一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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基礎の捨コンクリートと工事検査

2008年07月24日 16時10分44秒 | 住宅ノウハウ・実例
▲基礎配筋の前に、捨てコンクリートを打設しました。




みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

地盤改良が終わって、通常の基礎工事へと入っていきます。

この基礎は通常ベタ基礎と言われるものです。

砕石を敷いて地面を固めます。その上に防湿フィルムを敷き

捨てコンクリートを打設します。通常は全面に行うことはしませんが、
この現場は全面に行いました。

捨てコンクリートを打設する理由は、正しく位置を決めて型枠を正確に固定する
ためにあります。

このコンクリート自体の強度は全く構造強度には関係ありません。

この捨てコンクリートを行っておくと、コンクリートのかぶり厚が正しく
取り易くなります。これは、鉄筋コンクリートの強度よりも、耐久性を確保する
ためにより強く必要です。


捨てコンクリートが無くても、または一部であっても問題ありません。
それ以降の工事が正しく行われていればそれで良いのです。


みなさんが、建売や注文住宅を依頼した場合、第三者検査をしてくれるところは
現在、たくさんあります。

ですが、本当の第三者検査になっていないことや、検査してもしなくてもあまり
変わらないということをご存知ないようです。


工事業者が勧めてくれる第三者検査は、ほとんどが工事業者がお客さんですから、
検査内容は細かくは見ません。お金を払ったとしても残念ながらみなさんは、お客
さんではないのです。工事業者が検査会社のお客さんです。


また、ミタス一級建築士事務所で行っている監理や工事検査とは、項目は似ていて
も、全く内容が違うと断言できます。

それでも中小の工務店や不動産会社で頼むときは、どこでも良いので保険に入る
つもりで頼んだ方が良いでしょう。一般的には10年間は保証がセットになって
います。これは、検査というより、万一の保険だと思ってください。


大手ハウスメーカーや不動産会社で購入されるなら、この一般的な第三者検査は
付けなくてもほとんど変わりません。10年間倒産しなければ、構造体や雨漏れの
保証限定ですから同じように対応してくれるでしょう。この程度の第三者検査では
どちらかというと、大手では費用が無駄になると私は思います。

地盤保証の保険は大手でも付けるべきですが、構造体や雨漏れに関しては大手に
再度保険を付けてもあまり意味がないということです。

この第三者検査は、あくまで今までの住宅レベルを保つための保険と考えて下さい。


残念ながら、工事業者が勧める通常の第三者検査は、本当に品質を保つための検査
は、工事検査に掛かる費用を考えても行えないというは、明白です。

保険料を差し引いて、検査会社が請求する検査費用は1回当たり1万円程度です。

このうち、車に乗って現場へ駆けつけてチェックし、報告する建築士に支払われる
金額が、何分の1になっているかを知れば、不可能であることはわかります。

私が通常の第三者検査を、あくまで保険としてお勧めしているのは、このためです。

検査に期待しているわけではありませんし、その点は期待できません。


1軒ずつ現場でたくさんの職人さんが造るのが住宅ですから、
自分の設計でいつもの業者でも、せっせと現場へ行って、品質確保のため
あれこれ指示をすることになるのです。





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