久しぶりに、蜃気楼の部屋からお送りします。
コルマンインデックスとは、マヤ暦の終了の時点(2011年10月28日)で出揃う
今後の新たなトレンドへの変化に必要なすべての要素のことです。
それは、大きく分けていうと、①人類の意識の変化、②社会システムの変化、③思想の変化、です。
①は、物欲や権力欲などを求める志向から、精神的なもの、対話的なものを求める志向へ変わるというのです。
②は、無限の欲望に基づく資本主義経済システム、これを支える国家や制度など旧来のシステム(アンシャンレジーム)
が、弱体化、あるいは消滅する、というものです。
③分裂や対立を生み出すナショナリズム、テロリズム、右翼、左翼などの政治的イデオロギーなどが、統合と調和を
求める思想へと変化し、自分の外部にあって超越的な存在であった神の概念が変化し、人間一人一人が神の一部であると
いう考えのものとに人々が行動するようになる、というものです。
マヤ暦は、人類の滅亡ではなくて、進化を説いているというのが、コルマン博士の考えのようでした。
少なくとも、世界政治経済システムに変化が表れ始めている、というか、これまでの仕組みに大きな制度疲労的な
矛盾が数多く出現してきているというのは、疑いのない事実であるように思われます。
私たちは、1989年に実現した世界政治経済システムの大転換であるところの「冷戦の終結」をすでに経験しています。
ここで、ほとんど意味をなさなくなったのは、「社会主義的イデオロギー」です。中国は社会主義を標榜していますが
あれはほとんど中国人たちの最低限の「道徳」みたいなもので、実際は機能しておりません。中国共産党の
強い中央集権体制を作り上げるための環境的な要素の一つにすぎない、と中国共産党の某幹部の子弟も言ってました。
「イデオロギーの対立」という言葉は、すでに死語となっていますよね。
それから、22年ほどして、また大きな転換点を迎えているのかもしれません。
資本主義経済体制そのものが、もしかすると、もうもたないのかもしれないのです。
欧州の金融危機は、ギリシャの国民投票という思わぬ事態に発展しつつあり、国民投票でもしEUのまとめた救済策
が否決されたら、ギリシャのデフォルトは確定となります。そうなると、一気にユーロ安が進行し、ヨーロッパの銀行は
経営破たん、ギリシャ債権をもっていない世界中の銀行や証券、保険の会社なども大きな打撃をうけます。
もしかすると、世界は再びブロック経済化しかねません。そうなると、戦争のリスクも大きくなります。
日本の将来も暗いです。僕は、日本の経済的優位性は持ってあと20年くらいだと思っていたのですが、その年数もぐっと
短くなるように思います。また、おそらくTPPへの日本の参加は時代の流れで避けられません。
学生のころ、あるセミナーの講演会で東大の某教授が、「日本のテクノヘゲモニーは決して衰えることはない」と
自信たっぷりに語っていたのに、それからすぐにバブルが崩壊し、失われた20年になってしまいました。
現在、日本はガラパゴス化して、中国や韓国に大きく水をあけられています。サイバーセキュリティーも脆弱です。
政治が悪いわけではりません。いまの官僚がバカだからです。彼らは、自分の足元しか見えません。
そして、自分のことしか見えていないのです。これは東電などの官僚的大会社にもあてはまります。
1973年のオイルショック以降も、的確に状況を判断してエネルギー政策や産業構造の転換などを進めた結果
大きな国際競争力をつけて経済大国になったというのに。
今の日本に欠けているのは、大局的に時代の流れを判断する力と、それに合わせて、日本の政治経済社会の構造を
変革させていこうとする力です。
先の参院選で、増税論を主張した菅直人もバカですが、民主党を勝たせなかった国民がもっともバカです。
これにより、政府の政策決定と実行のプロセスが麻痺し、震災復興も、円高対策も、すべて後手後手になってしまったのです。
これによって5年は日本の寿命は縮んだと思います。
蜃気楼の部屋なのに、現在の政治批判みたいになってしまいました。話を元に戻します。
コルマンインデックに出てくる種々の変化ですが、もう一つ気になるのは、気候の変化です。
元禄時代ごろ(1688)から、寛政の改革ごろ(1787)の間に、小氷河期というのが北半球にあったのを
ご存知でしょうか?
