東近江市は、近江鉄道の利用促進に向けて、「パーク・アンド・ライド」の実証実験を、9月1日から近江鉄道市辺駅近くの「市営あかね駐車場」(東近江市三津屋町)を活用して行うのにあたり、利用者を8月1日から先着順で募集している。
東近江市公共交通政策課は「近江八幡駅近くの駐車料金より格安で、国道8号交差点の渋滞も回避しイライラせずに通勤できる」とPRしている。
しかし、ブログ筆者が八日市〜近江八幡間の通勤客を想定し単純比較(運賃、駐車場料金、燃料費等)してみた場合、近江鉄道単独での八日市〜近江八幡間の定期代が最も高くつくようだ。
加えて八日市駅までのアクセスも問題で現実的に八日市駅周辺又は徒歩、自転車でリーチできる人がメインの利用者になろうか。それ以外は車で直接近江八幡駅に行ってしまう。
よって課題は例え、「パーク・アンド・ライド」で近江鉄道市辺駅周辺の月極駐車場料金を割安にしても、車の利便性を明らかに打破するメリット性を出すには少なくとも近江鉄道”市辺〜近江八幡駅”間の定期代を更に下げないと利用者のメリットが少なく、車から電車に乗り換えて貰えない。
しかし、運賃を下げれば収入が減るので経営の観点から安易に下げられないジレンマがある。
今後は単純な近江鉄道の存続問題だけではなく、地方のSDGsの観点から社会的取り組みとして考える必要があると思われ、この実証実験結果が興味深い。
市営あかね駐車場: 近江鉄道市辺駅から徒歩5分(約350メートル)
(東近江市三津屋町68-6)
募集台数: 10台
期間: 9月1日~2022年3月31日
駐車可能時間: 05:30~00:30
契約条件: 1カ月以上、最大7カ月まで
料金: 月額500円で年払い。来年度以降も継続の予定
対象者: 東近江市内に居住者
(1)通勤定期または通学定期で近江鉄道を新たに利用
(2)マイカーを運転し近江鉄道市辺駅まで移動できる
(3)東近江市のアンケート調査に協力
(4)市税などを完納している人
申込: 希望者は、申込書を東近江市公共交通政策課窓口で取得するか、ホームページからダウンロードし、必要事項を記入し、メールまたは郵送、ファックスで申し込む。
詳しくは東近江市ホームページ。
<滋賀報知新聞引用>