(本頁は「陽春の鳥海山」の続きである。)
4月23日は鳥海山を眺めがてら、酒田市升田にある玉簾(たますだれ)滝まで行ってみた。
向かう方角に聳える立派なお山は言うまでも無く鳥海山だが、
右下に懸かる雲がちょっと気になる。
何故ならこれから向かう升田は雲の右下なのだ。
途中の下黒川集落付近の里山は新緑が奇麗だった。
ここでは淡いながらも緑以外の色も混じっている。これは春紅葉と呼ぶのだろうか。
升田の玉簾滝入口に到着。
ここは鳥海山が大きく見える場所なのだが、
やはり予想した通り、雲が邪魔して見えなかった。
入り口の案内によると、滝は4月27日からライトアップされる関係で
観覧は有料(100円)になると書いてあったが、
今日は無料だ。
今回、私が来た目的は、実は滝ではなくて、ある花を見るためだった。
滝の手前にある御嶽神社
玉簾滝
滝壺近くでは滝のしぶきで空中湿度が高く、独特の植生になることが有る。
ここではヤグルマソウの他にワサビやコチャルメルソウなどがびっしりと繁っていた。
手前にワサビとコチャルメルソウ、奥の方にヤグルマソウの芽出し
コチャルメルソウの群生
ヤグルマソウの芽出し
(右上)コチャルメルソウをアップで。
コチャルメルソウのお花、形は面白く、その名は楽器のチャルメラに由来するとのこと。
ただし花はとても小さく奇麗でもないので、受粉は誰が行うのか気になった。
小杉 波留夫先生の解説
「家庭菜園・園芸情報の園芸通信/東アジア植物記/小さな沢植物[前編]チャルメルソウ属」
によると、小さなキノコバエ類が担っているとのこと。
ワサビ
表題で言う『ある花』だが、それはキンポウゲ科のアズマシロカネソウのことだ。
この花、秋田では深山の渓流沿いなどやはり空中湿度が高いと思われる場所で
わりと普通に見かける花だが、
一昨年の五月下旬、たまたまこの地を訪ねたところ、
花の終わったばかりのこの植物を見つけ、その量の豊富さに驚いた(記録はこちら)。
今回はその花を見るためにわざわざやって来た。
右上のニリンソウは咲き出したばかりだった。
キクザキイチゲは終わり間近だった。
(右上)マルバネコノメソウ
他に見た花達。
スミレサイシン
エンレイソウ
(右上)ユキツバキ?
エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)?
ミチノクエンゴサク
一通り花を見終わって帰ろうとしたら、鳥海山から雲が取れて来た。
この後は帰途に付くが、まだ昼なので出羽丘陵を巡って行くことにした。
「陽春の出羽丘陵・・・」へ続く。
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