野外保育 とよた 森のたまご

愛知県豊田市2010年度森のようちえん開園
公式サイトhttps://www.morinotamago.com

1月23日(木)年中さん女の子3人の ある一日の ある一場面

2014年01月23日 | 保育
 代表みえちゃんが、森の幼稚園全国フォーラムに行って手に入れてきた
「子どもを信じて待つ保育」という森のようちえんピッコロの小さな冊子を読ませてもらった。
その本を読んで、心にじわ~んと響く物を感じた私。
それから数日後に入った、保育当番での出来事・・・。



 ポカポカ暖かな1月のある日。
火の番をしている私の耳に、年中女子Hのの声が聞こえてきた。
「Hり、“わなとび”貸して~」
Hり「どこかにあるから探して~」

しばらくして、Hのは“わなとび”をしながら私の近くにやってきた。
その後から、Hりもやってきて、私の横にちょこんと座った。
さらに後からSやもやってきて、
Hりに「Sやも貸して」と。
Hり「いやだ」。

Sや、Hりの背中を「ドン!」と音が響くほどたたく。
続けて足をけったり、また背中をたたいたり・・・。
Hり、泣く。
私「Sや、それは痛いよ。Sやの靴丈夫だし。」
Sや、手も足も止める。
私「Sや、何か言いたいことがあるんだよね。」
 「何かな?」
 「Sやの言いたいことを教えて。」
本心からSやの気持ちを知りたかったので、おそらく言い方にも表れていたと思う。(問い詰めるのではなく、ゆっくりと、静かに・・・)
Sや、じっとうつむいている。

しばらくして、
Sや「だって、Sやの方が先に見つけたんだもん!!」
私「あー、そうかー。」
(心の中で「Sやが先に見つけたのに、Hのだけ借りてよくて、Sやはダメなのが納得できないんだな」と思うが、言葉にはせず。)

そこへHのが私に話しかけて来たので、私はHのと話し始めた。
お互いに沈黙している二人。

しばらくしてHりがぽつりとSやに
「ごめんね」と言うのを聞いた。

私は、その言葉を望んでいたわけでは決してない。
Hりの心に湧いてきた言葉として、出てきたもののように感じた。

いつもなら、こんなに簡単には止まらない手を止め、自分の思っていることを言葉にしたSや。
Sやの言葉を聞いて、自分の気持ちをぽつりと言葉にしたHり。

子どもって、ちゃんと力を持ってる!!
子どもってすごいな~!!!!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・

子ども同士のやり取りに対して、大人がとる行動に正解はないと思う。
いろんな場面で、一人一人がそれぞれの対応をするのだと思う。

同じ人でも、同じような出来事があった時に、同じ行動をとるとは限らない。

ただそこに、「私たちがどういうことを大切にしているか」ということは心に留めておきたいことだと思う。
あと、「子ども達は十分力を持っている!」ということも・・・。

そして、保育中に迷ったこと、こうしたらこうなったけど・・・ということなどを仲間と共有し、それぞれの意見を聞き合うことで、かーちゃん一人一人のスキルも上がっていくのだと思う。

こういう話ができる仲間の存在っていいな~。

(koma)


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代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052

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