刀 波平貞安

刀 波平貞安
室町中期の波平。南北朝時代以前の波平とはずいぶん様子が異なっている。この間に地域の権力闘争があったことを示している。即ち、波平の本拠谷山を治めていた谷山氏が、島津氏との戦いに敗れているのだ。波平鍛冶に関して眺めると、古風な焼刃から後に本作のように備前伝を加味した作風へと大きく変わっている。頗る面白い流れである。もちろんこのような動きは、青江鍛冶の衰退などにも表れているようだが、刀鍛冶の衰退までは歴史に記されていないので、刀だけでなくその背後を研究してみると新たな発見があって面白いと思うのだがどうだろう。


刀 波平貞安
室町中期の波平。南北朝時代以前の波平とはずいぶん様子が異なっている。この間に地域の権力闘争があったことを示している。即ち、波平の本拠谷山を治めていた谷山氏が、島津氏との戦いに敗れているのだ。波平鍛冶に関して眺めると、古風な焼刃から後に本作のように備前伝を加味した作風へと大きく変わっている。頗る面白い流れである。もちろんこのような動きは、青江鍛冶の衰退などにも表れているようだが、刀鍛冶の衰退までは歴史に記されていないので、刀だけでなくその背後を研究してみると新たな発見があって面白いと思うのだがどうだろう。



