功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

アメリカでたまに座る、ひとり用のソファがあります。(2022/08/14)

2022-08-14 10:59:25 | On the Road
( 「生還」という文字も入った、出征兵士への寄せ書きが、真珠湾の戦艦ミズーリの艦内に飾られていました )

▼アメリカでたまに座る、ひとり用のソファがあります。
 これが・・・実に、座りやすくて、過去に一度も経験したことが無いと思うほど、寛げるのです。
 なんでもない、布張りのソファなんですよ。

 柔らかすぎず、硬すぎず。
 絶妙な優しさと張りが同居して、身体を受け止めてくれます。

 なんとか自分の仕事部屋にも置けないかなぁ、原稿は一本調子で書いていても成功しない、ときどきは心身を休めたいよなぁと思って聴いてみたら、わざわざメーカーに問い合わせてくれました。
 ところが、もうそれは製造していないそうです。
 がっかりしました。

古いソファの教えてくれたこと

古いソファの教えてくれたこと

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼そして今回は、なんと姿を消しているのです。
 かなり古かったので、廃棄されてしまったと思ったら、意外にも、布の張り替えに出したそうです。
 そしてもっと意外だったのは、ぼくの居た短い滞在期間に、そのソファが張り替えを終わって、姿を現したのです。

 よろこんで、ころこんで、座ってみたら、あれ ?
 ふつうです。
 青い空で雲が支えてくれているような、あの独特の感覚がありません。

 どうやら、張り替えが原因ですね。
 と言うより、張り替えが必要なほどの布のへたりが、あの絶妙なリラックスを生んでいたようです。
 実際の作業は布だけではなく、ほかのマテリアルも新しくしたのかも知れませんね。
 すべてのへたり具合こそが、ソファの本来機能を、最高に発揮させていたのでしょう。


▼いずれにしても、ピンと張るより、適度にへたっている、あるいは、もうポンコツかと思うぐらいへたっている方が、良い仕事をできる。
 ソファが、わたしたちの身体を支えてくれるように、わたしたちも、それぞれのやるべき最善の仕事をできるのではないでしょうか。

▼みなさんから毎日、毎時、毎分のように、要求がやって来ます。
 すべて善意の要求です。
 主権者の正当な権利です。
 そして、森羅万象です。

 自然災害への備えを申せば、感染症はどうなっている。国家安全保障を申せば、事件解明のすべてを捜査機関ではなくあなたがやれ。
 どんどんどんと日々、積み重なっていきます。

 自然災害、感染症、国家安全保障、事件解明、そして経済政策、金融政策、外交、社会政策、文化政策、教育改革、国家危機管理、資源エネルギー・・・すべて同時進行で、非力なりに取り組んではいます。たぶん、世界の議会人で、あくまでわたしの知っている範囲に過ぎませんが、わたしと同様の守備範囲を持つ人は居ないと思います。

▼よおく分かります。
 日本人は7月1日現在で、1億2484万人いるのです(総務省統計)。そのひとの関心事が、それぞれ違って当然です。そのひとにとっていちばん大切なことが違うのが、むしろ健康な姿です。
 また、わたしはみずから選んで国会議員もやっているのですから、国政ですから、政府に居なくても、警察に居なくても、日本の森羅万象に休みなく対応せねばなりません。

 ただ、張り詰めすぎたら、本来の能力を発揮しきれないかも知れません。
 それだけは、共有しておきたいですね。

▼また、ひとつ理解しておいて頂きたいことがあります。
 たとえば感染症にしても、「現状はもう普通の病気だから、対策を基本的にすべてやめよ」という人から「若い人を中心に後遺症も深刻だから、新しい対策をすぐに構築すべき」という人まで、多種多様な意見という次元を超えて、同じ日本の主権者のなかで、意見が衝突し、しかも千差万別にあちこちで複雑に衝突しています。
 安倍元総理暗殺事件にしても、「事件はすべて作り事であって安倍さんは隠れて生きている」という人や「複数の真犯人を特定した情報を知っている」という人まで合わせて、「あなたは真相解明を途中でやめるのか」と、そこは共通して非難なさいます。

 これだけ意見が分裂していれば、どんな仕事をしても、誰も満足なさいません。
 満足していただきたいと申しているのでは、まったく、ありませぬ。
 それはもう、参議院議員1期目の早い段階で、いや、議員になる前から、あり得ないと知っています。
 わたしが申しているのは、昔から寸分、変わりません。
「失望、絶望、相違、対立をいくら語られても良いです。ただ、一致点を探すということだけは、忘れないようにしませんか」

 それぞれがご自分の主張、関心で張り詰めすぎていたら、一致点は永遠に見つかりません。
 古い、へたったソファ。
 そこに真理と、みなさんの幸せへのヒントが潜んでいると、日本社会へと帰国した翌日の今、考えています。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昨日の土曜の午後から夕方にかけ、帰国しました。(2022/08/14)

2022-08-14 05:12:59 | On the Road
▼昨日の土曜の午後から夕方にかけ、台風で帰国延期を迫られる直前のギリギリですべてかいくぐるように、帰国しました。
 しかし自分が帰国できればそれで良い訳ではありませんから、すぐに台風被害の情報を集め、対応を始めました。

▼武漢熱に対する検疫などすべての手続きも、終えています。
 出国、海外での仕事と滞在、帰国の手順をみずから体験し、課題を現場の実体験からも、考えることができました。

今、8月14日の日曜午前3時を回りました  帰国しています

今、8月14日の日曜午前3時を回りました  帰国しています

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼真珠湾の続報は、台風が過ぎ去ってからアップします。
 今はそれをする時間がありませんし、その気にも正直、なれません。
 どんなときにも国家の安全保障をみなさんと一緒に考えることは欠かせませんし、英霊の尊い献身はいつでもわたしたちを根っこから支えてくださっています。しかしやはり新たなアップは、台風が少なくとも日本を去ってからにします。
 被害に遭われているかたがたに、こころからお見舞いを申しあげます。被害からの回復が早まるよう努力します。

 疲弊はしていますが、まったく大丈夫です。もっともっと大変な主権者・国民が山のようにいらっしゃいます。


台風は去りつつありますが、みなさんの常識通り、あと災害というか、風の吹き返しや大雨が大問題です

台風は去りつつありますが、みなさんの常識通り、あと災害というか、風の吹き返しや大雨が大問題です

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする