“裁量労働制データ”はミスじゃなく捏造だ! 安倍政権は安保でもアベノミクスでもデータ捏造しまくり
リテラ 2018.2.16
安倍政権の「働き方改革」なる政策の目玉とする裁量労働制の対象拡大を巡り、安倍首相らが答弁の根拠に上げてきた“データ”がデタラメだった問題。当初は「厚生労働省にそういうデータがあったのは事実」と強弁していた安倍首相だが、次から次へと数字の矛盾が発覚。とうとう一昨日の衆院予算委で安倍首相は「引き続き精査が必要なデータを基に行った私の答弁は撤回するとともにお詫びを申し上げたい」と述べた。
しかし、安倍首相はこのデータを根拠に「裁量制=定額働かせ放題法案」をもち出しているにもかかわらず、法案を撤回するそぶりはさらさら見せていない。しかも、安倍首相はデータを嘘と認めたわけではなく、「引き続き精査が必要なデータ」などと悪あがきを続けているのだ。
改めて言っておくが、安倍首相がもち出してきたデータは「引き続き精査が必要なデータ」というような代物でなく、あきらかなフェイク、しかも意図的に捏造された可能性が高いシロモノだ。
簡単に振り返っておくと、裁量労働制とは「みなし労働時間」で定額賃金を支払う制度のこと。つまり「1日の労働時間は8時間とみなす」と合意すれば何時間働こうが8時間分の賃金が支払われるというもので、ゆえに「定額働かせ放題法案」「残業代カット法案」と強く批判されてきた。
その批判をかわすために安倍首相らがもち出していたのが、問題のデータだった。安倍首相は1月29日の衆院予算委でも「厚生労働省の調査によれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べればですね、一般労働者よりも短いというデータもある」と嘯いていた。
このデータというのは、裁量労働制では「平均的な者」の1日あたりの労働時間が「9時間16分」で、「一般労働者」のそれが「9時間37分」というもの。政府側はこれを元に、裁量労働制では一般的な労働者より1日あたりの労働時間が約20分短いと主張したわけだ。
ところが、この厚生労働省の調査だという「一般労働者」の「9時間37分」というデータが完全に操作されたフェイクだったのだ。
“裁量労働制のほう労働時間が長い”という反証を葬り去った安倍政権
安倍首相や加藤勝信厚労相は当初、この数字を厚労省が2013年10月に公表した「労働時間等総合実態調査結果」にもとづくデータだとしていた。しかし、この「労働時間等総合実態調査結果」では、実際には一般労働者の1日あたりの労働時間のデータは算出されていなかった。
算出されていないデータをもとに、なぜこんな主張が可能なのか意味がわからないが、厚労省の担当者が同調査の数字をもとに改めて算出しなおした数字だと説明していた。
しかし、この数字がデタラメであることは、ほどなく明らかになってしまった。安倍首相や加藤厚労相が根拠にしているその「労働時間等総合実態調査結果」の公表データとの決定的な矛盾が露呈してしたからだ。
同調査では、一般労働者の1週間の法定外労働時間(平均的な者)を公表しており、これが週あたり「2時間47分」だった。週あたり「2時間47分」ということは、1日あたりの法定外労働時間はそれを5でわった「34分弱」ということになる。これに法定労働時間の8時間を足すと、8時間34分。安倍首相がもち出した「一般労働者」の1日あたり労働時間「9時間37分」と大きな開きがある。
そのデタラメぶりは別の調査と比較しても明らかだった。厚労省が毎年公表している「労働経済の分析」によれば、2013年の一般労働者の月間総実労働時間は168.2時間。20で割ると「約8時間24分」であり、安倍首相のいう「9時間37分」との差がさらに広がる。
いったいなぜ、安倍首相はこんなインチキな数字をもち出してきたのか。官邸周辺からはさっそく「厚生労働省の単純ミス」だの、「答弁書に参考でつけていたものを誤って読んでしまった」だのといった、責任の逃れの情報が流されているが、そんなレベルの話ではない。
なぜなら、このインチキなデータに対しては、当の厚生労働省内で何度も反証が示されているからだ。たとえば、厚労省の要請で独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が調査(13年11月中旬〜12月中旬実施のアンケート)によれば、結果は1カ月あたりの平均実労働時間は一般よりも裁量労働制のほうが長時間だった。
また、昨年9月4日には、加藤厚労相に裁量労働制を含む働き方改革関連法案を「おおむね妥当」と答申した厚労相の労働政策審議会の労働条件分科会で、労働者代表の委員が2015年4月〜5月、1066人を対象にした実態調査の結果を報告。「実労働時間に関しては、裁量労働制が適用されている方のほうが、適用されていない方に比べて労働時間がやはり長くなっているという傾向があります」「裁量労働制の対象業務拡大はもとより、現状の裁量労働制における労働時間の実態については、昨今過労死の現状など見ると少し危機感を覚えざるを得ないと考えております」とはっきり指摘していた。
「GDP過去最高」も、「正社員の有効求人倍率」も詐術だった
安倍首相も加藤厚労相もこのことを知らないはずがない。彼らはこれを知っていてすべて無視し、“一般の労働者のほうが労働時間が長い”とする偽のデータを使ってきたのだ。
しかも、15日の国会では、厚生労働省の山越敬一労働基準局長が、「他に裁量性の労働者のほうが労働時間が短いというデータをもっているのか」と問われて、「そういったデータはもちあわせていない」と答えている。ようするに、厚労相はきちんと調査をしたら、捏造データと違う結果になることがわかっているから、これまであえて調査しなかったのだ。
「いままでのパターンからしたら、官邸が『とにかく、一般の労働時間のほうが長いというデータを出せ』と強引に迫り、困った厚労省の担当者が恣意的に、調査結果をいじり、つじつまあわせをしたのでしょう。官邸も、これまでもこういう数字のトリックをいっぱい使っていますから、強行できると考えたのではないでしょうか」(全国紙官邸担当記者)
実際、安倍政権はこれまでも都合のよい数字を恣意的に使ったり、データを歪曲したりして、政策をゴリ押ししてきた。
たとえば、安倍首相は昨年の衆院選においても「GDPは過去最高」「GDPを50兆円も増やした」としきりに喧伝したが、この数字には裏があり、実は安倍政権が2016年にGDPの推計方法を見直した結果、名目GDPが“かさ上げ”されているのだ。また、名目値から物価変動の影響を差し引いた実質GDPの増加率はリーマンショック前の水準を下回っている(毎日新聞2017年10月18日付)。第二次安倍政権発足からの実質成長率は年平均で1.4%でしかないのだ。
しかも、昨年8月に内閣府が17年4-6月期の実質GDPを速報値で「プラス4.0%」と公表し、六・四半期連続でのプラス成長に安倍政権は「戦後2位のいざなぎ景気に並ぶ景気回復」などと強調したが、エコノミストの田代秀敏氏はこの数字が〈13兆5378億円もの「季節調整」が“大盛り”になっている〉と指摘。実際、9月に入って内閣府は速報値の4.0%から2.5%へと大幅に下方修正したが、季節調整を入れなければこの期の実質GDPは〈マイナス9.9%〉だと述べている(「週刊新潮」17年10月19日号/新潮社)。
また、安倍首相はアベノミクスの成果として「正社員の有効求人倍率が1倍を超えた」と必ず挙げるが、実際は誇るべきものではまったくなく、むしろ劣悪な労働実態を裏付けるようなものだ。
そもそも有効求人倍率とは、ハローワークで仕事を求める人ひとりに対して求人が何件あるかという割合だが、パートも含む求人で高倍率となっているのは「警備や交通整理などの保安」(7.70倍)「建築や土木」(5.16倍)「接客や給仕」(3.92倍)、「介護サービス」(3.63倍)といった厳しい労働条件の上、待遇がいいとは言えず離職率も高い職種が目立つ。一方、「一般事務」は0.34倍だ(毎日新聞17年10月17日付)。つまり、離職者が多いために求人が増えているのだ。
同時に、安倍首相は「若者の就職内定率は過去最高」とも誇るが、高卒・大卒の就職内定率が高くなっているのは、たんに団塊世代が引退する一方で若者人口が減少しているからであって、アベノミクスの成果などではない。
安保法制強行の際には「自衛隊機のスクランブル回数」を歪曲
このように、実態を隠して恣意的な数字を並び立ててきた安倍首相だが、もっとも悪質な例といえば、安保法制の際にもち出した「自衛隊機の緊急発進(スクランブル)の回数が10年前と比べて7倍」というものだろう。
安倍首相はこの数字を根拠にして繰り返し危機を煽りに煽ったが、本サイトでも当時指摘したように、たしかに2014年のスクランブル回数は943回で2004年の141回の7倍弱だが、それはもっとも少ない年と比較しているだけで、1980年から1990年代はじめまでは常に毎年600回から900回のスクランブルがあった。
その後、2000年代に100回から300回に減少していたのが2013年に突如として急増、24年ぶりに800回台をマークしたのが実態である。これはむしろ、安倍政権になって無理矢理スクランブルを増やしただけとしか思えないだろう。事実、2013年も2014年も増えているのはスクランブルだけで、領空侵犯されたケースはゼロだったのだ。
ようするに、安倍政権がひけらかす“データ”ほど信頼できないものはない。今回の裁量労働制拡大=定額働かせ放題法案では、そうした安倍首相の数字の詐術が露わになったかたちだ。
しかし、安倍首相はおそらく、またいつもの詐術で、この嘘をごまかすだろう。
厚労省は19日までにデータを精査するなどと言っているが、その結論は「厚労省の単純ミス」と認めればまだいいほう。ひょっとしたら、無茶苦茶な理屈を使って「裁量制の労働者のほうが労働時間が長いとはいえない」などと強弁する可能性さえある。そして、いずれにしても、このまま「裁量労働制=定額働かせ放題法案」を強行成立させようとするはずだ。
労働者の奴隷化を推し進め、ブラック企業を支援する法案を阻止するためにも、そして、安倍政権の詐欺的なやり口をこれ以上、横行させないためにも、この問題は徹底的に追及していく必要がある。(編集部)
ここにもウソ
安倍首相がやはり山口敬之の披露宴に!「FLASH」が15年前に披露宴の模様を報道、出席者に「安倍晋三」の名
リテラ 2018.02.15.
準強姦もみ消しにスパコン企業への巨額助成金というふたつの大きな疑惑が取り沙汰されているジャーナリスト・山口敬之氏。山口氏は「安倍総理に最も食い込んでいるジャーナリスト」なる肩書きで活動してきただけあり、その注目は安倍首相との関係に集まっている。
しかし、当の安倍首相は、「取材対象として知っている」「記者として私の番記者であった者が『取材をしたい』ということで取材を受けたことはありますよ。それ以上のものでも以下のものでもない」と繰り返し答弁し、必死になって山口氏との深い関係を否定している。
いくら否定しようとも、山口氏のデビュー作『総理』(幻冬舎)では異例の安倍首相の執務室での写真を表紙に使わせているほどで、中身を読めばその関係が「取材者と被取材者」というようなものではないことは明らかな話なのだが、そんななか浮上したのが、「安倍首相が山口氏の結婚披露宴に出席していた」という問題だ。
すでに本サイトでは、山口氏の結婚式に出席したという人物から「安倍さんが披露宴に出席していて、挨拶をしているのを見た記憶がある」という証言を得て、それを記事として配信した。だが、ここにきてネット上では「山口氏の結婚式に安倍首相が出席したときの証拠写真が写真週刊誌に近々掲載されるらしい」といった情報が駆け巡っている。
ネット上の情報では、どの雑誌に掲載されるかなどは書かれていないのだが、本サイトで調べたところ、どうやらその写真週刊誌とは「FLASH」(光文社)の可能性が高い。
というのも、「FLASH」は山口氏の結婚式がおこなわれた15年前、すでにその披露宴の様子と、安倍首相の出席を記事にしていたからである。
その記事は、2002年12月24日号に掲載された「民主党 鳩山由紀夫代表がフジテレビ美人記者結婚式で「お気楽スピーチ」」というもの。民主党代表の後継選びで揺れるなか、鳩山代表が元民主党担当のフジテレビ女性記者の来賓として結婚披露宴に出席したことを伝える記事なのだが、これがまさに山口氏の結婚式だったのだ。
来週、「FLASH」が“安倍首相の山口敬之披露宴出席写真”を掲載か
当時は妻のほうが有名だったらしく、この記事には山口氏のことは出てこない。しかし、山口氏の妻がフジの元政治部記者であることは、先日、本サイトでも指摘したとおりだし、何より、新婦のそばでにこやかに笑っているタキシード姿の山口氏の写真がバッチリ掲載され、キャプションに〈フジテレビ美人記者とTBSの政治部記者の結婚式〉と書かれていた。
さらに、注目すべきは本文にあった記述だ。〈披露宴に安倍晋三官房副長官、加藤紘一自民党元幹事長が顔を見せていた〉とはっきり書かれていた上、安倍氏が出席していることを踏まえて鳩山氏がスピーチで安倍氏の話題に言及したこともふれられていた。
〈中略〉
いずれにしても、安倍首相が山口氏の結婚披露宴に出席していたことは、当時の記事からも間違いないといえるだろう。そんなプライベートで付き合いのあった人間に対し、「取材対象として知っている」「被取材者のそれ以上でも以下でもない」という答弁は、あまりに実態とかけ離れている。
いや、結婚披露宴に出席していたか否かの問題以前に、本サイトがさんざん指摘してきたように、当の山口氏自身はテレビに出演してはそのたびに、安倍首相にプーチン大統領を招いた高級温泉旅館に2回も連れて行ってもらっただの、トランプ大統領とのゴルフ後に電話がかかってきただの、いかに自分が安倍首相と個人的に親しいかをさかんに言いふらしてきたという事実がある。 また、前述の『総理』でも、山口氏とベッタリと密着し、安倍首相にとって山口氏が一介の記者というよりも「右腕」と化していたことが詳細にわたって綴られている。〈以下、省略〉(編集部)
また、先の沖縄長市長選挙で、基地反対の民意を消し去り、基地容認の民意をデッチ上げようとしている。何もかも、ウソ、ウソ、ウソ、ウソだらけ。