「君主は、戦争およびその規則や軍事教練以外のことを目的にしたり考えたり、研究の対象に選んではなりません。というのは、これが支配者にふさわしい唯一の技術であり、そういう力が、君主に生れついた人を支えるだけでなく、たいていは、私人の地位から君主の位に成り上ることも可能にするのです。そして、反対に、軍事ではなく、安逸なことのほうを考えていると、その国を失うことになるのです。」
「国を失なう第一に原因は、この技術を無視することであり、また国を獲得することを可能にするのは、この技術を修得することなのです。」
「フランチェスコ・スフォルツァは、武人であったから、私人からミラノ公になったのですが、その息子たちは、軍事の苦難と面倒さを避けようとして、ミラノ公から一私人に成り下がったのです。」
「非武装がもたらす害悪はいろいろあるなかでも、それが原因で見下されるようになり、これは、後に見るように、君主がそれから我が身を守るべき不面目の一つなのです。なぜなら、武装しているのと非武装であることの間には、釣り合いを保つようなものはなにもないからです。武装した者が非武装の者に喜んで忠誠を誓ったり、非武装の者が武装した召使いに囲まれて安全でいられるなどというのは、理にかないません。なんとなれば、一方は侮蔑しており、もう一方は疑念を抱いていれば、両者が一緒にうまくやっていくのは不可能ですから。 」
第14章 戦争の技術という課題について君主がかかわるべきこと
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(私の考え)
非武装が原因で見下されるようになるという事例は、やがて日本が後世につたえられる事になるだろう。2つの覇権主義国家に挟まれた事例はドイツとフランスとオーストリアに挟まれたスイスの事例があるが、スイスは武装中立というよりは戦争が出稼ぎ産業(外人部隊)という古い歴史が在り、むしろスイス軍は現在も強力な部隊のブランドだ。自衛隊の専守防衛と言う演劇作戦とスポーツ軍隊しかもたない日本は限りなく非武装にちかい。
<一方は侮蔑しており、もう一方は疑念を抱いて>いい軍事交渉(軍縮、共同演習)が出来る訳が無い。外交も同じ事。
一つだけ覇権主義に対抗する術はと言えば、双方相手から予測の出来ない外交スタンスを利用する事。
「国を失なう第一に原因は、この技術を無視することであり、また国を獲得することを可能にするのは、この技術を修得することなのです。」
「フランチェスコ・スフォルツァは、武人であったから、私人からミラノ公になったのですが、その息子たちは、軍事の苦難と面倒さを避けようとして、ミラノ公から一私人に成り下がったのです。」
「非武装がもたらす害悪はいろいろあるなかでも、それが原因で見下されるようになり、これは、後に見るように、君主がそれから我が身を守るべき不面目の一つなのです。なぜなら、武装しているのと非武装であることの間には、釣り合いを保つようなものはなにもないからです。武装した者が非武装の者に喜んで忠誠を誓ったり、非武装の者が武装した召使いに囲まれて安全でいられるなどというのは、理にかないません。なんとなれば、一方は侮蔑しており、もう一方は疑念を抱いていれば、両者が一緒にうまくやっていくのは不可能ですから。 」
第14章 戦争の技術という課題について君主がかかわるべきこと
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(私の考え)
非武装が原因で見下されるようになるという事例は、やがて日本が後世につたえられる事になるだろう。2つの覇権主義国家に挟まれた事例はドイツとフランスとオーストリアに挟まれたスイスの事例があるが、スイスは武装中立というよりは戦争が出稼ぎ産業(外人部隊)という古い歴史が在り、むしろスイス軍は現在も強力な部隊のブランドだ。自衛隊の専守防衛と言う演劇作戦とスポーツ軍隊しかもたない日本は限りなく非武装にちかい。
<一方は侮蔑しており、もう一方は疑念を抱いて>いい軍事交渉(軍縮、共同演習)が出来る訳が無い。外交も同じ事。
一つだけ覇権主義に対抗する術はと言えば、双方相手から予測の出来ない外交スタンスを利用する事。