8月開幕のリオデジャネイロ五輪に向け、ギリシャで21日に行われる聖火の採火式に、ブラジルのルセフ大統領が出席しない見通しとなった。ギリシャ・オリンピック委員会の話として、8日、ブラジルの地元メディアが報じた。ルセフ氏は政府会計の粉飾に関わったとして議会で弾劾(だんがい)手続きの対象になっており、背景には政治の混乱で身動きが取れない事情がありそうだ。五輪開幕が4カ月後に迫るなか、ルセフ氏は議会の弾劾手続きによって罷免(ひめん)されかねない瀬戸際にある。4月中旬には、今後の流れを決定づける採決が下院で行われる見通しだ。政治が混乱するなか、最近では五輪を担当してきたスポーツ相が政治上の取引から交代に追い込まれたほか、観光相も辞任している。