この時期は苗も倍ほどの大きさになり無事に成長していることが目にも見える。やがて秋の実りをもたらす柿の花もひっそりと咲き、鮮やかな新緑に恵みの雨が降り注ぐ。畑は麦秋の実りがそよぐ。なんと生産性が良いことだろう。いつも半端な事業を反省する季節となっている。
31日は「麦秋至(むぎのときいたる)」という七十二侯二十四節気小満の末侯に相当する。昔の農家なら蚕の餌やりが忙しい頃だろう。15日後には梅実黄ばみ、30日後は半夏生ずだ。あっという間に夏本番である。昔の話では半夏生までに農作業を終える習わしだったらしい。うどんなどの麦を使った食事で神に感謝し栄養をつけて、しばらく休むのが働き詰めの農民の知恵だったのかもしれない。