宮崎市のメディキット県民文化センター(宮崎県民文化センター)をメインに開かれていた宮崎国際音楽祭が15日、幕を閉じました。
コロナ禍とあってロビーなどで咳をしている人がいると心配もしましたが、会期中クラスターが発生したというような話も聞かず、何とか終われてよかったなと思ったことでした。
音楽祭終盤で強く印象に残ったのは14日の「喪失と悲哀を越えて」~大野和士が捧げるレクイエム。大野氏を指揮者に中村恵理、池田香織氏ら声楽家4人、同音楽祭のためのオーケストラ、合唱は新国立劇場合唱団でヴェルディの「レクイエム」が演奏されました。音楽祭初のこの楽曲を聴衆に息つくひまもないくらいに荘厳、壮大なスケールで演奏、おおきな感動を与えました。再び戦争の渦中にある不安定な世界の中で、また、コロナで亡くなった方たちへのレクイエムとしても深く考えさせるものがありました。
最終日の15日は広上淳一氏の指揮、宮崎国際音楽祭管弦楽団、パイプオルガン・加藤麻衣子氏の演奏で、小高惇忠「音の旅」より、サン=サーンス「交響曲第3番 オルガン付き」、後半はレスピーギの「ローマの祭」「ローマの松」。 豊かな音の広がりとともに音楽の喜びを爆発させたような、音楽祭の締めくくりにふさわしいすばらしいコンサートでした。
ブーゲンビリアで飾られた音楽祭会場入り口