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今日の1枚

2004年11月28日 | MUSIC&ART
ブルックナー交響曲第8番ハ短調(ノヴァーク版)

チェリビダッケ指揮
ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団

前回のシューリヒトの8番の紹介に続いて、今回はチェリビダッケ・ミュンヘンフィルの8番です。
この白髪の太っちょのおじさんがチェリビダッケです。このひとは録音嫌いで有名な人で、生きてるときは一部の海賊版を除いてほとんどCDがありませんでした。それでなくなってから、追悼版も含めて多くのアルバムが発売されました。これはそのうちのひとつです。チェリビダッケという人は、他の指揮者の辛らつな批判でまた有名な人で、カラヤンやカールベーム、クナッパーツブッシュなんかをかなりくちを極めて批判したので、相当に敵が多かったひとでもありました。

ブルックナー:交響曲第8番
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団, ブルックナー, チェリビダッケ(セルジュ)
東芝EMI

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肝心の演奏は、このブル8に関していうと、「凄い」としか言いようがないほど素晴らしいです。何が凄いかというと、楽譜に忠実にしようというあまり、テンポはかなり遅めですが、ひとつひとつの音符の粒立ちが非常に整っているし、全ての楽器が本来の仕事をきちんとしているため、全体の音響が、全く違ったものに聴こえるという感じです。その証拠に、第4楽章の終了後、一瞬、拍手がありません!これは、観客が、あっけにとられて呆然としている、忘我の境地、ということがよくわかります。もちろんその後割れんばかりの拍手。一度全編を通して聴いてみることをお勧めします。
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