表現107)She lived to be 76.(彼女は76歳まで生きた。)
今回はきわめてsimpleないい回しについてのお話です。実は、この文章、先日友人のアメリカ人からメールをもらって、その中にあったものです。どんな内容ですって?ま、いっか。以下がその部分です。
Even with the rather rudimentary treatment she received in those days, she lived to be 76 and had an active life.
(当時彼女が受けた治療はかなり未発達(基本的)なものでしたが、彼女は76まで生きて、活発な人生を送りました。)
rudimentary(ルーディメンタリー)はrudiment(ルーダァメント/基本、初歩、基礎等)という名詞の形容詞で、elementary とかfundamentallyとかと同じ語感を持った言葉ですが、どちらかというと、土台、基礎、荒い、といった感覚を出したいときに使う言葉です。treatment (ト(ゥ)リートメント)は、髪の毛のお手入れ?…にももちろん使われますが(笑)、医学的に使われると、処置、治療、といった意味ですね。
「彼女は、いろいろ問題があったにもかかわらず、76歳まで生きた」と言う意味ですね。日本語でもこんな言い方しますよね。でも、もし僕がそう言いたかったならば、lived to be という表現を使ったかな~と考えると、答えはnoですね。僕ならば、きっとこう言うと思います。
My father lived until the age of 80.
(僕の父は80歳まで生きた。(実話です))
この文章、日本人的でしょ?でも、りっぱな英語です。ネイティブに確認したところ(確認するまでもないんですが…)、これもネイティブが一般的に使う表現であるとのこと。つまり、lived to be でも、lived until the age ofでも、どちらでもいいということです。なんですが~、lived to be は日本人の頭からは、少なくとも僕の頭からはすぐに出てこないものなので、今回取り上げたわけです。
lived to be で使われているto 不定詞は、学校で学んだ…そう、結果の不定詞といわれるものですね。つまり、to 以下のことが、その前にある動詞が表す意味の結果として起こったということを表します。例文ですね。え~と…、
He grew up to be a doctor.
(彼は大きくなって(成長して)医者になった。)
She looked over the document to find what she wanted.
(彼女は書類に目を通し、探していた(欲しかった)ものを見つけた。)
Jerry opened the door of the refrigerator to find no food in it.
(ジェリーは冷蔵庫のドアを開けたが、食べ物は何もなかった。)
といった具合ですね。では、今回の文章の意味はどう考えればいいんでしょう。
She lived to be 76.
(彼女は生きた。その結果(そして)76になった。=彼女は76歳まで生きた。)
この言い方は、She lived until the age of 76. より、話し手の「生きた、生き抜いた」と言いたい気持ちがはっきり伝わるという点で、単なる事実を述べた、She lived until the age of 76. と一線を画しているように僕は思います。
また、事実だけを捉えると、「~で亡くなった。」(died at the age of)というのか、「~まで生きた。」(lived to be)というのか、その微妙な心の違いが言葉に表れます。もし、後者が頭に浮かんだときは、是非、lived until the age ofと言わずに、lived to be を使ってくださいね。その方が、気持ちが鮮明に伝わるとともに、我々にとっては「英語的」なので、頭にネイティブの回路を作る上でも効果的だと思います。もちろん、こんな表現を現実に使う機会はない方がいいですけどね。
Okay. That is all for today. No conversation today? Nope.(Noの口語的言い方) Shorter the better, isn’t it?(短い方がいいでしょ?)See you in the next story, folks. Bye for now. nao
今回はきわめてsimpleないい回しについてのお話です。実は、この文章、先日友人のアメリカ人からメールをもらって、その中にあったものです。どんな内容ですって?ま、いっか。以下がその部分です。
Even with the rather rudimentary treatment she received in those days, she lived to be 76 and had an active life.
(当時彼女が受けた治療はかなり未発達(基本的)なものでしたが、彼女は76まで生きて、活発な人生を送りました。)
rudimentary(ルーディメンタリー)はrudiment(ルーダァメント/基本、初歩、基礎等)という名詞の形容詞で、elementary とかfundamentallyとかと同じ語感を持った言葉ですが、どちらかというと、土台、基礎、荒い、といった感覚を出したいときに使う言葉です。treatment (ト(ゥ)リートメント)は、髪の毛のお手入れ?…にももちろん使われますが(笑)、医学的に使われると、処置、治療、といった意味ですね。
「彼女は、いろいろ問題があったにもかかわらず、76歳まで生きた」と言う意味ですね。日本語でもこんな言い方しますよね。でも、もし僕がそう言いたかったならば、lived to be という表現を使ったかな~と考えると、答えはnoですね。僕ならば、きっとこう言うと思います。
My father lived until the age of 80.
(僕の父は80歳まで生きた。(実話です))
この文章、日本人的でしょ?でも、りっぱな英語です。ネイティブに確認したところ(確認するまでもないんですが…)、これもネイティブが一般的に使う表現であるとのこと。つまり、lived to be でも、lived until the age ofでも、どちらでもいいということです。なんですが~、lived to be は日本人の頭からは、少なくとも僕の頭からはすぐに出てこないものなので、今回取り上げたわけです。
lived to be で使われているto 不定詞は、学校で学んだ…そう、結果の不定詞といわれるものですね。つまり、to 以下のことが、その前にある動詞が表す意味の結果として起こったということを表します。例文ですね。え~と…、
He grew up to be a doctor.
(彼は大きくなって(成長して)医者になった。)
She looked over the document to find what she wanted.
(彼女は書類に目を通し、探していた(欲しかった)ものを見つけた。)
Jerry opened the door of the refrigerator to find no food in it.
(ジェリーは冷蔵庫のドアを開けたが、食べ物は何もなかった。)
といった具合ですね。では、今回の文章の意味はどう考えればいいんでしょう。
She lived to be 76.
(彼女は生きた。その結果(そして)76になった。=彼女は76歳まで生きた。)
この言い方は、She lived until the age of 76. より、話し手の「生きた、生き抜いた」と言いたい気持ちがはっきり伝わるという点で、単なる事実を述べた、She lived until the age of 76. と一線を画しているように僕は思います。
また、事実だけを捉えると、「~で亡くなった。」(died at the age of)というのか、「~まで生きた。」(lived to be)というのか、その微妙な心の違いが言葉に表れます。もし、後者が頭に浮かんだときは、是非、lived until the age ofと言わずに、lived to be を使ってくださいね。その方が、気持ちが鮮明に伝わるとともに、我々にとっては「英語的」なので、頭にネイティブの回路を作る上でも効果的だと思います。もちろん、こんな表現を現実に使う機会はない方がいいですけどね。
Okay. That is all for today. No conversation today? Nope.(Noの口語的言い方) Shorter the better, isn’t it?(短い方がいいでしょ?)See you in the next story, folks. Bye for now. nao