本での商品名はセボフレン)の販売を拒否した。
アメリカ財務省はまた、特に心臓不整脈(訳注:不整脈ではなく、心臓弁膜症と思われる)
に冒された小児向けの人工心臓弁の販売を禁止した。」
キューバに対する経済戦争より
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アメリカの経済制裁の影響を具体的に示した良い文章だと思う。
アメリカのキューバの交渉を好意的に受け止める人間が実に多いが、
それは、時にはカストロの暗殺計画すら実行するアメリカの干渉政策に言及した上ですべきだろう。
さて、藤永氏は元来、理系の先生で、
チョムスキーやサイード同様、政治学や歴史学とは別の畑からアプローチしている論客だ。
本来なら、彼の評論は素人のたわ言として読み流してよかろう存在である。
だが、中東研究者と同様に、キューバの研究者にも
微妙な発言をする者が少なからずいるため、相対的に傾聴に値するものとなっている。
この点について、次回、詳しく語って生きたいと思う。