太刀 吉次作(鞍馬関)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/dc/c601d268665b144e7796d6288da441d2.jpg)
太刀 吉次作
美濃から山城国の鞍馬村に移住したのが鞍馬関と呼ばれる一派。この太刀は二尺九寸近くあり、反りの深い野太刀。時代は応永頃。茎が長いことから両手でしっかりと保持し、馬もろとも馬上の武者を攻撃する武器だ。重量があることから扱い勝手は悪そうだ。ただ、ものすごい迫力で、その存在感で相手を威圧することは間違いない。地鉄は古風な板目が揺れて流れる。古風な地相から、あるいは鞍馬という地名からも修験鍛冶を想わせるところがあるが、その辺りは謎が多い。美濃国から鞍馬に移住したというも、それ以前に、すでに古くから鞍馬に鍛冶が存在した可能性も高く、美濃への移住で鍛冶の技術を学び取り、再び鞍馬に戻って作刀したものか、今後の研究に期待したいところ。刃文は焼落としから始まる湾れ調で、物打辺りから穏やかな直刃となり、帽子も浅く丸く返る。刃中は小乱調に沸で乱れ、その中に金線、稲妻、沸筋が複雑に入り組み、応永頃とは思われぬ古風なところがある。
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太刀 吉次作
美濃から山城国の鞍馬村に移住したのが鞍馬関と呼ばれる一派。この太刀は二尺九寸近くあり、反りの深い野太刀。時代は応永頃。茎が長いことから両手でしっかりと保持し、馬もろとも馬上の武者を攻撃する武器だ。重量があることから扱い勝手は悪そうだ。ただ、ものすごい迫力で、その存在感で相手を威圧することは間違いない。地鉄は古風な板目が揺れて流れる。古風な地相から、あるいは鞍馬という地名からも修験鍛冶を想わせるところがあるが、その辺りは謎が多い。美濃国から鞍馬に移住したというも、それ以前に、すでに古くから鞍馬に鍛冶が存在した可能性も高く、美濃への移住で鍛冶の技術を学び取り、再び鞍馬に戻って作刀したものか、今後の研究に期待したいところ。刃文は焼落としから始まる湾れ調で、物打辺りから穏やかな直刃となり、帽子も浅く丸く返る。刃中は小乱調に沸で乱れ、その中に金線、稲妻、沸筋が複雑に入り組み、応永頃とは思われぬ古風なところがある。
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