享保の飢饉、天明の飢饉などは、この寒冷化によるところが大きいのです。
有名なアイルランドのポテト飢饉などもこれが遠因とされています。
この小氷河期(マウンダー小氷期という)は、太陽の黒点の活動がきわめて弱くなることによって起きたといわれています。
現在の太陽の黒点活動の状況が、このマウンダー小氷期にきわめてよく似ているのだそうです。
アメリカ国防総省が2003年にまとめた報告書によると、この太陽の黒点活動の中心が2010年から2014年頃で
2020年頃までに、小氷期に突入するかもしれない、という話です。
具体的には、北ヨーロッパや北西ヨーロッパの平均気温は低下し、2020年頃には平均気温は3.3度低下。
アジアと北アメリカの地域では平均気温は2.7度低下。
オーストラリア、南アメリカ、南アフリカなどの南半球では平均気温は逆に2.7度上昇。
冬には強烈な嵐と風に見舞われるようになり、特に西ヨーロッパと北太平洋は西からの強風に襲われる、そうです。
こうなったら、IPCCの会議は紛糾して、絶対にポスト京都議定書はまとまらない。
小氷期の間も、温暖化の原因がなくならなければ、小氷期が終わった後きっととんでもないことになると思うのです。
食糧危機はもちろん、飲料水の不足も生じかねません。
やはり、こういう危機が来たとき、人類の真価が試されます。奪い合いの戦争になるのか、分け合い、助け合いの世界
になるのか、どっちかです。
奪い合いの戦争になれば、生き残ったとしても、きっと人類に未来はないでしょう。
逆に助け合えれば、人類が、大きく進化するきっかけになるかもしれません。
今の人類が、猿に見えるくらいに。
いずれにしても、今後の世界の動向に目が離せませんね。
コルマンインデックスとは、マヤ暦の終了の時点(2011年10月28日)で出揃う
今後の新たなトレンドへの変化に必要なすべての要素のことです。
それは、大きく分けていうと、①人類の意識の変化、②社会システムの変化、③思想の変化、です。
①は、物欲や権力欲などを求める志向から、精神的なもの、対話的なものを求める志向へ変わるというのです。
②は、無限の欲望に基づく資本主義経済システム、これを支える国家や制度など旧来のシステム(アンシャンレジーム)
が、弱体化、あるいは消滅する、というものです。
③分裂や対立を生み出すナショナリズム、テロリズム、右翼、左翼などの政治的イデオロギーなどが、統合と調和を
求める思想へと変化し、自分の外部にあって超越的な存在であった神の概念が変化し、人間一人一人が神の一部であると
いう考えのものとに人々が行動するようになる、というものです。
マヤ暦は、人類の滅亡ではなくて、進化を説いているというのが、コルマン博士の考えのようでした。
少なくとも、世界政治経済システムに変化が表れ始めている、というか、これまでの仕組みに大きな制度疲労的な
矛盾が数多く出現してきているというのは、疑いのない事実であるように思われます。
私たちは、1989年に実現した世界政治経済システムの大転換であるところの「冷戦の終結」をすでに経験しています。
ここで、ほとんど意味をなさなくなったのは、「社会主義的イデオロギー」です。中国は社会主義を標榜していますが
あれはほとんど中国人たちの最低限の「道徳」みたいなもので、実際は機能しておりません。中国共産党の
強い中央集権体制を作り上げるための環境的な要素の一つにすぎない、と中国共産党の某幹部の子弟も言ってました。
「イデオロギーの対立」という言葉は、すでに死語となっていますよね。
それから、22年ほどして、また大きな転換点を迎えているのかもしれません。
資本主義経済体制そのものが、もしかすると、もうもたないのかもしれないのです。
欧州の金融危機は、ギリシャの国民投票という思わぬ事態に発展しつつあり、国民投票でもしEUのまとめた救済策
が否決されたら、ギリシャのデフォルトは確定となります。そうなると、一気にユーロ安が進行し、ヨーロッパの銀行は
