「此処が美術館か。」
2人は、建物を見渡した。平家建の、まだ出来て新しい感じで、低層かつガラスを
多用した明るい雰囲気である。直ぐそばが海水浴場である。
こんな良いところに美術館があるのは葉山だからか。
そんなことを考えていた。
「前売り券は買ってあったっけ?」
佳奈が聞いてくる。
「まあね。」
チケットを渡す彰。
駐車場から、入口に歩き出すとちょっとした竹林がある。
日本にある美術館として海外のお客さんに対する配慮か?
そんなところもあるのだろう。
まだ暑い日差しが2人を照りつける。
「あつい・・。」
彰はつぶやいた。
「あついか・・。」
佳奈は平然とした顔をしていた。
加計呂麻島の地獄のような暑さから比べればである。
2人は、自動ドアをくぐり、チケットを見せる場所に赴いた。
30がらみの係員がにこやかに微笑んでいる。
発泡スチロールの看板に
「杉某」とでかく書かれている。
藝術とは何か分からない佳奈は惚けた顔をしていた。
つづく
2人は、建物を見渡した。平家建の、まだ出来て新しい感じで、低層かつガラスを
多用した明るい雰囲気である。直ぐそばが海水浴場である。
こんな良いところに美術館があるのは葉山だからか。
そんなことを考えていた。
「前売り券は買ってあったっけ?」
佳奈が聞いてくる。
「まあね。」
チケットを渡す彰。
駐車場から、入口に歩き出すとちょっとした竹林がある。
日本にある美術館として海外のお客さんに対する配慮か?
そんなところもあるのだろう。
まだ暑い日差しが2人を照りつける。
「あつい・・。」
彰はつぶやいた。
「あついか・・。」
佳奈は平然とした顔をしていた。
加計呂麻島の地獄のような暑さから比べればである。
2人は、自動ドアをくぐり、チケットを見せる場所に赴いた。
30がらみの係員がにこやかに微笑んでいる。
発泡スチロールの看板に
「杉某」とでかく書かれている。
藝術とは何か分からない佳奈は惚けた顔をしていた。
つづく