うぃるの最期の日までの事を記しています。
うぃるの状態や変化、カイヌシの心の動きが、
闘病中のワンコや飼い主さんの、
何か、ちいさなヒントにでもなればと思っています。
S先生と打ち合わせの後、帰宅したカイヌシ。
リビングに戻ると、呼吸の上がった状態の うぃるが横たわっていた。
コギ父「ずっと寝てたんだけど、今、
車の戻ってきた音を聞いて…おしっこ出た」
排泄に手を貸してもらって…
オムツを取り替えてもらって、
呼吸を整えている所だったのだ。
汚れていないか、確認して綺麗にして…
いつもの、排泄後のお手入れをしている間にも、
うぃるは排泄の度の神経症状の疲れからか…
また、うとうと…と始める。
「うぃる、いつもの病院だよ。」
連れ出す頃には、もう半ば眠りに落ちているような状態に。
4回目の発作で麻痺が残ってからは、
これまでも診察は、こんな感じが多かった。
…とはいえ、
奇跡だ…とさえ感じた。
このタイミングでの排泄…からの眠り。
症状が特に酷くなり始めた昨日からを思えば、この時間帯に、
神経症状が影を潜めてくれている、このタイミングの奇跡
横向き寝で…脱力している うぃるを抱え、
車にそのままの横寝姿勢で、乗せる。
うぃる自身に「死」を悟られない為に…
これまでの日常を演出するのだから…
コギ父はお留守番。
(一度も付いてきたことはなかったので。)
出発…まもなく、偶然というか、何というのか。
エレナ母さまがお散歩で横を通過。
※エレナ母さまは、沢山うぃるの事でも支えてくださった方です。
うぃる、エレナ母さまに撫でてもらって。
もう、半閉じの瞳を大きく開けることも、
頭を上げることも、意思を伝えようともする事も、なかったけれど。
病院は、益々、混雑の様相を呈していて、
やっと空き駐車場へ停める。
建物までは距離がある為、カートに横寝のまま乗せて移動。
貼りつくような湿度と高温。刺すような日差し。
「うぃるぅ、タオルの下、保冷剤が敷き詰めてあるんだよ、
日よけも有るし、快適でしょう? …カイヌシは暑いけど。」
明るく、そんな言葉をかけながら、病院建物へ向かう。
ふと、足元に蝉の亡骸が転がっている事に気が付く。
命は皆、生きて…死んでいく。
死んだ先は、無なのだと思う。
共に在る時間こそが全てなのだとも思う。
そして、
死は、どんな死が理想なのだろう?
ぼんやりと思う。
比較的、早くに呼んでもらえた。
診察台に乗せても、うぃるは瞳を開けることも、
首を上げることも…足先を動かす事も…なく。
「うぃるちゃん、いつもの治療だよ。」
「今日はお背中じゃなくて、お手てに注射するよー。」
S先生の声は届いているのか、いないのか。
舌先だけ、鼻先だけ…すら、動くことはなく。
かすかに聞こえるのは、静かな寝息…だけ。
「心拍数が随分落ちていますね。」
…という事は、ここで送らなくても、
じきに…自然に最期の瞬間は訪れるのだと、思う。
これは、これまでの経験から学んだこと。
でも、もし今を生きながらえてしまったら、
その先に在るのは、穏やかな時間では…ない。
それも台風の影響を受ける厳しい時間。
また、神経症状が優位になり始めてしまったら、
再び、あの苦しみと不安に落とすことになる。
昨夜、覚悟をしながらも動かなかったのは、
不安と恐怖の中で…送り出したくはなかったから…。
そんな「死」だけは嫌だと、
想像したからではなかったか?
