九条の会が中野区で大集会
週刊金曜日10/25(水)
着々と進んでいる岸田文雄政権の大軍拡政策に反対し、憲法改悪にストップをかけようと「九条の会」の大集会が10月5日、東京都中野区で開かれ、会場の「なかのZERO」大ホールを埋め尽くす約1200人が参加した。
「九条の会」は9人の著名人が呼びかけ人となって2004年6月に発足。以来、全国の職場や地域で「九条の会」が作られてきた。
大集会の冒頭、呼びかけ人の作家・澤地久枝さん(93歳)がスピーチ。「今年、大江健三郎さんが亡くなって、呼びかけ人は私一人になった。憲法をないがしろにした事態が次々に進んできているが、まだ日本国憲法は生きている。日本は敵に対する攻撃ができる国になろうとしている。岸田政権に対して、あなたのやっていることは間違っているということを、譲れない思いとして表明していく必要がある」と訴えた。
「九条の会」事務局長の小森陽一さんは「この秋、岸田政権による改憲政治は絶対に許さない、という世論を広げていく新たな運動を、今日の集会を一つの出発点にして、それぞれの九条の会で展開してほしい」と行動を提起した。
講演に登壇した「九条の会」世話人で前法政大学総長の田中優子さんは、朝鮮戦争によるアメリカの方針転換によって「軍事力放棄と再軍備化、この二つをアメリカの占領下で日本は要求され、両方に従属した。この矛盾を丸ごと抱えて私たちは生きてきた」と日本の戦後の歴史を振り返った。岸信介元首相が「憲法改正」と「再軍備」の目標を作り上げ、「この目標が自民党の中に流れ続けている」と指摘。戦後60年間は「自衛」の枠を踏み外さなかった日本が、14年に集団的自衛権の行使を容認し、「あとは雪崩を打つように再軍備に突っ走っている」と現状を批判した。
田中さんはウクライナ戦争にも言及。「岸田首相はウクライナに出かけていき支援を約束したが、あれは世界から見ると、日本がはっきりアメリカの側に立ったことを表明することになる。『アメリカに従属していれば安全だ』と思っていいのか、と考えるのがとても大事な点だ」と述べた。22年12月に閣議決定された安保3文書で、敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つことや43兆円を軍事費に使うことが述べられていたことに、多くの女性たちが怒り、今年1月に「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」が結成された経緯も説明した。
9条は世界への安心供与
2人目に登壇した上智大学教授の中野晃一さんは「改憲・軍拡ではなく、『安心供与』を」のテーマで講演。「安保3文書は先にアメリカで作り直したもので、その時のキーワードが『統合抑止』だ」と述べ、統合抑止は1.軍事分野と非軍事分野が統合される(半導体は科学技術でもあり、経済でもあり、軍事転用できる、安全保障戦略の要)、2.アメリカだけでやるのではなく日本や韓国などの同盟国にもやらせる、の2点が特徴だと説明。統合抑止の考え方が日本の安保3文書の「敵基地攻撃能力の確保」などにつながっていると語った。
中野さんは憲法と安全保障の関係についても指摘。憲法9条と13条により戦後の安全保障のレジームが「個別的自衛権の行使しかできない」とされてきたのが、14年の集団的自衛権行使容認の解釈改憲と15年の安保法制により「世界の安全保障環境が変わったから限定的な集団的自衛権なら行使できる」との論が導き出されたと解説した。科学技術や経済などすべてが軍事の僕とされつつある中で同盟を強化すると日本がしなくてもよい戦争に巻き込まれる可能性がある、最低限必要なのは「安心供与」で「こちらからやるつもりはない」と伝えることだと訴えた。
さらに、9条が中国などの近隣諸国に対しての最大の「安心供与」として機能し、9条と13条の連携プレーが戦後の平和国家を支えてきたという歴史にも触れ「これを反故にしてしまったら軍事国家に変容してしまう。立憲民主主義を立て直すことこそが、平和をつくることになる」と訴えた。
竪場勝司・ライター
今日の虫は昨日以上だ。山だけではなく、道路沿いの木々の周りにも現れた。
山の稜線がぼやけて見える。
鳥が口を開けて飛べば・・・
と思うのだが。
明日午後から☂マークがついたので今日で芋掘り終わらせた。
残るは花豆の類だが、播種後の雨無しが響いて生育が遅れ、今も鞘が青々としている。ものにならんかもしれない。