第5話は沖縄回。といっても前半のみで、後半は東京だが。
2003年夏。N作戦で杉下と安藤が沖縄に行く。野口夫妻が参加する珊瑚礁保護イベントで夫妻と接近するのが目的。宿に着いたら部屋が一つで、安藤が西崎に電話で抗議。いいじゃん。ラブコメ展開じゃん。
ボートの上で将棋して気を引き、野口奈央子が潜水中にパニックになったのを介抱。無事に好感を持たれて食事に招待される。野口に飲まされて泥酔した安藤が杉下を抱き寄せてキス。からの速攻土下座。布団を遠くに移動。
何事もなく朝になり、ビーチで語らい。杉下は水平線が全部つながって見えるところ(意訳:人生の高み)に行きたいと言う。
帰京。杉下と安藤が野口邸にお呼ばれして歓談。その後杉下は早速野口に土地を売らないでほしいと手紙を書く(文面は作家志望の西崎)。その手紙を野口は奈央子に見せないようにしたり、杉下と二人で会ったりする。のを奈央子が疑惑の目で見る。
野口の話では、野口父は土地を売る気がなく、野バラ荘の一帯は安泰だと。それでN作戦はひとまず成功したのだが、野口は杉下に頼みがあると言う。
杉下母が突然上京。腹痛を訴えてドアを開けてくれと言うが、明らかに仮病。野バラ荘の大家が引き取ってくれて難を逃れる。杉下が、スキューバで奈央子がパニックになったのは、自分がバルブを閉めたからだと西崎に告白。父はアレだし母も嘘つくし、自分もそういう人間なのかもと悩む。
ここの会話で、杉下の究極の愛「罪の共有」の相手の存在を西崎が知る。その成瀬は、父を亡くしてから無気力かつ金欠で、おいしいバイトだと紹介されて、オレオレ詐欺の受け子をして警察に捕まる。
奈央子が野バラ荘の杉下を訪問。杉下は留守。出てきた西崎と奈央子の目が合う。
2014年。
安藤が西崎と会う。さらに高野にも会い、自分も西崎さんは殺してないと思うと述べる。西崎は火を極度に恐れていた。火のついた燭台で野口を殴殺できるわけがないと。
ついに高野が杉下の家にやってくる。インターホンの画面に映った高野を見て杉下は固まる。島での辛い記憶と楽しい記憶(成瀬)が混ざりながらフラッシュバックする。杉下は、嘘を真実にするために嘘をつき通すことを決意する。
・・・・・
大家さんの苗字が野原と判明。何周もしてるのに今頃。大家さんは杉下の居留守を瞬時に見抜いて母を誘導するなどファインプレイ。放映当時もヤフコメなどでは「このドラマの影のMVP」と高い評価だった。
奈央子が野口に不信感を抱く伏線が、この段階で張られている。奈央子の動機の弱さがこの作品の数少ない弱点だと思っていたけど、ちゃんとしてたわ。
杉下の嘘とは。料亭さざなみ放火事件で成瀬のアリバイを作った嘘か。と思いきや、西崎に「なんでそんな嘘をつかなきゃならないの」と涙声で訴えるシーンが挿入される。母譲りの嘘つきかもと悩むシーンは、杉下はいろいろ隠していることを強調するためかもと思ったり。やはり精密に作られたドラマだわ。