神経症状が優位になれば、その事だけでも恐怖に繋がってしまう。
その現実を知っているからこそ、
もう一度、心に問うてみても…
もう、迷う事はなく。
うぃるは、運ばれた状態のまま、
カイヌシが診察台に乗せた、その状態のまま、
瞳を開けるでもなく、耳すら動かすでもなく。
…口先を動かすでもなく、おひげを動かすでもなく。
静かな寝息を立てながら、
静かに、本当に静かに、
これまでの苦しみが、まるで何もなかったかのように、
羨ましい位に…
何の偽りもない穏やかさに包まれて、
その命の時間を…止め。
「いつか大好きな旅に、また一緒に出よう。」
一番最後まで、聴力は残り脳に届く…と聞いたことが有り…。
うぃるが、うぃるで在るうちに、
最期に、うぃるに届けた言葉でした。
*
箱に入れていただいて、
真っ白なタオルで包んでくださって、
枕元には、急遽花壇から摘み揃えたであろう
雨に打たれた、小さなお花が添えられてあり。
病院内、混雑しているのに…。
転院間もない うぃるの為に…、
S先生も看護師さんも…皆で並んで送り出してくださり。
そんな、命に対する向き合い方だけみても、
…感謝の言葉しか浮かばず。
*
今、思えば。
私たちは演じたつもりでも、
うぃるは、全てを解っていたのだ…とも思う。
だからこそ うぃるは、最後の排泄の片づけを、
コギ父にさせたんだな、と感じ…。
元気な時には、コギ父を下に見て(笑)
食べ物が有る時以外は近寄らず、
呼ばれてもシカトを貫いていた うぃる。
その毅然とした態度は、全身で、
「アンタの犬にはならないわよ…」
と、語っていたと、思う。
いや、ワタシがアンタを従わせている…とか思ってたかも…
弱った自らを晒して…託して、身を委ねて、
命の意味を伝えたかったのかも知れないし、
「別れの時じゃ…」
と、言いたかったのかも知れない。
道すがら、さりげなくエレナ母さまにも会い、
そっと、別れを告げたかったのかもしれない。
それは「言葉」という形ではなくとも。
最期まで、うぃるは与えられたミッションをこなした。
体調許される限り、お友達に逢い、
食育のJ先生とも、整体のK先生とも逢い、
最後の旅にも出て…、
食べたいものも食べ…、
靭帯断裂からの不具合を起こすことなく、
膵臓、腎臓、アジソン病etc…とも何とか折り合いをつけつつ…。
最後の、神経症状だけは…どうにもできなかったけれど。
そして、不思議な位に、
…すべての人間関係を、その本質をも露呈させ…
…出発していった。
良い事も、悪い事も…。
ワタシはもう、居ないんだから。
しっかり生きていけ…と。
勇敢な守護者
という意味ですよ。
教えられ、知ったその言葉が今も胸にあり。
守っていた筈なのに、守られていた、
今、そのことを、実感しているのです。
うぃる、女のコなのに…
重い任務を背負わせてしまったね、ごめんね。
そしてそして。
カイヌシとコギ父が最後に体験した、
不思議なこと…に繋がります。
何よりも…今、
苦しみのない…眠りであるならと…
願ってやみません。
おコギ好きの貴方…
よろしければ、ぽちっと…お願いします
闘病生活、応援お願いいたします!
よろしければ、ぽちっと…お願いします。
うぃるねーさんは自分で決めてたんやね。
やっぱりうぃるねーさんは偉大やね。
うぃるねーさんに出会えた事に感謝しかないね。
僕にもいつかは訪れるその日まで一所懸命生きるって、
オカンと指切りしてるねん。
その日が来るまでままさんには僕の桃尻を見届ける係に任命するね。
ありがとう うぃるちゃん
コギ父さんも
ありがとうございました
言葉が見つからず
ごめんなさい
こんばんは!
