虹の向こうに

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リバ剣、段位は三段。
なぜか少年野球の監督してます。

活憲の時代

2009年03月02日 | 
「活憲の時代 コスタリカから9条へ」を読みました。

著者は朝日新聞記者の伊藤千尋さん。

特派員として世界各国に赴任し、その地での体験や取材をもとに「憲法」から日本を考えよう、という内容の講演をまとめたもの。


この本を読んで感じたこと。

『日本って、憲法を正しく活用してないんだな』
日本で憲法を学ぶ機会はないではないけど、試験向けの暗記的要素もあるし、本質は学んでないように思う。

だから、権利や義務を語る時に憲法を活かしきれていないんだと思う。

コスタリカでは小学生が憲法を楯に裁判を起こしたり、大学生が憲法違反で大統領を訴えて勝訴したりしてる。

日本では訴えること自体が煩雑で声もあげられない。

それ自体が憲法違反なのかもかしれないけど、誰も気にしてない。

何となく日本ではそれが当たり前だけど、「そうじゃない」って思わされた。


『9条ってすごいんだな』
平和憲法と呼ばれる素、9条。

「戦争の放棄」と題して「武力の不保持」「非交戦」を謳う条文は世界に誇れる平和の誓いなのです。

じゃあ、自衛隊って何?

コスタリカは同じく平和憲法を制定し、軍隊を完全に無くした。

そして浮いた軍事費を教育費に、医療費にまわして国民の暮らしを豊かにしている。

この差は何?

「自衛隊なくしてどうやって国を守るんだ」と思った人がいるなら、この本にひとつの答えがあります。



伊藤さんは、憲法を守る=護憲よりも、憲法を活用する=活憲をしようと投げかけています。

日本国憲法はGHQの押し付けだと言う人もいる。だけど、そこには悲惨な争いに苦しめられてきた世界の人々の願いが込められている。
敗戦国である日本がその願いを形にする機会を憲法を通して与えられたのなら、たとえ押し付けだとしても活かして広めていく意義がある。

そのための活憲。


まず、ボクは何ができるだろう?