福島県相馬市の訪問は、平成23年6月南相馬市訪問の時に通った時以来2年振りとなる。昨年9月に東松島を訪れたので、8ヶ月振りの被災地訪問になった。国道115号線を相馬に向かい、市街地の手前で斜め右方向に進み、国道6号線と更にそのバイパスを横切り、ひたすら海に向かった。
相馬市南部にある磯部地区は、建物の土台を残し跡形もない姿になっていた。市役所の出張所、警察署の派出所も門の石柱を残すのみだった。携帯電話の中継塔が、堤防を隔てて何百もの住宅があったことを静かに伝えていた。時折車が通行止めになった先に、ポツリと見えた。かつての住民が訪れている様に感じた。
30分程海を眺めてから、北上し相馬港に立ち寄った。観光客は、休日の好天にもかかわらず、大変少なかった。昨年9月に訪れた松島とは、大きなギャップを感じざるを得なかった。原発事故の影響がまだまだ尾を引いている。
帰路について数分後の午後2時48分、相馬市街を走行中車が大きく揺れた。久しぶりの大きな地震だった。相馬沖の約50kmを震源とする震度5強の地震だった。交差点で停止中、近くの古い建物の軋む音が不気味に聞こえた。
午前中、相馬に向かう途中にある霊山こどもの村に寄り道をした。山菜採りの車が数台、家族連れの車はたったの2・3台だけだった。震災前には考えられない状況である。