カメラに訊け!―知的に遊ぶ写真生活 (ちくま新書)田中 長徳筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
田中長徳氏による、カメラをテーマにしたエッセイです。
僕の知らないカメラがいっぱい出てきました。
でも、カメラ、特にフィルムカメラに対する情熱は十二分に伝わってきました。
同氏によると、デジタルカメラには、空気感を表現できるものがない、どんどんモデルチェンジしてしまうので、5年も10年も君臨し続ける、真のブランドカメラというものがない、と。
定年退職したお父さんが、退職金でデジタル一眼レフのフラッグシップ機を自分へのご褒美として買うのはいっこうに構わないけれど、本当に写真を趣味にするなら、軽くて持ち運びが楽な入門機を買うことをおすすめする、と。
なんとなく、車についてのアナロジーじゃないか、僕の場合はBMWですが、それに対する感覚とも似ているように思います。
つまり、最新型の最速マシンE92M3は、確かに速いし、機能満載、快適安全です。
そして、たしかに素晴らしい乗り味なんです。
でも、12才の3カタ前のE36318tiは、また別の意味で非常に味わい深いです。M3では、慣性ドリフトなんてできない(というかそんなことしなくても安全に超高速コーナーを旋回できる)のですが、318tiは、自然と慣性ドリフトになっちゃったりするんですね。また、とてもアナログチックで、改造も素人がやってもちゃんとサマになるんです。乗り味は、318tiも負けてないというか、駆け抜ける喜びは、もしかするとこっちのほうが上じゃないかと。
話をもとにもどして、田中長徳さんがこの本のなかで、デジイチライカ(M8)を、ケチョンケチョンに言ってるところなんかも痛快で面白いですね(*^_^*)
ライカと戯れたいなら、昔のフィルムカメラの10~20万円くらいのライカがオススメだそうです。う~ん・・・、そうかもしれないですね。
ところで、義父は、映像世界のプロでしたので、カメラはもちろん詳しいんですが、ソ連時代に、共産圏で開かれたある映画祭に招聘された折、記念にカメラをもらってきたんですね。それを見せてもらったことがあったのですが、確か二眼レフで、もしかするとローライのソ連製コピーじゃないかと思うのです。また、今度よく見せてもらいます。
この本は、僕のメカ好き心を十分にかきたて、刺激してくれました。
ほんとに、フィルムライカ欲しくなりました。今度ボーナスでたら買っちゃおうかなあ・・・。
さてと、気を取り直して、あと3週間後にせまったスペイン旅行では、デジカメ2台体制で行きます。
デジイチは、CANON EOS 50D、コンカメは、IXY DIGITAL920ISで、動画も撮ってきます。
きっと、この本にもう少し早く出会っていたら違う構成になっていたでしょうに・・・。ボサクサ言ってないで練習練習・・・。