ブルーシャムロック

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せぷてんばー・すてっぷす_2

2009-09-20 05:33:22 | 信・どんど晴れ
「確かさあ、今乗っている車なんだけれども、この前先輩の家で見た
映画なんて言ったっけ・・・。スティーブなんとかの・・・。」
ハンドルを握りながら、佳奈は助手席の彰に聞いた。
「スティーブ・マックイーンのブリットだろ。なんだかそれに似ていると言いたい。」
彼女はクスリと笑い、佳奈を見た。
「アメリカやイギリスの映画だからアメ車だと思うんだ。でもさあ、雰囲気が似てゐるんだ
よ。」
と、言いながら彼女は車のタコメーターを見ている。
スピードは上がっているようである。
「ちょっと、佳奈ちゃんSPEEDあげすぎ。」
彰は、吃驚したような顔をした。
「こういう車だからSPEEDあげてみたいなと思ってもいる。」
車は狭い路地を通り過ぎながら、目的地の葉山に向かっている。
「今回の葉山へのドライブは杉何とかとか言う芸術家の展覧会だっけ。」
佳奈は彰に聞いた。どうもこういうのは苦手という顔をして。
「そうだね。」
彰は微笑んだ。
「佳奈ちゃんも折角上京してきたんだから、藝術とか学んで加計呂麻島にカエルと良いよ。」
と偉ぶってもいた。
「そうなのかー。実を言うと水着持ってきたんだ。」
佳奈は恥ずかしさと、それを感じない雰囲気が雑じった複雑な表情をしていた
「9月に泳ぐのは秋田では聞いたことがないけれども、面白いかも。」
と彰も水着をちらりと見せた。
目的地に近くなれば近くなるほど緑が濃くなっていくのを車でも確認が出来る。
でも、葉っぱは所々黄色くなっているけれども。





コメント
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