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耐震補強工事の設計や監理、工事

2014年09月07日 20時18分36秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲住まいながらでも、状況によっては
内部からでも耐震補強工事ができます。 



耐震補強工事について、質問を頂きました。


「耐震診断をしたところ、地盤の不良、基礎および建物の強度不足が指摘された物件です。
全体的にかなりガタが来ている住宅で、本来ですと建替えや他へ転居が望ましいような状態です。


耐震についてはたとえ少しであっても改善したい、
住みながらで可能な耐震補強工事を希望しています。

外側から壁を補強する工事が魅力的と考えていますが、
そもそも軟弱地盤、基礎の脆弱性が指摘されている建物ですし、

それでどれだけ改善するのか、また、費用対効果の面でどうなのか、
といった懸念があります。

そのため、耐震設計・監理と施工とはしっかり分けて、
総合的にみてどのような工法が考えられるのか、

また費用対効果はどうなのか。
といったあたりをしっかり検討しながら、進めたいと考えています。


現在手元に、耐震診断書(一般診断)なども揃っております。」




というご質問です。

このようなご要望の方は、実際には多くいらっしゃいますが、

高齢者のため、なかなか動けない人は多いですし、

リフォーム詐欺にあってしまってる人も珍しくないようです。

耐震補強の設計は、新築時の建築基準法での考え方とは

異なります。もちろん、それで手直しができれば良いのですが、

現実的ではないので、少し異なった耐震補強の考え方と
パソコンソフトを使って耐震設計を行います。

それゆえ、正しい知識を持っていない建築士は
一級建築士であろうと二級建築士であろうと、非常に多いです。


基礎を補強せずに、壁を強くして倒壊を免れる考え方もできます。

金物の交換だけでも耐震強度の数値は上がりますし、
変えずに他の方法で数値をあげることも可能です。

耐震強度1.0は無理でも、

0.2から0.5まであげて、2階部分が載ってる1階を強くして
見かけの数値以上に、僅かな金額で安全にすることも行いました。

1.0以上だと500万円以上掛かってしまうのが、
0.8だと半分以下の費用でできたこともありました。

住まいながらだと、外壁側を壊した方が、工事はしやすいですが
費用と期間がかさみます。


内部の補強も、以前と比べると、天井や床を壊さずに、壁を強くして
数値を上げる材料や工法が開発されています。

これですと、1.0以上は無理でも、状況によっては住まいながらでも可能です。


ひとついえることは、耐震補強の方法は、同じ家でも何百通りもあります。
まして、1.0未満でも良いとなると、何千通りでは済まないくらい
考えられます。


それゆえに、どこを工事すれば効果的か、費用を抑えられるかを考えながら
設計すると工事費も全く違ったものになります。

個別の特殊な事情は別として、

耐震診断(一般診断でOK)を見れば、大体どの程度の費用を掛ければ
どの程度の点数になるか、

逆に、予算が決まっている場合には、どの程度の耐震強度の数値にできるかも
逆算できます。

横浜市が多いですが、そういうご相談をたくさん受けていますし

監理も行っていますので、書類をご持参して、アポイントを取られて
ご相談下さい。(相談は、すべて無料です)


 

▲壁を壊して、想定どおりの内部かどうか、
もし、違った場合は、どのように対応するか
補強工事は正しく行われているかどうかを
監理する必要があります。

……………………………………………………………………………

ご意見があれば、お気軽にどうぞ!

耐震補強設計 監理 工事





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