宮崎県宮崎市のメディキット県民文化センター(県立芸術劇場)で開かれている第23回宮崎国際音楽祭に4、5、6日連続で足を運びました。今年は特に聴きごたえのあるヴァイオリンの演奏が続いています。
4日は韓国出身のドン=スク・カン、三浦文彰さん、5日は台湾出身のチョーリャン・リン、諏訪内晶子さん、6日は韓国出身のチョン・キョンファさんが出演。こんな豪華なメンバーの演奏が連日聴けるなんて幸せです。
それぞれに見事な演奏でしたが、殊に印象深かったのは1997年、第2回音楽祭でアイザック・スターン、ボリス・ベルキンさんが弾いたバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」をチョーリャン・リン、諏訪内晶子さんが聴かせてくれたことや、それぞれに演奏したヴィヴァルディやサラサーテのコンチェルトも堪能できました。4日のドン=スク・カン、三浦文彰さん、チェロの趙静さん、ピアノの児玉桃さんも熱演でした。
6日のチョン・キョンファさんは2005年、第10回以来2回目ということですが、そのとき私は都合で聴けなかったので、キョンファさんのライブは初めて。わくわくしながらでかけました。この日は鹿児島出身の下野竜也さん指揮でブラームスの「大学祝典序曲」「交響曲第4番」と「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」。世界的ヴァイオリニストのキョンファさん、いつか生で聴きたいと思っていただけに、その深さのある、そして情熱的な演奏におおいに感銘を受けました。アンコールのバッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータから「シャコンヌ」もそうでしたが、全身全霊でヴァイオリンを操るその姿、音の世界に多くの聴衆は吸い込まれるようにうっとりと聴き入っていました。
オーケストラは徳永二男さんをはじめ、漆原啓子、漆原朝子さん、川田知子さんら豪華なメンバー。下野さんの指揮もこぎみよく、充実した至福のひとときを過ごしました。