『令』という字は皇太子と密接なもの天皇と密接なものは『勅』『宣』などの字であり「令和」は新元号として不都合!!
「令和」とは私たちにとりましては過酷な時代と成り、波乱にとんだ時を好むと好まざるに関わらず対決して、生き延びねばなりません!!
15年~20年という短い時期に、全ての苦難が襲い掛かってきますので、備えることです!!
異常気象、地震、放射能、汚染食品、ケムトレイル、ワクチン、
電磁波、毒水道水、加工医薬品と私たちの周囲には健康を害する案件ばかりが山積しています!!
新元号発表、あまりにも政治利用されてはいないか一
4月1日に新元号が「令和」と決まり、新年度の最初の週はこの話題で日本列島が持ちきりとなった。
桜の開花の季節とあって、外国人観光客も多く、このニュースは世界中に発信されて様々な反響を呼んでいる。
5月には新天皇が即位され、令和の時代が始まる。慶事である。
しかし、今回の新元号をめぐるお祭り騒ぎの背景に議論すべき問題点が幾つかある。
総ての政治的決定が完璧であるはずはないが、お祝い事であることを理由に、あたかも臭いものに蓋をするような姿勢は好ましくない。
元号には政権のカラーを反映させるべきではない
まず、憲法で定められた象徴天皇制との関係である。
国民の間に象徴天皇制が定着しているが、それは天皇陛下の日々のご努力によるところが大きい。
天皇陛下は、「長い歴史を通じて政治から離れた立場において、苦しみあるいは喜びに国民と心を一つにして、国民の福祉と幸福を念ずるというのが日本の伝統的天皇の姿でした。
日本国憲法は『天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴』であると定めています。
天皇は国政に関与せず、内閣の助言と承認によって憲法に定められた国事行為を行う、と規定しているのは、このような伝統に通じてのものであります」
(平成5年8月27日、イタリア国・ベルギー国・ドイツ国ご訪問事前招待記者からの質問に対する文書回答から)と明確に述べられている。
今回の新元号の決定についても、天皇陛下や皇太子殿下は、「政治から離れた立場」を堅持され、一切口を挟まれなかった。
元号は政府が責任をもって決めるべきことであり、安倍内閣もそれを実行したと思う。
しかし、もし政権がかつてのような民主党が主導する政権であったらどうなっていたであろうか。
具体的な例を出すと、鳩山由紀夫氏や菅直人氏なら、全く異なる元号になっていたのではなかろうか。
その場合、民主党の首相の趣味や意向があまりに前面に出るのを快く思わない国民も出てくるであろう。
その逆で、今回の決定には安倍カラーが出すぎているように思われてならない。
どの党が政権の座にあろうと、元号にその政権の色合いが反映されのは避けるべきである。
さかのぼれば出典は『万葉集』ではなく『文選』
ナショナリスト安倍晋三が拘ったのは、出典を日本の古典にすることだった。
若い頃ヨーロッパで研究生活を送った立場で言うと、ラテン語やギリシア語は、フランスでもイギリスでもドイツでも、共に共通の古典である。
EUの運営をめぐって、イタリアやギリシアが問題となることはあるが、それがラテン語やギリシア語を排除するという話にはつながらない。
漢籍も日本文化を形成した重要な古典の一つであり、これを排除しては、日本の思想史(江戸時代だけでも、林羅山、荻生徂徠、石田梅岩など多数の思想家がいる)どころか、日本文化そのものも成り立たなくなる。
日中関係の現状がどうであれ、そのことは否定できない歴史的事実である。
元号の専門家とも議論したが、元号に漢字を使う限り、輸入元は中国であるから、必ず源の漢字に辿り着く。
実際に、「令和」の出典は
・8世紀の「万葉集」の「初春令月、気淑風和(初春の令月にして、気淑
(よ)く風和(やわ)らぎ)」であるが、
・中国の6世紀の詩文集「文選(もんぜん)」にも「仲春令月、時和気清
(仲春令月、時和し気清らかなり)」の句がある。
後漢の1〜2世紀頃の政治家、張衡の作とされている(『文選』張衡「帰田賦」・文選巻十五)。
これは、新日本文学大系『萬葉集(一)』の補注にも記されている。
安倍首相は、支持基盤の保守派に訴えるためか、予てから「出典は国書であるべきだ」と主張してきており、万葉集の引用文の元が中国の古典であることは気まずいと思っているのか、またマスコミも「初の日本の古典」と大々的にうたったからか、『文選』についてはほとんど言及していない。
このナショナリズムの宣揚効果だろうか。
新元号制定直後に行われた共同通信の世論調査では、内閣支持率は52.8(+9.5)%に上昇し、不支持率は32.4(-8.5)%に低下している。
また、政党支持率も自民党が43.0(+4.7)%、立憲民主党が7.9(-2.6)%となっており、安倍政権も自民党も笑いが止まらないようである。
因みに、新元号に「好感が持てる」が73.7%、「好感が持てない」が15.7%であった。
前回の「平成」元号の決定の際は、小渕官房長官が首相談話も含めて説明したが、今回は安倍首相自ら談話を生中継させている。
しかも、多くのテレビ番組に出演したり、新聞のインタビューに答えたりしている。
少し露出が過剰である。
統一地方選挙中でもあり、新元号制定を政治利用したと批判されても仕方ない。
元号発表で年度初めのニュースが埋没
ところで、元号問題の権威、本郷和人東大教授はAbemaTVの番組の中で、令和の「令」の字について、3つの疑問を呈している。
第一は、「『令』は上から下に何か『命令』する時に使う字。
国民一人ひとりが自発的に活躍するという説明の趣旨とは異なるのではないか」ということである。
第二に、「『巧言令色鮮し仁』という故事。“口先がうまく、顔色がやわらげて、人を喜ばせ、媚びへつらうことは、仁の心に欠けている”という意味で、この『仁』は儒教で最も大切な概念。
今でいう『愛』を意味し、それに一番遠いのが巧言令色だと言っている」と説明する。
第三に、「令旨」という言葉が、「皇太子殿下の命令という意味で、天皇の命令ではない。
つまり、『令』という字は皇太子と密接な結びつきがあるもので、天皇の密接な関係があるのは『勅』『宣』などの字。
(天皇の生前退位で定める)新元号とは少しずれている」と解説する。
新元号の制定過程で、以上のような問題点が議論されたということを聞かない。
つまり、初めに「国書」ありきで、万葉集から引用した「令」の字の問題点は無視されてしまったようである。
元号は、「万機公論に決すべし」で決定すべきものであり、一政権のカラーに染められてはならないのである。
4月1日は、入社式、入学式をはじめ、新しい年度がスタートする日である。
様々な制度も変わる。
たとえば、外国人労働者の新受け入れ体制が始まった。
日本が労働移民受け入れに舵を切ったということは、日本の伝統や文化に大きな影響を及ぼすが、皮肉にもその日が新元号の制定の日と重なったのである。
しかも、それは深刻な人手不足という目先のニーズに対する緊急対応以外の何ものでなく、長期的視点を欠いており、将来に禍根を残しかねない。
また、様々な商品が4月から値上げされたが、それもあまり注目されないで済んでしまっている。
その意味で、極めて異例な新年度の始まりである。
新元号の制定を4月1日としたことが良かったのかどうか、お祭り騒ぎが落ち着いたら、この点も検証すべきであろう。
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