僕は街を作るゲームが大好きです。
少し前のゲームですがCities: Skylinesも結構楽しかったですし
Civilization VIにも休日を何日、何十日と費やしました。
TIMBERBORNもビーバーたちの可愛らしさも相まって、眠い目を擦りながら夜な夜な取り組んだゲームです。
ただし、現実世界の中で都市を一から作るとなると、これらのゲームのように道路を通して街を区割りし、住宅や産業用の施設を作ることだけでは成立しません。飲み水も必要ですし、商取引のための通貨も必要です。
そんなことを気付かせてくれたのが門井慶喜氏の『家康、江戸を建てる』でした。
少し考えてみれば、秀吉の命で家康が関東に移封されたとき、旧北条氏の支配圏はある程度発達していたかも知れませんが、家康が選んだ江戸は北条氏領の郊外にある小さな地点でしかなかったことでしょう。海も今の東京中心部まで入り込んでいて、米もとれなければ産業もなく、金や銀が取れる訳でもない未開の地だったはずです。この江戸に一から街を作っていくのは、ある程度区割りさえしてしまえば助動的に都市が発展するCities: SkylinesやTIMBERBORNというよりは、未開状態から文明を興していくCivilization VIに近い感覚だったのではないでしょうか。
戦国武将の名をタイトルに載せる本には猛々しい登場人物が多いものですが、『家康、江戸を建てる』はいわゆる文官や姿勢の人物に焦点を当てた内容で、とても楽しめる一冊でした。
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