目覚めると晴天だった
テレビでは 新しい日常と言っていた
ボクには 所謂日常の観念がなかった
それは、あまりにも長かった
だから 新しい日常のルーティンが与られるように祈っていた
毎日9時にアラームが鳴る
トゥウィーティがスペイン語で歌う
早口のスペイン語は何を言っているのか判らないけど元気が出る
ボクは 文語体の主祷文を唱える・・・
ぁっ… 数少ないボクのルーティンだ
目覚めると晴天だった
コーヒーを飲んでから身支度をした
冒険へ行こう
二重にマスクをした
ひとつは手編みのコットン ひとつはグレーのウレタン
マスクを素材違いの二重にすると眼鏡が曇らないんだ
財布には 紙がなかった
冒険の前に お金をおろそう
ドアを開けると 眩しすぎる春光があたしの目を襲う
ずたぶくろ化した カルディのリンゴ酒バッグから
サングラスを拾う
それをかけると この世の彩度が夏まで傾いてしまう
妄想のような春のカケラなんて或るのかしらん
初めてお金をおろす郵便局
あたしは 戦隊モノの〇〇レンジャーのような出立を
郵便局の大窓で見た
(コスプレ感は無論全開だが、あたしはコスプレイヤーではない😆)
晴天だ
家々の物干竿には
朝一の洗濯物が鯉のぼりみたいに春風でヒラヒラしている
目が悪くなったあたしには 特に「鯉のぼり」に見えた
住人たちは 日除帽を被って庭いじり中…
家庭菜園の長ネギ畑は大半が収穫を終えたのか 近所中ネギ臭い!
午前のネギ畑には ふんわりとモンシロチョウが舞っていた
晴天だ
安いサングラスは その面積で乱反射して
近景も遠景もグチャグチャになって中景しか感知できない
記憶は・・・短期記憶がまずいことになってきた・・・
絶対に覚えていたいことがあったのにさ
何もかも 強風が吹っ飛ばしたよ
青い小花を見つけた
ふりだしに戻った
私は キーホルダーをガチャガチャさせて家に入った
テレビでは 新しい日常と言っていた
ボクには 所謂日常の観念がなかった
それは、あまりにも長かった
だから 新しい日常のルーティンが与られるように祈っていた
毎日9時にアラームが鳴る
トゥウィーティがスペイン語で歌う
早口のスペイン語は何を言っているのか判らないけど元気が出る
ボクは 文語体の主祷文を唱える・・・
ぁっ… 数少ないボクのルーティンだ
目覚めると晴天だった
コーヒーを飲んでから身支度をした
冒険へ行こう
二重にマスクをした
ひとつは手編みのコットン ひとつはグレーのウレタン
マスクを素材違いの二重にすると眼鏡が曇らないんだ
財布には 紙がなかった
冒険の前に お金をおろそう
ドアを開けると 眩しすぎる春光があたしの目を襲う
ずたぶくろ化した カルディのリンゴ酒バッグから
サングラスを拾う
それをかけると この世の彩度が夏まで傾いてしまう
妄想のような春のカケラなんて或るのかしらん
初めてお金をおろす郵便局
あたしは 戦隊モノの〇〇レンジャーのような出立を
郵便局の大窓で見た
(コスプレ感は無論全開だが、あたしはコスプレイヤーではない😆)
晴天だ
家々の物干竿には
朝一の洗濯物が鯉のぼりみたいに春風でヒラヒラしている
目が悪くなったあたしには 特に「鯉のぼり」に見えた
住人たちは 日除帽を被って庭いじり中…
家庭菜園の長ネギ畑は大半が収穫を終えたのか 近所中ネギ臭い!
午前のネギ畑には ふんわりとモンシロチョウが舞っていた
晴天だ
安いサングラスは その面積で乱反射して
近景も遠景もグチャグチャになって中景しか感知できない
記憶は・・・短期記憶がまずいことになってきた・・・
絶対に覚えていたいことがあったのにさ
何もかも 強風が吹っ飛ばしたよ
青い小花を見つけた
ふりだしに戻った
私は キーホルダーをガチャガチャさせて家に入った