向こうの光に身を寄せて

池田晶子 『死とは何か』

46歳で死んだ考える人の死後編纂哲学エッセイ集。
人生とは何かと考えることは死とは何かと考えることだと。おそらく自然のまま死んでいったであろうこの存在を、なんだか他人事とは思われないのである。
「便利なものは、必要がない。」の言葉は、至言だと思う。

ペン画 365

詩2090「世界よ幸せであれと」

誰もいない部屋の中一人。
裸でギターを弾く一人。
もう長くないと思い一人。
身の回りのいろんなことが。
いつ終わってもいい準備をしよう。
腕時計のバンドが切れそうだ。
興味をそそられるものは。
何かが欲しいという欲じゃない。
さあ行こう山に一人。
ギターを抱え一人。
その時が来るまで一人。
人はなくとも仲間は沢山。
思いを馳せる世界よどうか。
幸せであれ。

夏の朝の光は高く

手塚治虫 『夜よさよなら』

短編集。
連載に繋がるようなものを意図した？ってくらい魅力的なキャラが出るのが多い気がする。

ペン画 364

詩2089「仲間の音が」

スズメの羽ばたきバッサバサ。
アリの足音ドッスドス。
それは聞こえる音じゃない。
それは感じる音なんだ。
カメの雄叫びグロガロウン。
クワガタ挟んでガッジガジ。
人間の音省いてみたら。
気付く音がたくさんだった。
みんな僕らの仲間だった。

まさにの空

詩2088「夏は夏だから」

肌に纏わる夏の風。
生々しく馴れ馴れしく。
身に受けてそのまま。
夏は夏だから。
汗が出てそのまま。