トランプ陣営が10月12日にコーチェラで集会を行うと発表

カリフォルニア州コーチェラ—ドナルド・トランプ前大統領が、ゴールデンステートで珍しく集会を開くことになり、その理由について疑問を呈する人もいる。

トランプ陣営が10月7日にコーチェラで集会を行うと発表したのは、イベントのわずか5日前だったため、オンライン上で波紋を呼んだ。

トランプ氏のシニアアドバイザーであるジェイソン・ミラー氏は、コーチェラのカルフーンランチで開催されるイベントの無料チケットへのリンクを投稿し、「これは実現する！！！」と注釈を付けた。

トランプ氏が、人気の野外音楽フェスティバル「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」で知られるようになった南カリフォルニアの砂漠の町にあるその会場を選んだ理由については、彼の投稿では示されていません。また、ミラー氏は大紀元からの情報提供の要請に応えていません。
ミラー氏の投稿に寄せられたコメントには、共和党の大統領候補が、民主党が優勢な政治的対立候補であるカリフォルニア州副知事のカマラ・ハリス氏の地元で選挙運動を行うのは大胆だ、という意見もありました。
また、トランプ氏はカリフォルニアで集会を開くよりも、接戦州に焦点を絞るべきだと考える人もいる。アナリストらは、11月5日の選挙で選挙人団の勝利を勝ち取る鍵となる7つの州を挙げている。その州とは、アリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンである。

残りの43の米国の州は、常に主要政党の1つに投票しており、専門家はこれらの州が逆転する可能性は低いと見ている。
しかし、トランプ氏は、ニューヨークやニュージャージーなど、民主党が優勢な州で選挙運動を行っている。これらの州は、トランプ氏に有利になる可能性は低いと思われる。

同様に、過去2回の選挙では、トランプ氏の民主党の対立候補がカリフォルニア州で圧勝している。同州は、大統領選で勝利するために必要な270人の選挙人票の20%にあたる55人の選挙人票の一大供給源として重宝されている。

しかし、コーチェラはヒスパニック系住民が大半を占めることで知られており、一般的に民主党候補に投票する有権者層であるが、最近の世論調査によると、トランプ氏を含む共和党候補に投票する傾向が強まっているという。コーチェラの人口約4万4000人のうち、約98%がヒスパニック系住民であると、米国国勢調査は伝えている。

トランプ陣営はニュースリリースで、前大統領はコーチェラでの演説で、自身の経済政策とハリス候補の政策を対比させるつもりであると示唆した。
「カリフォルニア州民は食料品から住宅まであらゆるものの価格上昇に息が詰まりそうになっている」とリリースには書かれており、その主張を裏付けるデータへのリンクも貼られていた。

ジョー・バイデン大統領とハリス氏が在任中、カリフォルニア州では商品やサービスの価格が20%上昇したと議会報告書は伝えている。

住宅の販売価格中央値は23%上昇し、多くのカリフォルニア州の中流階級にとって住宅購入は手の届かないものとなったと発表された。

さらに、同州の失業率は5.3%で、これは全米でも最悪の水準であり、ネバダ州とコロンビア特別区に次いで高い数値であることが連邦政府の統計で示されている。

ハリス氏は、こうしたコストの削減に着手すると繰り返し表明している。8月、バイデン氏が選挙戦から撤退した直後、彼女は消費者向けコスト削減を目指す計画を発表した。トランプ陣営は、ハリス氏がなぜすでに着手していないのかと疑問を呈している。

コーチェラでの集会は、8年前の大統領選で勝利して以来、トランプ氏にとってカリフォルニア州で初めてのものと思われる。トランプ・トラッカー・アプリによると、2016年5月と6月には、同氏はレディング、サンノゼ、サクラメント、サンディエゴ、フレズノの5都市を回っている。

しかし、2024年の選挙キャンペーン中、トランプ氏は他の理由でカリフォルニア州に立ち寄っている。今年初めにはカリフォルニア州の資金集めパーティーで数百万ドルを集め、2023年9月にはアナハイムで開催されたカリフォルニア州共和党大会に出席した。

オレンジ郡のMAGA共和党の主催者であるエブリン・ヌニェス・ジョーンズ氏は、トランプ氏がカリフォルニア州に来るのは「ヒスパニック系の人々を愛しているから」であり、また、カリフォルニア州はハリス氏の地元であるからだと考えていると述べた。

「私たちは、私たちの州をダメにしたのと同じ政策を全国に広げたくありません」と、彼女は『大紀元時報』にテキストメッセージで語った。「私たちは、私たちの街でホームレス問題や、フェンタニル中毒で老若男女が命を落としている現状を、全国民が目を向ける必要があります」
ヌニェス・ジョーンズ氏によると、中小企業や農家は州を離れているという。

「覚えておいてください」と彼女は言いました。「トランプ大統領は、[ランチョ] パロスバーデスで素晴らしい記者会見を行い、州の指導者の失策を指摘しました。

9月13日、ロサンゼルス近郊の沿岸都市、カリフォルニア州ランチョ・パロスバーデスにあるトランプ・ナショナル・ゴルフクラブで開かれた記者会見で、トランプ氏は、犯罪を犯しても強制送還されない不法移民を保護する「聖域都市」に反対すると誓いました。

「私は国境の大統領だ」とトランプ氏は述べた。「我々は、ひどい国境から素晴らしい国境へと、非常に迅速に変えていく。皆さんには私を『国境大統領』と呼んでほしい。これまでにないような仕事を成し遂げるつもりだ」
コーチェラはサンディエゴから約217マイル、不法移民の越境で知られるジャクンバからは193マイル、同じく国境沿いの町であるカリクシオからは145マイルの距離にある。
政治通は、たとえトランプ氏が伝統的に「ブルー」な州であるカリフォルニア州で勝利を収めることができないとしても、同州で選挙運動を行うことに意味があるかもしれないと指摘する。彼らは、トランプ氏が大統領選に勝利した場合に自身の政策を議会やその他の役職で支持してもらうために、他の共和党候補者の票を固める必要があるかもしれないと指摘する。
また、トランプ氏は、選挙人投票だけでなく一般投票でも勝利を収めることができれば、その勝利はより大きなものとしてみなされるため、一般投票の票数を増やすことも狙っているのかもしれないと、内部関係者は語る。
2020年の選挙では、カリフォルニア州でバイデン氏に敗れ、得票率は34％だった。2016年にヒラリー・クリントン前大統領夫人と争った際には、同州での得票率は約32％だった。

ジル・マクローリンがこの記事に貢献しました。