うぃるちゃん、ママさん、本当にお疲れさまでした。
コーギーのレオ君の別れの日を思い出しました。
ワンちゃん、ネコちゃんはその家の不幸を背負って亡くなると聴きました。
うぃるちゃんは「勇敢な守護者」なのですね。
ママさん、パパさんを守ってくれたのでしょうね。
最後は うぃるさんのタイミングで
お空に還ったんじゃないのかな〜
当のわんこさんが1番辛いですが
飼い主さんも 精神的に しんどいですよね。
正直 不安に 押し潰されそうになる時もあります。
でも わんこが 側に居てくれたら
それだけで 元気がでますよね。
偶然に
今 桃さんの体調が良いので
2週間後 旅行に行きます。
体力的にも 心配ですが
お出掛けが大好きな ドライブ好きな桃さん
多分 これが最後かな…
お薬など 荷物が 大変ですけどね(笑)
だから私は延命はしません。人も同じだと思っています。私は、義母から始まって父親、伯母と介護と看取りをしましたが、経験から痛切に感じます。これはあくまで私の個人的な意見ですけれど…ママさん身体や心は休めていますか?せがーるちゃんやしおりちゃんも元気そうですね!うぃるちゃんの最後の記録、とても有り難く読ませて頂きました。お疲れ様でした。
最期に何を語っていたのか…
ただ感じる事は、
ママ様の温かな腕の中で犬生を閉じる事が出来た事は、間違いなく幸せだったという事かと感じます。
うぃるお嬢ちゃま
また逢う日までだね。
らみくん、らみくん、立て続けのコメントありがとう(*'ω'*)
最期について…後悔はない…と言ったら嘘になるけど。
でも、出逢えての13年に感謝しつつ。
でもでも、やっぱりワンコの命は短すぎるよ。
らみくんは、いっぱい長生きしてください。
おケツ、ずっと見ていたいよ。
そして、見てるだけじゃなくて…たまには、もふらせて欲しいよ…(笑) ぐふふ。
コメントありがとうございました(*'ω'*)
うぃる、コギ父の自分勝手で子供な部分、見抜いていたと思いますよ。
実は神経症状が酷くなり始めた頃、生活音にも神経質になり始めていたので、
「音を小さくして」と、お願いしていた時期が有ったのです。
何度言っても、っガタガタバタバタ生活するから、
何度も言ってるでしょ!と注意したんです。
そうしたら、「なんでも俺のせいにされる」…とか言って、
寝室に籠城したんですよ。
バカかと思いましたし、オマエイクツダヨとも思いました。
何で、相手の状況になって想像出来ないんでしょうね。
そう言う部分を全て見抜いていた、うぃる。
衰えた、厳しい…己の最期を見せる事で、コギ父に「生きる事」を問うたのだと思います。
その事にコギ父が気が付けなければ変われないとは思いますけれど。。。
ゆったりと旅立ってくれた事だけは、私の救いになっています。
コメントありがとうございます(*'ω'*)
どうしても…亡くしたコの事を思い出してしまいますよね。
でも、別れにはきっと意味が有ると思っているので、
この想いを胸に、自分自身が消えていくまでは、しっかり生きようと思います。
色々な解釈があれど、きっと守ってくれたのだと思います。
己の命を賭して…。
問われた事も、しっかり消化していつか答えを出したいです。
その事を忘れないで行かないとダメですよね!
愛情深い(けど悪女)、いいヤツでしたよ、うぃる( *´艸`)
いつもありがとうございます!
桃さん、落ち着いているのですね!嬉しいです!
そして旅行! 楽しんできてください!
旅には、その時にしか体験できない「瞬間」が絶対にありますよね!
出来れば、最後の旅だなんて思わないで楽しんできていただきたいですが…
でも時には、「最後」と思う事って大事な場合もありますよね。
次がある…と思わないからこそ、一瞬一瞬を流し見ることなく、全力で受け止められる!
あぁ、茶道でいう「一期一会」の心ですよね。
全力で楽しんで…後に、また次に繋がるなら、尚良し!ですね♪
ちょっと秋の気配も来ていますし、きっと良い旅になりますね♪