Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 81)「それは、口で言うほど簡単じゃないんだな」

2008-06-08 | Weblog
表現81)That's easier said than done. (それは、口で言うほど簡単じゃないんだな)

今回の表現は、僕としてはわかっていてもあまり使わない(使えない?)表現です。なぜって?舌が回りにくいからです(動かない…)。まずは皆さんも言ってみてください。ハイ!That's easier said than done.どうです?難しいでしょう。うまく言えた人はえらい!ま、練習次第ですけどね。何度も、何度も繰り返して、しかも、早く言う訓練をすれば、口の周りの筋肉や舌とかが自然に動くようになるので、ちゃんと言えるようになるはずですよ(僕もやらなきゃな~)。

では、この表現を理解しましょう。パターン(構文)的に言うと、「形容詞の比較級+than」(~よりも、より~だ)ってやつですよね。中学で勉強したのは~Tom is taller than I(トムは僕より背が高い)みたいな文だったかな?ま、基本的には、誰でも知っているバターンですね。

さて、今回の表現をそれに当てはめると、形容詞はeasy(簡単、やさしい)で、その比較級がeasier。比較されているもの、つまり、than(~よりも)のすぐ後に来るのが…?「done…ん?比較されているものが名詞じゃない。doneって、過去分詞じゃん」そう、そこが、この表現がただのtaller than Iパターンとは違うところです。

比較しているものがdone(過去分詞)ということは、それと比較されるものも過去分詞じゃないとね~。で、冒頭の文を見ると…ありました。そう、said です。つまり、この文ではこんな感じの比較がなされているわけです。

That is [easier] said(比較されるもの) [than] done(比較するもの)

え?何がなんだかわからない?じゃあ、こんな感じでどうでしょう。

[that is said] is easier than [that is done]
([それが言われる]のは、[それが行われる]よりも、より簡単だ)

でも、相手が文脈からわかることを繰り返すのは意味がないので、あとにあるだぶっている情報(that is)は削除する。すると…

[that is said] is easier than [done]

おっと、まだだぶっているもの(is)がありますよね。そして、それがあると文法的な文にならない。なので、それをカットすると…

[that is said] easier than [done]

このままでもダメ…ですよね。だって、[that is said] で、文は終わっちゃいますものね。そこで考えます。要は、比較しているのは、「言われる」ことと「行われること」ですよね。そして、比較する内容は、どちらが「簡単、やさしい」かどうか。だったら、それらを聞いている人がちゃんとわかる位置にもってくればいいわけです。比較している内容([easier]/よりやさしいかどうか)をまずはっきりして、そして、比較されるもの([said] と[done])を言う。すると、上の文の語順は変わり、以下になるわけです。

[that is said] easier than [done] → [that is easier said than done]→ That is easier said than done.

これが僕の分析です(本当にそうかどうかは別にして…)。

日本語では、「言うは易(やす)し、行うは難(かた)し」(言うのは簡単だけど、実行するのは簡単じゃない、ということ)、英語では、Easier said than done.と覚えましょう。主語のit とかthatは、話しのなかでわかるので省略される場合もあります。では、いつもの会話、確認タイムです。Here you go!

(John and Phil have just finished their Math test./ジョンとフィルは、たった今数学の試験を終えたところです)

John: It was not that difficult.
(そんなに難しくはなかったよなぁ)

Phil: It was for me.
(僕にとっては難しかったよ)

John: By the way, Steve was seated near you, right?
(ところで、スティーブの席は君の近くだったよな?)

Phil; Right. He was just in front of me.
(あぁ。やつは僕の目の前だったよ)

John: He was acting weird. Didn't you notice anything?
(やつは、奇妙な動きしてたんだよな。何か気づかなかったかい?)

Phil: He was cheating. He was looking at Judy's answer sheet.
(カンニングしてたよ。ジュディの解答用紙見てたよ)

John: That's what I thought. Let's go see the teacher, Phil.
(僕の思った通りだ。先生に会いに行こうぜ、フィル)

Phil: That's easier said than done, John.
(それは、口で言うほど簡単じゃないんだな、ジョン)

John: What are you talking about? You saw him cheating, right?
(何言ってんだよ。君はやつがカンニングしてたの見たんだろ?)

Phil: Yeah. And he saw me looking at my hidden note.
(あぁ。それでね、やつは、僕が、隠していたメモを見ているところを見たのね)

John: You did it too? I'll go see the teacher.
(君もしてたってわけ?先生に会ってくるわ)

Phil: Wait, John! Please! Aren't you hungry? I have a coupon for a Big Mac. Wait, my best friend!
(待ってくれよ、ジョン!お願いだよ!お腹へってない?ビッグマックの割引券、持ってるよ。待ってくれよ、僕の親友!)

さて、PhilはJohnのビッグマックの割引券という賄賂に負けて先生のところに行くのを止めたのか、それとも、やはり正義のために信念を貫いたのか…No one knows.(誰も知らない)ま、それはともかく、今回の表現、Easier said than done(言うは易(やす)し、行うは難(かた)し)は、しっかり知っていてくださいね。

継続は力ですよ、皆さん。毎日こつこつと英語を勉強する。それこそが英語力を上げる秘訣なのです。ん?That's easier said than done、ですって?Good. You have learned the expression. Keep on studying, guys. See you in the next story. Have a good one! Nao