羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

‘くちなし’の葉

2008年06月30日 16時52分49秒 | Weblog
 梅雨の晴れ間、雨上がりの町を歩いていると‘くちなし’の匂いが漂ってきていた。匂いについて遠回りすることがある。
 どこからともなく誘う匂いの所在を突き止めるたくなるのだ。
  
 たどり着いてみると、ほとんどが庭に植えられている‘くちなし’は、花が大きくてよくそだっている。
 しかし、原種に近いものの花は小ぶりだ。
 野口先生の庭の‘くちなし’も、我が家の鉢植えのものも、花は小さかった。
 それでも香りは負けてはいない。

 さて、昨年、青虫にすっかり丸坊主にされた鉢植えの葉が、最近になって緑をすっかり回復した。ここまでくれば、もう大丈夫だ。
 実は、ほとんどダメかと諦めかけていた。
 しかし、雨と気温の高い日と梅雨の晴れ間の太陽で、しっかり育てられたのである。
 
 花は無理だった。
 しかし、青虫が未だに現れていないから、このまま食べられないですめば、来年はきっと咲くだろう。今から祈っているのだ。

 今年は青虫だけでなく、他の虫も少ない。
 4月の降雨量は多かった?
 また、その後も雨が降る日が多いのではないだろうか。

 新しい‘くちなし’の葉の緑は、とても濃い色をしている。
 これから本格的な夏に向かって、まだまだ成長するだろう。
 鬱陶しい季節に、この花の香りは、滅入りそうな気持ちをそっと包み込んで、やさしく撫でてくれる。
 そして暮れかかった気配の中で咲く白い花は、香り同様に清楚である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする