今年は7月15日に初めて鳥海山に登った。
しかし花が目的なので山頂までは行ってない(花の撮影でいつもタイムアウト)。
長坂道稜線から御田ヶ原まで行き、鳥の海を周回して帰ってくるつもりで朝三時半頃、家を出た。
まだうす暗い高速道を走っていたら、この前の月山の時と同様、途中で高速が工事中で大内インターで降ろされた。
7月12日の観測史上第一位の豪雨で土砂崩れが有ったようだ。次の本荘インターまで一般道を走らねばならないが、
最近こういうことが多い。そのおかげで、下界から鳥海山を撮影することが出来た。
早朝四時半頃、本荘から見た鳥海山
五時ちょっとすぎ、鉾立駐車場にて。
あと(下山後)で登山者はこの駐車場に停めないようにとの掲示に気づいた。
今回の非合法マップ
鉾立の駐車場を五時半に出発。
早朝、鉾立展望台から見た鳥海山と近くで見た花たち。
鉾立展望台から見た鳥海山
ヤマホタルブクロ ミヤマカラマツ
モルタルで固められた半階段の散策路を歩き出したら、道端にホタルブクロが咲いていた。
このホタルブクロ、萼の特徴から、厳密にはヤマホタルブクロだと気付く(萼の裂片が反り返らず、無毛だった)。
手持ちの書籍を見ると、ヤマホタルブクロは一応、秋田県内にもごく少数有るとされているが、
この場所のものは植栽かもしれない。
展望台までの間の道端にはみ出た草木はきれいに草刈り機で刈られているのにこの花だけその難を免れていた。
他にはクガイソウ、ミヤマカラマツ。
いずれも鉾立からの登山道沿いではここだけにしかないのでお見逃しなく。
クルマユリは上の方にもいっぱいあるが、開花はまだ少し先。一輪だけ鉾立で咲いていた。
クガイソウ
クルマユリ 県境標
鉾立から歩いて一番つらいのは県境標を過ぎた先あたりだろうか。
さして急な登りではないのにいつも消耗する。それは日差しを遮る樹木が無い上に、景色が単調なせいだろう。
やがて目の前に残雪が現れ、それを越えると賽の河原。
私はいつもここから道を外れ、右奥に見える河原宿の雪渓を目指すことにしている。
途中、雪渓歩きになるが、今回は傾斜が緩かったのでアイゼンを履くほどではなかった。
雪渓の表面はスプーンカットの造形がみごと。
河原宿の雪渓を目指す。
スプーンカットの造形
雪渓が解けた場所に真っ先に咲く花はミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)とハクサンオオバコ。
ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン) ハクサンオオバコ
雪渓の近くで咲く花の代表はチングルマだ。
今回、賽の河原から河原宿、長坂道分岐までの間はチングルマ・ロードと言ってもいいほど大量の花を見た。
賽の河原のチングルマ
河原宿のチングルマ
チングルマとイワカガミ
マット状になったチングルマ より湿った場所にはイワイチョウ
ヒナザクラも咲いていたが、疎らすぎる。撮影は後にしよう。
チングルマの撮影で少し遅れてしまったが、八時少し前に長坂道分岐に到着。
今回は雲隠れする前の鳥海山に間に合った。
ここからは鳥海山がドーンと望まれると同時に、花の種類がガラリと変わる場所。
初夏ならばハクサンイチゲの白いお花畑をバックに残雪姿の鳥海山を望めるが、今の時期の鳥海山は黒っぽい。
そして花の種類はニッコウキスゲやヨツバシオガマなど派手な色合いのものに変わっていた。
鳥海山や鍋森を望む。
ニッコウキスゲやヨツバシオガマなどを前面に鳥海山を望む。
初夏の花風景はこちらをご覧あれ。
御浜に向かって長坂道を少し進むと・・・
コバイケイソウも少し咲いていたが、花は終わり近かった。
稜線を登るにつれ、鳥の海が見えて来たが、今度は鳥海山に雲がかかって来た。
この写真が今日、鳥海山を見た実質最後の写真となった。
反対側はニッコウキスゲの濃いエリアだが、今年は花がやや少なめ、密を避けているように感じた。
「後編」へ続く。
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