風立ちぬ観てきました。
映画の最初に、フランスの作家、ポール・ヴァレリーの「海辺の墓地」という詩の一節、
“Le vent se lève, il faut tenter de vivre”
(ル ヴァン ス レ―ヴ、イル フォ トンテ ド ヴィーヴル)
これには、堀辰雄自身の邦訳、「風立ちぬ、いざ生きめやも」がついてますが、
解りにくいですね。これを僕なりに訳すと、
「風が吹いた、さあ生きてみよう」ぐらいの意味だと思います。
ちなみに海辺の墓地は、南仏のセトという街にあります。こんな感じの所です↓
映画の方は、堀辰雄の同名小説とゼロ戦の設計者の堀越次郎の物語を
うまく融合させています。
堀越次郎の声は何とあのエヴァンゲリオンの庵野秀明監督。
必ずしも上手ではありませんが、これもある種の味わいというべきでしょうか。
若い二人が懸命に生きる、そういうひたむきなところが素敵です。
悲劇ではありますが、ずいぶんとソフトな悲劇です。