ウクライナ政府は15日、北朝鮮が7月に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に使われたエンジンを、ロシアが流出させた疑いがあるとの見方を示した。現地メディアによると、ウクライナ宇宙庁のラドチェンコ長官代行は15日、北朝鮮のICBMに搭載されたとみられるエンジンについて、「2001年までウクライナで生産された」と述べた。その上で、ロシアの宇宙ロケット用に全て納入していたと説明した。ラドチェンコ氏は、「ロシアはエンジンを誰かに供給できる。ロシアと北朝鮮は友好的な関係だ」と話し、ロシアが北朝鮮にエンジンを供与した疑いを示唆した。
「開発に成功した新型弾道ミサイルは中国全域を射程に収めた」。北朝鮮の幹部が内部で口にしたという極秘の話の一部が、中朝国境をまたいで中国側に流れてきている。日本上空を通過して米国領グアムのアンダーセン空軍基地周辺を狙うミサイル発射があるのか。これが世界の関心の的だが、実は「中国全土が北朝鮮の核ミサイルの照準に入った」という事実も、現在の緊張状態を読み解くには極めて重要だ。
トランプ米大統領は14日夜、就任後初めてニューヨーク中心部にあるトランプタワーの自宅に戻った。白人至上主義者が反対派の集まりに車で突っ込んで1人が死亡したバージニア州シャーロッツビルの事件でトランプ氏の対応が批判されていることもあり、自宅周辺には抗議の人たちが大勢集まった。「ニューヨークはあなたを嫌っている」「KKK(クー・クラックス・クラン)はいらない」。トランプタワー周辺には厳重な警備が敷かれ、抗議者は鉄柵越しに気勢を上げた。祖母がナチスによるユダヤ人大虐殺から逃れ、米国に渡ったというジェレミー・カーランドさん(31)は事件に大きな衝撃を受けて抗議に加わった。「社会の分断が深刻になっている。今何とかしないと手遅れになる」と危機感をのぞかせた。
ソウルのバス運行会社「東亜運輸」は14日、慰安婦を象徴する少女像を座席に置いた路線バスの運行を始めた。民間の国際会議が定めた「世界慰安婦の日」(8月14日)に合わせた取り組みで、9月30日まで運行される。少女像はプラスチック製で、高さ約1メートル30。ソウルの日本大使館公報文化院近くを走る路線バス34台のうち、5台の座席部分に1体ずつ据え付けられた。バスはソウル市の中心部と北部を結んでいる。同社の「林真ユウ社長は「多く利用する学生たちに少女像を見ながら歴史について考えてほしかった」としている。14日朝には、朴元淳ソウル市長が試乗し、慰安婦問題に取り組む姿勢をアピールした。
米国社会の分断がついに死者を生む事態につながった。トランプ大統領の唱える米国第一主義で勢いづく白人至上主義グループが12日、東部バージニア州で開いた集会で反対派と衝突した。与野党からは白人至上主義への非難が噴出した。 「トランプ氏の『自分たちの国を取り戻す』という公約を実行しようというものだ」。米紙ニューヨーク・タイムズによると、白人至上主義グループの集会に参加したKKK(クー・クラックス・クラン)の元幹部は、集会の狙いについてそう語った。
イタリアをはじめとする南欧や中・東欧で、8月に入ってから気温が40度を超す記録的な猛暑が続き、各地で影響が出ている。地元メディアによると、イタリアのローマ周辺では酷暑に加え、水不足が深刻化し、バチカンの観光名所サンピエトロ広場の噴水も止まった。アルプスの氷河を滑る夏スキーの名所として知られる北部ステルビオ峠のスキー場では、平年を上回る氷河の縮小で営業が難しくなり、リフトの運転を中止した。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」(電子版)は12日、北朝鮮国内の青年や大学生、少年ら「347万5千人が朝鮮人民軍への入隊や復隊を嘆願した」と報じた。軍事行動も辞さないとした7日の政府声明を支持する市民集会が11日、地方3カ所で開かれたことも伝えた。10日の軍人集会に続く動員で米国を威嚇する狙いとみられる。労働新聞によると、南部の黄海北道で9日に約8万9千人が入隊や復隊を要望。7日の声明発表後3日間の希望者を集計したとしており、「祖国守護の聖戦に向け総決起している」と主張した。
北朝鮮が米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射する構えを見せていることを受けて、政府は日本国内への落下に備えて空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を展開する調整に入った。北朝鮮が上空を通過すると名指しした島根、広島、高知の3県を中心に中四国に配置する考えだ。政府関係者が11日、明らかにした。小野寺防衛相は10日夜、「さまざまなことを勘案しながら必要な措置を取っていく」と説明。これとは別に安全保障関連法に基づき、集団的自衛権の行使可能な存立危機事態の認定もあり得るとの考えを示しており、迎撃ミサイルを搭載した海上自衛隊のイージス艦の展開も検討している。
