オルフェーヴルが海外初勝利した翌日、
同じステイゴールド産駒のフェノ―メノが登場。
ダービー2着に涙を飲んでから4カ月。
絶対に負けられない秋を迎えた。
レースはセントライト記念。
菊花賞トライアル。
フェノ―メノ陣営は、まだ天皇賞と菊花賞のどちらかに進路を決めていない。
このレースの成績をみて決めると言う。
得意の府中なら勝機は十分。
しかし、良績の無い右回りの菊はどうか。
その答え、フェノ―メノと蛯名は一発回答した。
圧勝。
完ぺきな競馬。
スタートを決めて先行集団にとりつき、
早めに動いて4角先頭。
目標にされるのを覚悟の上での作戦。
来るなら来い!と言う競馬をして、見事に押し切った横綱相撲。
前半掛かり気味だった事と、息を入れる間なく仕掛けたので、
最後はいつもの唸るような伸び脚は無かったが、
それでも休み明けで8分の仕上げならこれで十分。
本番、菊花賞へ向けて文句無しの内容を見せた。
たぶん、いや、きっと菊花賞へ名乗りを上げると思うが、
今日のメンバーとは勝負付けが終わった。
後は、神戸新聞杯組、ゴールドシップの結果を待つのみ。
ダービー2着と言う涙の敗戦を経て、
『超常現象』と言う名の漆黒の怪物は今、
最強馬オルフェーヴルの後ろを走り始めた。
オルフェーヴル。
フォワ賞後も何事もなく過ごせているようだ。
ただ、
池江調教師がコメントしてるのだが、
ロンシャンでは日本でしてきたような強い競馬は出来ない事が解った・・・らしい。
あの唸るような末脚は、
ロンシャンでは使えないと言う事らしい。
あれは、慣れた日本の軽い馬場だけの武器で、
ロンシャンではその武器を使わずに勝たなければならないらしい・・・。
これは大変なことだ。
あの鬼足が使えないとすれば、
本番ではスタートを決めてやや前に位置し、
しかも外をまわれば勝てないため、インを突かなければならない。
インを突けば問題になるのが密集した状況から馬群を割れるのか、と言う事。
凱旋門賞では馬群がひと塊りになってスローで展開するパターンが多い。
とうぜん、勝負処では馬同士の激突も考えられる。
それを克服できるかどうか。
オルフェーヴルは闘志を前面に出して走る馬。
ダービーではぶつけられた後、馬群を割って進出して勝った。
根性はあるので大丈夫と見るが・・・。
問題はゲート番号。
もし、万が一大外なんて引いたら…。
外を回らされるし、前に壁も作れない。
最悪のシナリオが発動してしまうかも・・・。
今から考えても仕方ない事だが・・・。
フォワ賞は勝った。
でも、やはり本番の凱旋門賞は簡単ではないようだ。
これからの2週間、
池江調教師をはじめとするオルフェーヴル陣営には、
本当に頑張っていただきたい。
オルフェーヴルを世界一にするために、
究極の仕上げをしてください。
よろしくお願いします!!