初めてのオンラインでしたが、参加者の全員としっかり議論することができたと考えます。
その総会に、諮 ( はか ) った文書があります。
どういう文書か。
総裁選の立候補予定者の全員に、護る会が尋ねる質問、それをまとめた文書の原案です。
この原案は、護る会の高木啓事務局長がまず作成し、ぼくが加筆し、そして執行部で議論し、作成しました。
その原案をオンライン総会で示したところ、総会の参加議員から意義深い問題提起がいくつもありました。そのすべてに、代表としてぼくがお答えしました。
オンライン総会の最後に、原案の修正について、執行部への一任を取りつけました。
昨夜は非常に忙しく、きょう9月8日水曜の早朝から自宅で作業しました。
そして修正案を、午前9時台に完成し、さらに護る会の山田宏幹事長、高木啓事務局長それぞれの提案によって、議員会館で再修正し、そのあと護る会の持ち回り総会で了解されました。
総裁選への動きが加速していて、時間がありません。
そのために、この持ち回り総会にて護る会の67議員に「この案でいいか」を考えてもらう時間が短くなったのが、反省点です。
▼そしてなんとか時間をとって、主権者への発信のために、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の収録をしました。
総裁選について、パート1、パート2の2本、そしてアフガニスタンへの自衛隊派遣をめぐる真実の、計3本です。
今夜のうちに、まず「総裁選パート1」についてアップされると思います。
▼その収録の片付けも完了しないうちに、河野太郎ワクチン担当大臣が議員会館の青山繁晴事務所を、ご本人からの申し入れで、訪ねてこられました。
河野大臣は「わたしが女系天皇の容認論者であるというのは誤解です」と仰いました。
河野大臣に、「会談の中身を公表してもいいですか」と確認すると、「青山さんの整理でありのままにお話になってください」という趣旨の答えでした。
この会談の中身については、別のエントリーであらためて紹介します。
▼その直後の午後3時から、国会内で、護る会の記者会見を開きました。
このエントリーの冒頭は、そのときに配布した、総裁選立候補予定者への質問の文書 ( 最終版 ) です。
この文書の○○というところに、名前をお入れして、岸田文雄元政調会長、河野太郎ワクチン担当大臣、高市早苗元総務大臣に、すでに配布しました。
立候補を表明されているのが、この3人のかただからです。
他に、意欲を示しているかたもいらっしゃいます。そのかたが意欲だけではなく、立候補を表明されれば、そのかたにもお配りします。
取り急ぎ。
記者会見の中身などはまた、記しましょう。
記者会見のあとに、千葉9区選出の秋本真利代議士 ( 有罪判決を受けた秋元代議士とは別人 ) からの依頼で、憲法改正推進グループにオンラインで講演しました。
総裁選への立候補から降りたのに、めちゃくちゃ忙しいです。
しかし、このブログによる無条件の発信も大切です。
また、時間を捻 ( ひね ) り出してアップします。
加藤官房長官がロシアの北方領土特区計画に遺憾の意を示す
ロシアのプーチン大統領は9月3日、「北方4島に特区を創設し、企業の税金を10年間免除する」と表明した。これを受け、加藤官房長官は9月6日の会見で、「日本の立場と相容れない」として遺憾の意を示し、ロシア側に申し入れたことを明らかにした。
飯田)ロシア主催の「国際会議東方経済フォーラム」のなかで、この方針が示されたということです。
遺憾の意を表すだけでは足りない
青山)日本が遺憾の意を表するだけでは、まったく足りません。「日本の立場と相容れない」という抽象的な表現ではなく、そもそも約束が違います。
飯田)約束が違う。
青山)安倍前総理とプーチン大統領が約束したこと自体に、私は反対でした。安倍政権時代の北方領土交渉に、自由民主党の一員として正面から反対しています。はっきり申し上げて、日本がこうなるレールを敷いてしまったのです。
ロシアが中国と経済的に連携すれば尖閣諸島問題にロシアが首を突っ込む可能性も
青山)今回のことで最も問題なのは、「日本の法律を完全に無視する」ということです。ロシアの法律に従って、ロシアは「取れるはずの税金を取らないことにしますよ」と。つまり安倍さんの目指したものとは真逆になって、経済優先というところに付け込まれ、「では特区をつくりましょう」という方向でロシアは動いているのです。
飯田)特区をつくったのは。
青山)さすがに日本政府が乗ることはないけれども、そのようなことはロシアも読んでいます。外国に門戸を開くということですが、外国の筆頭は中国です。中露の連携は最近ますます目立っています。アフガニスタンについても、タリバンに介入しているのは、ロシアと連携した中国です。
飯田)タリバンに。
青山)中国にとっては、「一帯一路」に乗れるかも知れないということがある。北方領土については、氷が解けてしまって、北極の船の運航ができるようになって来た。それによって、北方領土方面に関する中国の関心がまるで変わっています。ロシアからこういう誘いがあれば、中国が乗っかって来る恐れは十分にあるのです。そうすると、尖閣諸島問題にロシアが新たに首を突っ込むという可能性もあり得るのです。
飯田)尖閣諸島にロシアが。
青山)北方領土が帰って来ないことに加えて、中露の連携が、日本の国益に大きく反して行く。これはその始まりなのです。だから「遺憾の意を示す」どころではないのです。
「約束違反をすれば経済制裁に踏み込む」と言うべき
青山)日本は軍事力が実質ないので、「専守防衛」というのは、違う言い方で言うと、外交に軍事力を使えないということです。そんな外交は本来あり得ないのですが、何が有効かと言うと、経済制裁しかないのです。ロシアは日本経済に依存する部分、あるいは期待する部分があるので、少なくとも、「このように約束違反をやられたら、経済制裁に踏み込みますよ」ということは言うべきです。「遺憾の意」については、年中、遺憾の意ですけれどね。
飯田)ネット上では遺憾砲などと揶揄されるくらいで。
青山)当然、制裁すると日本経済にも影響が来るのです。常にバランスを見ながら、天秤にかけて考える。「制裁をかけた方が有利に働く」という場面はたくさんあるのに、それを一切やろうとしない「敗戦後76年間」です。政権が変わるのを機に、これも見直した方がいいです。
日本と手を組まない限り、ロシア経済は上向かない~中国と組んでも経済のプラスにはならない
飯田)そもそもロシアは経済的には非常に厳しいし、資源の輸出以外に産業という産業は育っていないと言われていますものね。
青山)その通りです。本当は中国を信用していませんから。
飯田)広大な国境線が接しているというのはありますか?
青山)国境線の問題は一応解決したのですけれども、何を信用していないかと言うと、中国経済のアキレス腱は、「民間の産業資本がほとんど育っていない」ということです。中国経済は、国有と言わざるを得ない企業の倒産、あるいは、企業が借りていたお金を返せないということが起きているわけです。
飯田)企業が。
青山)民間の産業資本が明治維新以来、戦争に負けても豊かに育っている日本と手を組まなければ、ロシア経済は上向かないのです。中国と手を組んでいても、日本への脅しにはなるけれど、ロシア経済のプラスにはならないのです。
飯田)そこは見切っていると。
青山)だから、「日本から経済制裁を受けるかも知れない」となれば、態度が変わるのです。軍事力を使えない限りは、それをやるしかないのですよ。