米NBCテレビは9日、国防総省が北朝鮮に対する先制軍事攻撃の選択肢の一つとして、米空軍のB1戦略爆撃機による北朝鮮の弾道ミサイル発射基地などに対する精密爆撃を実行する準備を整えたと伝えた。トランプ大統領による命令があれば、いつでも実行できる状態にあるとしている。複数の軍当局者がNBCに語ったところでは、空爆には米領グアムのアンダーセン空軍基地に配備されているB1爆撃機を使用。戦闘機による護衛と電子戦機や空中給油機の支援の下、北朝鮮国内にある約24カ所のミサイル基地や実験場、関連施設などを攻撃するとしている。
北朝鮮の朝鮮人民軍戦略軍報道官は8日、「米国に重大な警告信号を送るために中長距離戦略弾道ロケット(ミサイル)『火星12』でグアム島周辺への包囲射撃を断行するための作戦方案を慎重に検討している」とする声明を発表した。朝鮮中央通信が9日に報じた。 太平洋上の米領グアムにはアンダーセン空軍基地があり、北朝鮮指導部への精密攻撃が可能な米空軍のB1戦略爆撃機などの拠点となっている。声明は、金正恩朝鮮労働党委員長が決断した場合は、グアム周辺への包囲射撃が「任意の時刻に同時多発的に実行される」とした。
関東地方は9日、「台風一過」で強い日差しが照りつけた影響により、各地で今年一番の猛暑となった。気象庁によると、群馬県館林市で午後2時半すぎに38・8度を観測したのをはじめ、埼玉県越谷市で38・1度、東京都府中市で37・6度、甲府市で37・5度、栃木県佐野市と茨城県古河市で37・2度、都心と練馬区で37・1度をそれぞれ記録し、いずれの地点も今年最高気温となった。気象庁は関東全域に「高温注意情報」を出し、熱中症に十分な対策をとるよう呼びかけている。
トランプ米大統領は、自身のフェイスブックで「本物のニュース」と銘打った放送を開始した。政権に批判的な主要メディアを「フェイク(偽)ニュース」などと罵倒してきた大統領が、自分で完全に内容をコントロールできる放送を始めた形で、「北朝鮮で見るようなプロパガンダ」(CNN)などと、早くも批判の声が上がっている。 トランプニュースは「ニューヨークのトランプタワーから本物のニュースを届ける」との趣向。 先月30日に投稿された最初の「番組」では、大統領の義理の娘であるララ・トランプ氏が、大統領が過去3カ月分の月給を教育省に寄付したと発表し、「自分より米国を優先している」と持ち上げた。
台風5号は7日、発生から17日が経過し、歴代4位の「長寿台風」となった。日本に上陸した台風としては、統計のある1951年以来で最長。これまで時速20キロ前後の低速で移動を続け、各地でイベントの中止などが相次いだ。気象庁によると、台風5号は7月21日午前9時に発生した。周囲の風が弱かったほか、ほぼ同時に発生した台風6号の影響を受けたため、日本の東から南の海上で複雑な経路をたどった。
(内閣改造について)政権発足してから4年8カ月の中で、至らぬ点、おごりとか、そういうものも出てきている。もう一度、政権交代前の原点に立ち返る。北朝鮮問題が厳しい状況の中で、安心、安全を確保すると同時に、最優先で進めている経済再生をしっかりと成長軌道にのせる。(政権の)方向性は間違っていない。ひとつひとつ結果を出し、国民から理解を得られるように努力していく。 (「国民は何に対しておごりを感じたとみているのか」と問われ)支持率が急落する中で発生した問題があった。答弁が二転三転したことがあったので、しっかり反省しながら、謙虚に丁寧に説明し、理解を得て進めていきたい。
トランプ米大統領は四日、夏休みを過ごすため東部ニュージャージー州ベッドミンスターにある自身のゴルフ施設「トランプ・ナショナル・ゴルフクラブ」に移った。夏休みは二十日まで十七日間で、オバマ前大統領が二〇〇九年に大統領として初めて取った夏休みの二倍の長さ。「休みすぎだ」との批判も出ている。トランプ氏は昨年の大統領選中、「大統領になればホワイトハウスをめったに離れない。仕事があるからだ」と発言。当選後もテレビのインタビューで「長い休みは取らない」と述べていた。だが、大統領就任後は休日のたびに同ゴルフクラブや南部フロリダ州の高級別荘「マールアラーゴ」に滞在。米メディアによると、政権発足後の約半年間で五十日間以上をホワイトハウスではなく自身の施設で過ごした。トランプ氏はオバマ氏が大統領在任時に休暇を取り、ゴルフばかりしていると繰り返し攻撃したが、就任後にゴルフをした回数は同時期のオバマ氏の二倍に上るという。