物造庵 ものつくりあん ナラ(楢崎賢)

ものつくり人「ナラ(楢崎賢)」による
絵や作品の制作過程、自作詩の発表、その他徒然…

詩3699「線路」

2022年07月30日 09時55分03秒 | 自作詩
晴れた空 光る星屑 歩く片手に缶ビール
空に昇る鉄道列車の 線路を今日も見上げてる

闇にまぎれた黒猫の 眼だけ走ってる

あの人に会いたいよ あの人に会えないよ
レコードが歌う歌に 僕は涙を流す

朝が来て仕事に出かけ 夕方には仕事終わって
ドア開けて缶ビール開けて レコードに針を落とす

この星のこの島国の この部屋にいる

あの人に会いたいよ あの人に会えないよ
レコードが歌う歌に 僕は涙を流す

薄青い夕雲りにも 線路は見える

この星に生まれたから あの星には行けないよ
あの人の声を聴いて 僕は涙をふく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3698「美しい国」

2022年07月30日 09時53分44秒 | 自作詩
戦争だ 戦争だ 戦争がほら始まった
皆殺し 皆殺し こんな人たちは皆殺し

強いんだ 強いんだ 僕らはとっても強いんだ
弱いやつらをやっつけて 言うことをきかせるぜ

王様だ 王様だ 僕はみんなの王様だ
やり放題 やり放題 お酒も女もやり放題

ああ この国は
ああ 美しい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3697「セブンスター」

2022年07月30日 09時51分53秒 | 自作詩
その煙草をのんでるおっさんの弟子の弟子のそのまた弟子のおっさんももうだいぶおっさん
煙草をのむ姿も板についてるね
いつか世界を救ったそのおっさんも今じゃ公園のベンチで煙草をのんで人生を浪費するだけ
昨日のことなんかもう忘れちゃったよね

本当のことは何一つ残されちゃいないから
あかっぱちのうそっぱちを アナーキー この世界にたたきつけてやるぜ

セブンスター セブンスの響き
幸せかい 不幸ではないね

その煙草をのんでるおばさんがおばさんと呼ばれ憤慨している
その憤慨はとても美しい
自信をもっておくれあんたは確かにおばさんだ
かつて恋したあの人は今いずこでおっさんになったのだろうか
煙草をのみながら美しい憤慨を持つおばさんは考える
明日なんかこなけりゃいいのに

