長浜市余呉町のよご認定こども園が、3〜5歳児を対象に「わら草履」を使った保育を実施している。長浜市内では唯一の取り組みで、前身の幼稚園時代から30年ほど続いている。
↑写真:中日新聞より
「わら草履」を履くと鼻緒を指で挟むため、土踏まずの発達や安定した体幹づくりにつながるとされる。独特の感触は脳の活性化にもよいという。こども園では、体を動かす活動の一環として採り入れた。
わらは古い着物の布などを巻き付けて編んでおり、カラフルな仕上がり。初めて目にする園児は「かっこいい」などと喜ぶという。足の上げ方が分からず、初めの数日はすり足のようになるなど、幼い子どもにとっては刺激いっぱいの体験。
作り手は地元の住民有志。現在は農業筧太郎さん、是洞昭蔵さん、田川み千代さんの3人が毎春、老人会を通じて3〜5歳児全員43人分を寄贈。
筧さんは「うるち米のわらは固い」として、もち米を作る。収穫も、わらが傷まないよう手刈りするこだわりよう。園では毎年編み方の実演もしている。「子どもたちが喜んでくれるとうれしい。ずっと続けるためにも、作り方を学ぼうという若い人が出てきてくれれば」と話した。<中日新聞より>