経営破たん、ギリシャ債権をもっていない世界中の銀行や証券、保険の会社なども大きな打撃をうけます。
もしかすると、世界は再びブロック経済化しかねません。そうなると、戦争のリスクも大きくなります。
日本の将来も暗いです。僕は、日本の経済的優位性は持ってあと20年くらいだと思っていたのですが、その年数もぐっと
短くなるように思います。また、おそらくTPPへの日本の参加は時代の流れで避けられません。
学生のころ、あるセミナーの講演会で東大の某教授が、「日本のテクノヘゲモニーは決して衰えることはない」と
自信たっぷりに語っていたのに、それからすぐにバブルが崩壊し、失われた20年になってしまいました。
現在、日本はガラパゴス化して、中国や韓国に大きく水をあけられています。サイバーセキュリティーも脆弱です。
政治が悪いわけではりません。いまの官僚がバカだからです。彼らは、自分の足元しか見えません。
そして、自分のことしか見えていないのです。これは東電などの官僚的大会社にもあてはまります。
1973年のオイルショック以降も、的確に状況を判断してエネルギー政策や産業構造の転換などを進めた結果
大きな国際競争力をつけて経済大国になったというのに。
今の日本に欠けているのは、大局的に時代の流れを判断する力と、それに合わせて、日本の政治経済社会の構造を
変革させていこうとする力です。
先の参院選で、増税論を主張した菅直人もバカですが、民主党を勝たせなかった国民がもっともバカです。
これにより、政府の政策決定と実行のプロセスが麻痺し、震災復興も、円高対策も、すべて後手後手になってしまったのです。
これによって5年は日本の寿命は縮んだと思います。
蜃気楼の部屋なのに、現在の政治批判みたいになってしまいました。話を元に戻します。
コルマンインデックに出てくる種々の変化ですが、もう一つ気になるのは、気候の変化です。
元禄時代ごろ(1688)から、寛政の改革ごろ(1787)の間に、小氷河期というのが北半球にあったのを
ご存知でしょうか?
享保の飢饉、天明の飢饉などは、この寒冷化によるところが大きいのです。
有名なアイルランドのポテト飢饉などもこれが遠因とされています。
この小氷河期(マウンダー小氷期という)は、太陽の黒点の活動がきわめて弱くなることによって起きたといわれています。
現在の太陽の黒点活動の状況が、このマウンダー小氷期にきわめてよく似ているのだそうです。
アメリカ国防総省が2003年にまとめた報告書によると、この太陽の黒点活動の中心が2010年から2014年頃で
2020年頃までに、小氷期に突入するかもしれない、という話です。
具体的には、北ヨーロッパや北西ヨーロッパの平均気温は低下し、2020年頃には平均気温は3.3度低下。
アジアと北アメリカの地域では平均気温は2.7度低下。
オーストラリア、南アメリカ、南アフリカなどの南半球では平均気温は逆に2.7度上昇。
冬には強烈な嵐と風に見舞われるようになり、特に西ヨーロッパと北太平洋は西からの強風に襲われる、そうです。
こうなったら、IPCCの会議は紛糾して、絶対にポスト京都議定書はまとまらない。
小氷期の間も、温暖化の原因がなくならなければ、小氷期が終わった後きっととんでもないことになると思うのです。
食糧危機はもちろん、飲料水の不足も生じかねません。
やはり、こういう危機が来たとき、人類の真価が試されます。奪い合いの戦争になるのか、分け合い、助け合いの世界
になるのか、どっちかです。
奪い合いの戦争になれば、生き残ったとしても、きっと人類に未来はないでしょう。
逆に助け合えれば、人類が、大きく進化するきっかけになるかもしれません。
今の人類が、猿に見えるくらいに。
いずれにしても、今後の世界の動向に目が離せませんね。
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