本当のことはこの胸の中にしかいないから
赤裸々にさらけ出し アナーキー この世界にたたきつけてくれ

セブンスター セブンスの響き
幸せかい 不幸ではないね

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3696「夜のサナギ」

2022年07月30日 09時50分19秒 | 自作詩
あの子の声が気になって僕は気になって夜も眠れない
あの子の声が気になって僕は気になって眠れない

あの子の歌が気になって僕は気になって夜も眠れない
あの子の歌が気になって僕は気になって眠れない

夜のサナギが今羽化する

あの子の顔が気になって僕は気になって夜も眠れない
あの子の顔が気になって僕は気になって眠れない

あの子の音が気になって僕は気になって夜も眠れない
あの子の音が気になって僕は気になって眠れない

夜のサナギが今羽化する

ロックの声が気になって僕は気になって夜も眠れない
ロックの歌が気になって僕は気になって眠れない

ロックの顔が気になって僕は気になって夜も眠れない
ロックの音が気になって僕は気になって眠れない

夜のサナギが今羽化する

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3695「夏とロック」

2022年07月30日 09時48分37秒 | 自作詩
夏の風にあふれる汗 こぼれては地面が吸った
歩いてもたどり着けない 空を飛ぶ風をつかんだ

校庭のバスケットリング 華氏200度の熱

僕をつらぬいた

海の風と混ざり合った その音が僕をつかんだ
見えるものは何もないけど ただここに全てがあった

植えられた花ではなく アスファルトに咲く

僕をつらぬいた
あなたの声だけが

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3694「ひろいもの」

2022年07月30日 09時47分12秒 | 自作詩
このドアを開けて旅に行こう 僕の靴下を知らないか
僕の靴下がないのなら ただ裸足で行くだけさ

荷物をまとめて旅に出よう 僕のお財布を知らないか
僕のお財布がないのなら ただ歩いていくだけさ

あの海越えて あの雲越えて あの人がいるところへ

人生なんて 拾い物だから 僕がしたいのは 今生きること

あの虹に向けて旅に行こう 僕の恋人を知らないか
僕の恋人がいないなら ただ一人で行くだけさ

空の彼方まで旅に出よう 僕の身体を知らないか
僕の身体がないのなら ただ心で行くだけさ

昔に知った 大好きな歌さ 最悪でもただ死ぬだけ

人生なんて たまたまだから 僕の夢は 今生きること
人生なんて 拾い物だから 僕がしたいのは 今生きること

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3693「サケボーグ」

2022年07月30日 09時45分47秒 | 自作詩
ロックンロールと叫びたい ロックンロールで叫びたい ロックンロールを叫びたい
ロックで叫びたい

ファックユーと叫びたい ファックユーで叫びたい ファックユーを叫びたい
ファックと叫びたい

僕の夢を聞いておくれ 僕の夢はロック

僕を貫くのはいつも壊れた歌だけさ 僕を救うのはこの壊れた歌だけさ

大好きだと叫びたい 大好きだと叫びたい 大好きだと叫びたい
あなたに叫びたい

抱いてくれと叫びたい 撃ってくれと叫びたい 壊しておくれと叫びたい
ロックに叫びたい

僕の夢を聞いておくれ 僕の夢はロック

僕をやさしく包むのはいつも壊れた歌だけさ 僕を粉々に砕くのはこの壊れた歌だけさ
僕を貫くのはいつも壊れた歌だけさ 僕を救うのはこの壊れた歌だけさ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3692「かなしくはなし」

2022年07月30日 09時44分12秒 | 自作詩
空を横切る飛行機雲を 歩いてきみの町へ行きたい
海の向こうは晴れていますか 今咲いている花は何ですか

ミモザの花がかがやく小道 あの日に知ったかなしい話

きみが好きだよ 心から
そう言える人は もういないけど

壊れて錆びた自転車は 古ぼけたあの日の恋でした
誰も知らない二人の歌は 波間に溶けて消えていくのか

甘夏の花緑に隠れ 本当のことは何も言えない

きみが好きだよ 本当に
そう言える日は もう来ないけど

ミモザの花がかがやく小道 あの日に知ったかなしい話

きみが好きだよ 心から
そう言える人は

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3691「構築と破壊」

2022年07月30日 09時42分53秒 | 自作詩
サウナみたいな熱帯の夏の日差しにあおられて
オレの血がたぎるオレの血がたぎるオレのロックの血がたぎる

地獄の底から聞こえてくるよなその声に撃たれて
オレのセミが鳴くオレのセミが鳴くオレの鼓膜でセミが鳴く

こわしたいわけじゃなくて ただこわれたいだけ

氷の大地を踊り狂ってるマンモスに蹴られて
オレの玉が泣くオレの玉が泣くオレの股間が泣いている

一万光年先から降ってくる歌に包まれて
オレのくまが寝るオレのくまが寝るオレは100年眠ってる

こわしたいわけじゃなくて ただこわれたいだけ
こわしたいわけじゃなくて ただこわれたいだけ
こわしたいわけじゃなくて ただこわれたいだけ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩3690「永遠と命」

2022年07月30日 09時41分35秒 | 自作詩
空に唾吐いて歩こうぜ いつかあの雲に届くだろう
王様のイスをたたき割り 祭りの中に引きずり込む
楽しいだろう 楽しいだろう
一日に24時間ぽっちじゃあふれるオレの血潮には足りないぜ
オレは永遠に生きてやる 永遠に今日を生きてやる

月の裏側まで歩いて とんがった石を持ち帰る
蜘蛛の糸を千本たらし 地獄の鬼ども引き上げる
楽しいだろう 楽しいだろう
一人に100年ぽっちじゃオレの分裂しまくる頭には足りないぜ
オレは永遠に生きてやる 永遠に今を生きてやる

楽しいだろう 楽しいだろう
一日に24時間ぽっちじゃあふれるオレの血潮には足りないぜ
オレは永遠に生きてやる 永遠に今日を生きてやる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする